ジョージ・R・R・マーティンのレビュー一覧
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『七王国の玉座』ではロバート王の死とその友人にして〈王の手〉のエダード・スタークの死までが描かれる。これによってウィスタロスは〈鉄の玉座〉といわれる七王国の玉座を巡って、五王の並立する混乱状態に陥り、他方、エダードの遺児たちはそれぞれ困難に見舞われることになる。
王の正統性について、現王権バラシオン家を中心にとると、前王ロバートの長男ジョフリーが王位を得るのが正統である。が、ジョフリーは母親サーセイ・ラニスターとその双子の兄ジェイミー・ラニスターとの間の不義の子であり、ロバートの嫡子ではない。このため、ロバートの弟のスタニス・バラシオンが王位を要求する。しかし、陰鬱なスタニスは人望に乏し -
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作者は物語の全体的状況において、どれかの登場人物に肩入れしようとは思っていないようである。しかしながら、当面、清廉潔癖で名誉を重んずるスターク家が宮廷の陰謀に巻き込まれていく様が描かれるので、視点人物の多くがスターク家の人々だ。まずはスターク家に感情移入しながら読むことになるだろう。冒頭で〈大狼〉(ダイアウルフ)の子どもを6匹見つけ、スターク家の子どもたちがそれぞれを飼うことになるエピソードが語られる。
ジョンルとしてはファンタジーともいわれるが、ファンタジーといえるのは架空の王国が舞台であるというくらいで、内容的には人物像を掘り下げた権力抗争劇である。いわゆる剣と魔法ものではあるが、 -
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〈氷と炎の歌〉と題される長い長いお話の第1部の上である。途中から訳者が変わって、人物名の読みや訳語の変更があったため、遡って統一が図られた新版であるから、これから読まれる方はこれを手にされたし。
南北に伸びる大陸ウィスタロスの七王国、かつては群雄割拠したが、今はひとりの王が治めている。しかしその王、バラシオン家のロバートは、15年前に暴虐の前王、狂王エリアス・ターガリエンを倒した王位簒奪者だ。ロバートと主に戦ったエダード・スタークは寒さ厳しい北部を治めているが、副王ともいうべき〈王の手〉になることをロバート王より要請され、やむをえず引き受ける。というのも前の〈王の手〉、ジョン・アリンが病 -
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ネタバレこれはこれは…すごい。
複数視点が歴史ファンタジーの魅力を引き出していて良い。
人物の心情を中心にしてない分、読んでて怪我しそう(感情移入してた人があっけなく死んだり)な臨場感が作品全体の雰囲気と重なって、どんどん読んじゃう。
大狼もその雰囲気にすごくあってる。
苛酷な境遇ながら思いやり深いジョン・スノウが好き。
気になる存在は〈小鬼〉ことティリオン。なにを目的にしているのかわからないから怖い。けど、嫌いになれない…。
かなりの読み応えで、まだまだ続くのが嬉しい。
このシリーズは、完結してるのかな?続き待ちはしたくないな。。。一気に読みたい! -
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週刊少年ジャンプか~い!ってくらいの引きの強さ。
だけど次巻刊行まで何年待たねばならないの?
作者は来年末には第6部を刊行したいと言っているみたいだけど、それでも日本語版はさらに1年は待たないとならないわけで…。
ジョンはどうなる!?
デナーリスは?
ティリオンは?
巻末の人物紹介を読むと、思った以上に行方不明者と「死んだことになっている」人が多いので、まだまだ二転三転四転五転しそうです。
氷はジョンで、炎はデナーリスなので、氷と炎の対決か、氷と炎の融合なのだと思っていたのですが、作者が最後に残るのはひとりと言っているそうなので、もう誰が王になるのかわからない。
氷と炎が融合したら水にな -
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全7部のうち、第5部の中盤に来てようやく物語の向かう方向が見えてきたように思う。
国取りについてはまだ、どの国が七王国を統べるのかが全くわからないが。
とにかく陰謀、裏切り、無知、傲慢。油断をすると、たちまち足を掬われてしまう。油断をしていなくたって、あっさり命は喪われる。
ジョン、ブラン、アリアを見れば、スターク家の子どもたちは、それぞれに使命をもって生まれてきたことがわかる。ということは、サンサとリコンにも使命が?
サンサは見つかったようなので、今度はダヴォスがリコンを見つける番だ。
それまでに、あと幾つ裏切りが行われ、人の命が喪われてしまうのか。
そして、ドラゴンはいつ活躍するのだ -
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最初のほうこそ、それまでのストーリーや登場人物をすっかり忘れ、Wikipediaであらすじを確認し、人物紹介や地図などを何度も何度も確認しながら読んでいたので、全然読み進められませんでしたが、ある程度まで進んだらもう、加速がついて止まりません。
あ~、面白かった~。
あらすじを読んでも全然イメージがつかめないでしょうし、面白くないと思いますが、初期のグインサーガを面白く読めた人なら絶対楽しめます。
騎士と魔法と権謀術数の世界。
横文字が苦手でなければ、歴史小説や大河小説の好きな人もぜひ。
やっぱりこの本、単行本で揃えよう。
だって復習しないと。第6部がいつ出るのかわからないけど、最初から読 -
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再読ですが、忘れかけていた部分もちらほらとあって、
新鮮な気持ちで読み進める事ができました(笑)
権力を持った者は、堕ちるのも早い。
周りに諫言してくれる者がいれば良いのだけれど、
サーセイには誰一人としていない…
常に顔色をうかがって媚びへつらう取り巻き、
国の富より懐を増やす事を考えている連中、、、
さらに唯一の味方であった弟の裏切り(!?)。絶体絶命。
ジェイミーとブライエニーは共に身体の一部を失ったが、
二人とも以前よりもさらに存在感が増してきているように思えます。
お互いに一目置いているというようなこの関係、好きです。
そして最大の驚きは、死んだと思ったあの人の復活。
復活なの -
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何てところで終わるんだ!…定番のツッコミ。次は何年先だろう。
今回の主役はジョンとダニー。ジョンはまさかの退○!?いやいや、シオンだってしぶとく生きてたから。大丈夫だと願う。章ごとに時差があるから、シオンサイドの動きが気になります。あの手紙は本当なのかハッタリなのか…。
ダニーはとうとうウェスタロスを目指す準備が整いましたが…一番真面目な君主してる気がするのは気のせいか。なんだか各陣営でダニー争奪戦を繰り広げていて、もう何処がくるかさっぱり予想がつきません。早々にドーン陣営終了のお知らせに、やっぱりかと思いつつ、ちょっと唖然でしたが。某王子のおかげで立ち位置弱くなってしまいましたものね。ついで -
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ネタバレ上巻では全くイメージできなかった登場人物たちの顔が、ようやく見え始めてきました。またストーリー的にも非常に大きな“事件”がいくつも発生し、退屈だった上巻とは別物のように惹き込まれます。
中心人物の一人であるエダードが、まさかの状況に追い込まれたことには心底意表をつかれました。彼の家族が今後どうなるのか不安ですが、ロブとキャトリンが意外にしっかりしている印象。細い糸ではありますが希望は繋がってる感はあり、次巻以降巻き返しを期待したいところ。
それと反比例するように、ラニスター家一味がまぁ憎らしいこと。“幼稚王”(と勝手に呼びますが…)ジョフリーとその母サーセイはその筆頭。当然<王殺し>のアイ -
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再読。
最初に読んだ時は、訳者が代わった事によって
固有名詞も大幅に変更になり戸惑ったものでしたが、、、
過去作品も改訂新版にて読み直したので、
ようやく違和感なく読めるようになりました^^;
上巻だけで並みの文庫本2冊以上の分厚さですが、やはり面白さは半端ない!
この巻では、クイーン・サーセイの視点から描かれているのが新鮮です。
スターク家に肩入れしているであろう大半の読者にとっては、
とにかくこの世界から退場して欲しい人物の一人ではあるんですが。
弟ジェイミーは自分から離れていくし、息子のトメンは憎い嫁にとられるし、
さらに敬愛する父もいなくなり、ティリオンにはしてやられるし。
なんてい -
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