あらすじ
ふたたび師弟みなみな心をひとつに西方をめざす。平頂山蓮花洞の金角・銀角は、その肉をくらえば不老長寿はまちがいなしという三蔵を狙って策をめぐらす。まんまと、須弥山、峨眉山、泰山の下敷きとなった悟空は師匠を案じ、こぼれる涙は滝のよう。改版。
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Posted by ブクログ
中国明代の白話(口語)文学の代表格にして、「四大奇書」の一つとしても知られる小説『西遊記』の日本語全訳。唐代の僧玄奘(三蔵法師)のインド取経の故事を題材に、孫悟空・猪八戒・沙悟浄の三妖を従えた三蔵の波乱万丈の旅を描く。第4巻では第三十一回から第四十回までを収録する。
本書は、岩波文庫から刊行されている『西遊記』日本語訳シリーズの第4巻である。悟空は破門、残りのパーティーも黄袍怪の前に壊滅状態という前巻の衝撃的な引きから開幕する本巻は、宝象国編の決着から有名な金角銀角兄弟との戦い、烏鶏国での事件と紅孩児編の開幕までを収めている。師の危機を知って飛んで駆け付けた悟空の活躍によってどうにか宝蔵国での事件は無事解決、悟空の破門も解かれ改めて4人(+1頭)の取経の旅を再開せんとする三蔵法師一行であったが、まだまだその前途は多難そのもの。平頂山では5つの宝器を操る恐るべき魔王・金角銀角兄弟との死闘あり、烏鶏国では国を奪われた王の亡霊のため悟空が東奔西走、そして六百里鑽頭山ではかの牛魔王の息子・紅孩児の前に一同翻弄される羽目になる――。
『西遊記』前半の山場とも言える本巻であるが、やはり印象に残るのは金角銀角兄弟編であろう。神通広大なる宝器の力を振るう魔王兄弟とそれを奪い取らんと知略をめぐらす悟空の戦い、攻守が目まぐるしく入れ替わる様は読んでいて実に楽しいものがある。また前巻に引き続き道化役としての八戒の活躍も見逃せない。黄袍怪の脅威を訴える際わざわざ話を盛って悟空を焚きつける猪八戒、悟空に体よく斥候役として送り出されるも普通にサボって帰って来る猪八戒、悟空にこき使われた恨みでまたもや三蔵に讒言して余計な仕事を増やす猪八戒――。トラブルメイカーとしての面目躍如と言えよう。
Posted by ブクログ
金角銀角と烏鶏国の話。あとこうがいじ(変換めんどくさい)も登場したよ。
相変わらず八戒がうざい。三蔵も毎回のパターンやのに悟空じゃなくて八戒の方に寄せるとゆー胸糞展開が続いております。悟浄は影が薄い。
なんか思った以上に悟空いいやつやで。
Posted by ブクログ
少し間が空いてしまったが、4巻に突入。ちょうど、この4巻から訳者が小野忍さんから中野美代子さんへ代わったという過去もあったのだそうです。
(その後、1~3巻についても、中野美代子さんの訳が出たんですね)
Posted by ブクログ
八戒と三蔵に苛々。
こういう昔話に出てくる神様ってのは、本当にあまり完璧でなく
普通に焼き餅やいたり仕返ししたりするよなあと思います。
あっさり殺生がなされたりするけど、
それは中国の昔話ならではということでおいておけば、
悟空は普通に偉い弟子をちゃんとやってると思うのに
なんで三蔵は八戒なんぞの言うことを聞くんだろう。
解せない。
4巻には、金角・銀角大王の話が入っていました。
これは流石に私でも知っていたので面白かった。
ドラマにしろアニメにしろ、結構アレンジしまくってあるのだなと
気付きました。
まぁこの原本のままやったらあんまり八戒も三蔵も感情移入できないしな。