あらすじ
取経の旅もようやく半ば、蕩々たる通天河を前に、一行は法事の席の御馳走にあずかる。聞けば、そこに棲む魔王のお供えとなる子どもの法要なのだという。早速悟空は男の子に、八戒はめんこい女の子に姿を変えて、化けもの退治。翌朝、都合よく凍った河を渡ろうとするその時、三蔵の足もとが突然バリバリ割れる。改版。(全10冊)
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Posted by ブクログ
中国明代の白話(口語)文学の代表格にして、「四大奇書」の一つとしても知られる小説『西遊記』の日本語全訳。唐代の僧玄奘(三蔵法師)のインド取経の故事を題材に、孫悟空・猪八戒・沙悟浄の三妖を従えた三蔵の波乱万丈の旅を描く。第5巻では第四十一回から第五十回までを収録する。
本書は、岩波文庫から刊行されている『西遊記』日本語訳シリーズの第5巻である。西天取経の旅もやっと半分まで到達する本巻は、紅孩児編の続きから黒水河での事件、車遅国編と通天河編を経て独角兕大王編の開幕までを収めている。西天を目指して歩みを進める三蔵法師一行、相も変わらず彼らの行く手には事件と騒動が満ち満ちている。牛魔王の息子・紅孩児との戦いでは流石の悟空も一時は瀕死の窮地に陥り、黒水河・通天河の二河では水中の妖怪を相手に八戒・悟浄の二人が獅子奮迅の働きを見せる。道士が坊主を虐げる車遅国では、悟空が仏僧たちを救わんと三大仙と法術合戦を繰り広げ、その無辺の神通力を惜しみなく見せつける――。
全百回の物語もようやく折り返し地点となる本巻、最大の見所は何といっても悟空が大活躍する車遅国編である、奴隷さながらに苦役を強いられる僧侶たちを解放したのもつかの間、その日の夜には八戒・悟浄を誘って羅天大醮を荒して回り、翌日には三大仙を相手に智謀と神通でもって見事勝ちを収めてみせる。英雄(ヒーロー)にして無法者(アウトロー)、縦横無尽・痛快無比に暴れまわる孫悟空というキャラクターの魅力が詰まったこの編は『西遊記』の物語の中でもお気に入りの物語である。
Posted by ブクログ
旧訳版。
こうがいじとか獣の三仙とかいっしょうきんとか。
八戒がましになっとったのに五十回でまたうざいし、三蔵の命乞いもへたれで自分本位でにやけてしまったわ。
心理描写があっさりなので想像の余地がいっぱいあるよ。やけんこれ以外の西遊記は独自解釈もりもりなんやろな。
Posted by ブクログ
どうしてこんなに何度もあるのに、八戒のいうことの方を信じるんだろう、三蔵さんは…。
悟空偉いなあ。
それでも師匠を思う気持ち、助けだせる実力。
なんだか普通に偉くてかっこいい。
ラストはなかなか孫悟空ピンチ、だったので、
次巻の展開が気になります。