あらすじ
東勝神洲傲来国は花果山にて石の卵から生れたサル、やがて仙術を身につけ故郷で王様になるも飽き足らず、招かれ出向いた天界では札付きの問題児。不老長生の蟠桃を盗み食い、玉帝の宴席を荒らして大暴れ、とうとう如来さまの手で山に封じられる。おなじみ孫悟空が新たな力を得ての活躍ぶり、まずはその誕生の様子から。(新訳)
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Posted by ブクログ
中国明代の白話(口語)文学の代表格にして、「四大奇書」の一つとしても知られる小説『西遊記』の日本語全訳。唐代の僧玄奘(三蔵法師)のインド取経の故事を題材に、孫悟空・猪八戒・沙悟浄の三妖を従えた三蔵の波乱万丈の旅を描く。第1巻では第一回から第十回までを収録する。
本書は、中国文学の代表的作品として今日なお人気な『西遊記』の日本語全訳シリーズの第1巻である。底本は内閣文庫蔵『李卓吾先生批評西遊記』(いわゆる「李卓吾本」)であり、一般に『西遊記』として知られるエピソードが完成した全百回のバージョンを基にしている。
唐の高僧玄奘が単身インドへ赴き多数の仏典を伴って帰国したという故事を題材とした本作は、彼が3人の妖怪の弟子を伴って幾多の艱難辛苦を乗り越えつつ西天に向かうという筋立てとなっている。高徳ながらも非力な三蔵の旅を助けるのは、花果山水簾洞の石猿にして「斉天大聖」の異名を誇る孫悟空、天蓬元帥の下凡たる豚の妖仙猪八戒、同じく捲簾大将の下凡にして流沙河に住まう沙悟浄の3人。三蔵に定められた八十一の大難、行く手を阻む無数の妖怪たちを相手に孫悟空らの神通力が炸裂する奇想天外な物語を、平易かつ軽快な訳でもって完訳したのが本シリーズである。
全10巻のシリーズの最初を飾る本巻は第一回から第十回までを収めており、三蔵の西天取経の前日譚――孫悟空の誕生から中国唐代の皇帝・太宗の地獄巡りまでを描いている。広大無辺の神通力を得た孫悟空の大暴れ、天界の神仙相手でも臆さず傍若無人に振る舞う彼の姿は痛快ですらあり、この後の西天取経の旅でも大活躍する彼のキャラクターが活き活きと描かれている。
すらすらと読めるユーモアに満ちた訳文に詳細な訳注が付された本シリーズは、まさに『西遊記』の決定版とも言えるだろう。
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芥川龍之介の文章で、西遊記が一番面白い、という記述があり、へえーと思い読み始めました。
そして、とても面白くて、驚いています。
かわいい。孫悟空と仲間たち、かわいすぎる。
かっこいい〜、おしゃれ〜、大王すてきぃ!というノリです。いやほんと、訳が最高。
悟空の反省したときの、
「わかりましたー!」とか、反省しとらんやろ、とツッコミたい。笑。
全十巻駆け抜けたいと思います。
Posted by ブクログ
ドラマ版「西遊記」を見始めたのでその延長で読み始めました。低年齢向けのドラマと思いきや、原典にかなり忠実に作られていることに驚きました。
時折挟まる口語体の悟空の台詞に独特の可愛らしさを感じます。
やはり漢詩が多用されるのですが、これは中国語を覚えていたらその美しさをより堪能できるのだろうなあ…。
Posted by ブクログ
以前、高藤聡一郎が、(西遊記の著者とされている)呉承恩が仙道の達人であり、西遊記自体も仙道書であることをムーで書いていた。
もちろん、この本は「李卓吾本」を底本にし、呉承恩の名は柵去されており、訳者は「著者複数説」を主張している。が、完訳版がこれくらいしかないので。
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孫悟空誕生から西への旅まで知らなかった内容が多く、その魅力にとりつかれたましたw一気に読みたくなる、でも終わって欲しくないワクドキ冒険ものでした!
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中国古典文学。もーなんて健気でいじらしいのかしらこの猿は!あれだけ尽くしているのに事あるごとに疑われちゃったりして、それでも一所懸命なんだものかわいいったらありゃしません。全10巻なんてすぐですよ。
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言わずとしれた、坊主・猿・豚・河童の珍道中記・・・。なんていう浅いものではなく、これは非常に奥深い物語。
組織論、リーダーシップ論を学びたい人に実はお勧め。
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西遊記大好きだから、基本の岩波文庫読もうと思って買った後、積んでたのを読み始めました。
詩っぽいのは漢字やことばが難しくて読み飛ばしたとこもあったし、注釈の方が意味不明な場合もあったんやけど、それでも分かりやすいと思う。
考えてみると道教と仏教ちゃんぽんなんよなあ。ふしぎ。
天界で悟空がやりたい放題するこの辺りのとこは、ある意味パワーインフレが起きてるのかなあと思う。仏教に帰依して取経の旅に出てからは、力を振るえないので、ルールインフレになりがち。
ちなみに小野さん訳版も持ってます。積んでます。
Posted by ブクログ
中国でとても有名な本です、唐の太宗のとき、玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)が国禁を犯して出国、困難を克服してインドに取経旅行した史実は、唐代に早くも伝説化された。
とても面白いで、中国で、子どもから、老人まで、みんな好きです。
Posted by ブクログ
西遊記って、なんとなくサワリは知っているものの、きちんと知らないなって思ったので
読んでみようかと。
どうも私は信心深くないからなのか、悟空よりも神様たちの方が
ひどいことをしてるようにしか思えない。
ドラマなんかでは、孫悟空はいたずら放題したので罰として、
と一言で済まされてるけど、
その悪事の数々が書かれているんだけど、部下思いの王様だなと思う。
まあ悪いこともしてるけど、そんな何百年も石の中に閉じ込められるようなことなのかな。
と思ったら他の人たちも、そうでもないことで罪に問われていたけど。