溝口ケージのレビュー一覧
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かえで視点で描かれる本作、原作5巻部分からスタートするのではなく、咲太が麻衣と出会う前の時期から物語が始まる。それにより咲太とかえでの2人生活がどのようなものだったか見えてくるのが良いね
家にずっと居るかえでにとって咲太となすのが居る生活は不変で安全
けれど、麻衣を始めとして咲太が多数の少女達を家に連れ込むようになった事が良い意味でかえでに影響を与えたのだと判りやすくなっているよ
かえでが定めた目標は彼女の境遇を知らない人が見ればあまりに小さな目標と呆れる程のもの
けれど、目標の最後に小さな字で「学校へ行く」と書いてある事で、それら前段階の目標がかえでにとって欠けてはならないものであり、 -
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原作6・7巻に相当し映画化もされた翔子のエピソードを翔子視点で描くという事になれば、俄然期待は沸いてしまう。それだけに前半は少し肩すかし感があったというのは否めなかったかも
原作6・7巻は翔子という人物をどのように描くかにより感動の度合いが変わってくるけど、そこに咲太や大きな翔子の覚悟も関わってくる
それだけに小さな翔子のみで描かれる視点はどこか歯抜け感を覚えてしまっていた
だからこそ、中盤で手術が成功するシーンが描かれた事で本作がどのような物語かを突きつけられ衝撃を覚えてしまったよ…
本作はいわばエピソード0のようなものであり、翔子が二重の意味で咲太と出会う物語。原作6・7巻のコミカライ -
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地の文は少なめで会話が多く、展開もさくさくとスピーディーでこちらが期待しているラノベだった。ただ、ラノベ濃度は割りと薄めかな?と思った。妹がお兄ちゃんを大好きだったり、ヒロインがテンプレート通りのツンデレだったりするけど、割りと固いストーリー展開だったように思う。
一点「あれ?」と思ったのが、本作が第1作目なの?ということ。てっきりシリーズものの間の作品かとおもった。というのも、「思春期症候群」なる要素が唐突に、割りと説明少なめに出てきたり、登場人物たちも既出っぽいかんじで出てくるから混乱してしまった。世界観をごちゃごちゃ説明されるのも鬱陶しいけどもうすこし説明がほしかったかな。
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裏アカを期に明らかになっていく双葉が抱えた孤独
国見は別として、咲太も双葉も狭い交友関係の中で高校生活を過ごしている。なのに、国見も咲太も親友と同じくらい大切な異性と出会ってしまった
それは双葉に喪失と孤独を強く感じさせるものになってしまったわけだ
ただ、裏アカでの露出でしか自己の価値を感じられないのに、露出行為自体に強い自己嫌悪を感じてしまうというのは難儀な話。本人ではどうしようもないから、本人自体を分けるしか無い。それが双葉が分かれてしまった問題の根源
思春期症候群を解決するには裏アカへの投稿を止めさせるしか無いが、辞めろと言うだけでは余計に悪化してしまうというのは難しい話だね
その状 -
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青ブタシリーズ第3段!
今巻のヒロインは双葉理央ちゃん
寂しがり屋な感じの部分が可愛らしい
けれどもちょこっと面倒そうな女の子
無意識下の承認欲求
それが徐々にエスカレートしてしまう
読んでいて複雑な気持ちになってくる
素敵な友人たちがいるんだから頑張れ!って
でも、自分自身が分かれていまうぐらい自身を責める気持ちもよく分かる
ダメだと分かってるけどやってしまう心理
多分誰気にでもある事なのだろうな
今巻は男子たちがカッコ良い
真夜中の電話1本で駆けつけて、困っている友のために話も聞かず共にいる
それってすごく、すごく心強いことだ
理央ちゃんの想いは届かなかったかもしれないけれど、だからこ -
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ネタバレ咲太はようやく、麻衣先輩と付き合えるはずだったのに、どういうわけだか、前の日に戻ってしまっていた……
これはどこかに原因となる悪魔がいるはずで――
と見つけたのは、メールの返信を何よりも大事にする後輩の朋絵。
彼女は、友人の憧れの先輩から告白されるのを逃げまくっているらしい。
そんな朋絵と咲太に「二人は付き合っているらしい」という噂が流れた。
という話でした。
ちょっと盛大な「思春期症候群」の話で。
今度は時間を操ってしまう病気。
そして、最後にはちょっとがっくりきてしまうようなオチが待っていました。
でも、それはそれで咲太のためにはいいのかなあ……と思ってます。
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青春ブタ野郎シリーズの中でも『青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない』を一つの作品としてコミカライズするのは大変だったと思うのだけど、話の比重を上手く制御しつつコミカライズしているね
メインとして扱われる双葉は主人公の咲太に恋しているわけではないし、話の土台で咲太は既に2つの思春期症候群に関わったことになっている。更にこの巻の内容では小さい翔子も関わってくるのだから話を纏めた上で双葉の問題へフォーカスしていくのは難しいように思える
でも、読んでいる中で違和感を覚える流れは少なかったし、それぞれのヒロインが登場する下りではそれぞれを非常に魅力的に描くことでこのコミカライズも魅力的な作品として -
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序盤の駆け足で原作をなぞる展開はとても散漫で話が入ってこない印象。
エピソードはもっと絞り込んで、削れるところはバッサリ切ってしまった方が良い気がする。
作者は異なるが麻衣や朋絵のエピソード作品では、コミカライズならではのシーンやセリフなどが印象的で、原作小説と違う角度からメインキャラクターを魅力的に描けていたので、本作でもコミカライズならではの見せ方を期待したい作品。
もっと自由に深く双葉理央というキャラクタを描いても良い気がした。