中野美代子のレビュー一覧
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中国四代奇書の一つで日本人にも人気のある『西遊記』を、日本語訳した中野美代子氏が独自の視点で分析。
題材である実在の三蔵法師・玄奘の旅から、物語が成立してゆく過程、完成した時の時代背景の影響などが述べられています。
作品自体は荒唐無稽なファンタジー冒険物語ですが、実は中国語のダジャレがふんだんに盛り込まれ、百科事典の性質も帯びていた!?
またキャラクターの説明では、孫悟空の正体が猿というだけでないことや、しばしば無視されがちな三蔵法師の乗る白馬についての言及もあり。
いまだ解明されていない謎について、著者自身の推測も述べられ、今後の研究課題として挙げられています。
ただし・・・、到る所で著者が「私の他の著書も読みなさい」と言ってるのは、チョトしつこいかな?w
ニン、トン♪ -
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読み終わりました。
長かった。
でも、面白かった。
読めば読むほど、奥の深い話なんだな、と。
素人には上っ面把握するだけでも大変でした。
目出度くお経も貰えて、良かった。
私の知っているラストは、着いたと思ったらまだまだだった、
頑張ろう、というようなものだったのだけれど
結構普通にもらえたので良かった。
賄賂を要求されたのには驚きましたが…。
しかも、如来様もそれを知ってて、安いよね、なんて言うし。
悟空が物凄く、可愛いです。
それに凄く洞察力があるし。頼りになる。
三蔵さんが誤解されないよう気を配ったり、
与えられる難を知っていて、でも受けなきゃいけないということも
分かっていて、一生懸命守って助ける。
生半なことではできないよ。いくらり帰依するとか言っても。
解説関係の本も、合わせて読んでみたいです。
それにしても奥が深いなあ。
きちんと把握できるには、まだまだかかりそうです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ以下4点がキッカケで読む事になった『カニバリズム論 』(中野美代子)
❶『フォギーフット2』(紗与)読んでて出てきたワード【カニバリズム(人が人の肉を食べる事)】が気になり、
❷⑴『ロビンソン・クルーソー』(デフォー)で、主人公が無人島生活をしている時に、カニバリズムな野蛮人が描かれていたシーンを、
⑵ 『文明崩壊 上: 滅亡と存続の命運を分けるもの』(ジャレド・ダイアモンド)でアメリカ南西部・アナサジ遺跡から出土したものから【人肉食】の痕跡があった事を知り、
⑶ 『トマトの歴史』(クラリッサ・ハイマン)で「スペイン人がベラクルスからテノチティトランまでメキシコ内陸に進んでいた時、先住民がトウガラシ、トマト、塩を入れた鍋を手に彼らを食べようとした」という文を読み、
「昔からこの発想はあっただろうし、実際にあったのかもしれない。これまでにどんな事があったんだろう。」と、
過去のカニバリズム事例が気になりました。
※(ちなみ戦争で生き延びるために、自分の腕を切り落として食べる他なかった例は何かで読んだ事はあります)
本書では以下4点からカニバリズムについての考察が行われていました。
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❶出土した原始人の骨の形跡から推測されるカニバリズム
❷海難事故における飢餓原因のカニバリズム
❸史書に記されたカニバリズム
❹物語設定としてのカニバリズム
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カニバリズム原因としては、
①人肉食糧視(人が牛を食べるのと同じという感じだそう)
②飢餓(やむなし)
③宗教儀式(よくわかんない)
というものがあり、
以前私が読んだ戦時中のお話は②にあたります。
これが自分の体ではなく、亡くなった仲間を食した場合、これは罪になるのかならないのかというお話は深かった。
本書曰く、日本の国の刑法第37条には、
「事故又ハ他人ノ生命、身体、自由若クハ財産ニ対スル現在ノ危難ヲ避クル為メ巳ムコトヲ得サルニ出テタル行為ハ其行為ヨリ生シタル害其避ケントシタル害ノ程度ヲ超エサル場合ニ限リ之ヲ罰セス」とあるとの事。
「カニバリズムの行為は、ふつうならば、たとえばわが国ならば、刑法第190条死体損壊罪で罰せられる。しかし、危難共同体においてのカニバリズムが「巳ムコトヲ得サルニ出テタル行為」と判定されれば、「其行為ヨリ生シタル害」すなわちカニバリズムによる死体の損壊は、「其避ケントシタル害」すなわち生ける者の生命の危難を超えないことは明らかであるから、カニバリズムは犯罪を構成しない。」
と書かれているのを読んだ時は何とも言えなかったなぁ。
まぁ、①に関しちゃ共食いのイメージが強いのですが、知人曰く「カマキリの共食いはコレには当てはまらない。あれは子供を産むための栄養摂取」とのこと。
人と虫の比較って意味あんのかって話だけどさ……女だけど女怖い。
変わってフィクションとしてのカニバリズムとなると描写がエグくて、
「豚なんぞ、味からいっても立派さの点でも、よく育った肥えた一歳の赤ん坊にはとても較べものにならない。」っていうセリフを読んだ時にゃ「ヒィッッ」ってなった。
『注文の多い料理店』(宮沢賢治)と『東京喰種』(石田スイ)が浮かんでくる。
…………といろいろ忙しい本でした。
本書初版の単行本刊行が1972年と、文体がちょっと古めな所があって読むのに時間かかりました。
読み終えた後に思うのは、
「複雑」の一言に尽きます。
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すんごい難しい〜〜〜。
色々数字のこだわりがあったり、悟空の金属の性質とか、河童と山童・龍王と馬の関係とか、四神・十二支と方角との関わりとか、色んな要素が複雑に絡み合っている難解なお話だということは分かった。
まだ消化し切れていないことが多すぎるので、西遊記を読みつつまた見返せるといいなぁ。
あとがきに書いてあった、ロボットとして孫悟空を捉えるという見方もとても面白い。筆者の著作を追っていけばいつか分かるだろうか。
色んな翻訳で、自分自身も分析しつつ読みたい。
同筆者の『西遊記ートリック・ワールド探訪』『西遊記XYZーこのへんな小説の迷路をあるく』は三蔵法師のからだ・性にかなり踏み込んでいるということで、非常に興味をそそられている。大人向けの新書は難しそうだか、いつは挑戦してみたい。 -
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19世紀の宣教師が個人的興味で収集した内容ではあるが非常に体系的にまとめられている。いわゆる科学的アプローチによる考察であり、最終的には風水を迷信と結論付けてはいるものの、その科学的アプローチのおかげで風水の形が明らかになっている。一方、迷信と決めてかかっているせいでいくつかの見落としもあるように思う。例えば居住地に対する西洋人の処置が、風水を理解していると評価されていることの意味が分からないとたびたび書いているが、居住地に対して処置が必要であることをお互いに経験上知っており、西洋人はそれを科学と呼び、中国人は風水と呼んでいるだけで全く同じことであると気づいていない。とはいえ、八卦や相生、相克、羅盤の読み方が簡潔にまとまっている点は評価できる。
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ネタバレ社会学・哲学の本ではなく、文学に属する評論的エッセイ集である。
「カニバリズム」つまり人肉嗜食に惹かれる著者は澁澤龍彦などと通じる傾向が見られるが、澁澤なんかよりもずっと学識豊かで、冷静なまなざしを持っている。
中国の文学と歴史に詳しい著者の記述は、中国について非常に疎い私から見ると魅力的で、なかなか興味深い。
中国人は現実的で、即物的なリアリストだという指摘も面白い。いったん死んだものについてはさほど気にかけない点、日本的文化と逆である。
本書は学術的とまでは言えないが、じゅうぶんな学識をもった文学者の書であるので、面白く読み通すことができた。 -
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西遊記を訳した人が気づいたトリビア~孫悟空は金属質であるにも関わらず金属が苦手,武器として如意棒を手に入れた時も金箍が嵌っているために己のものとすることができた。自由度,金属度という観点から西遊記を解剖~九九の面白さとカプレカルのループ。猿はテナガザルで仙的なものと見なされたが,西遊記が大衆文化として確立する時に,より身近であるアカゲサルとなり,無双の力を与えた。仏教を揶揄している部分があり,猪八戒の名が猪悟能であって,沙悟浄との関連が出てくる。沙悟浄は水怪であるとは書かれているが,河童とは書かれていない。その河童にしても水の中では馬に悪戯もするが,陸に上がると馬を守護する