溝口ケージのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ青ブタシリーズもいよいよ最終巻。
ああ、終わってしまうんだなあという感慨がすごい。
ストーリー的には前巻ガールフレンドと合わせて前後編。
霧島透子の思春期症候群を解決しても終わらない最後の思春期症候群と向き合う咲太。
やっぱり最後は咲太自身の問題になるんだよなあ。
その決断は実に青ブタらしい痛みを伴って、それでも平明な透明感に彩られている。
でも個人的にはかえでの事は考えるだけで本当に苦しい。
最後に少しでも彼女に会えて良かった。
高校編が終わった時、さらにその先の大学編があると知った時は、高校編があまりにも綺麗に終わったために正直蛇足になりそうで、どうなることかと思ったのだけど、ラストま -
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すばらしいエンディング
長かったシリーズがどう終わるのだろうかとワクワクしていましたが、期待以上のエンディングでした。本当に楽しかった!!
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Posted by ブクログ
母親のいない生活に慣れていた中、母親が復帰するにつれ、環境の変化に大きな不安を感じる咲太。その思いが自分のいない世界や、何もかもが上手くいっている世界を作り出すという思春期症候群に遭う。
でも咲太の周りの人達は、思春期症候群を自分の力で乗り越えてきたのだし、咲太が楽な方へ甘んじてしまうのは違う。考え直して元の世界に戻り、自分の現実と向き合った。
麻衣との婚姻届がなかったらこの問題は詰んでたかな。どの世界線でも理央は咲太の相談に乗ってくれるし、理央の存在もかなり助けになっているんだろう。
そして次巻から大学生編。赤城郁美や霧島透子といった伏線的人物の存在。塾に行かず麻衣と同じ大学に受かった -
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花楓がその先を選ぶお話
牧之原翔子に関わる件が解決し、花楓の高校進学のお話になります。花楓は長いお留守番生活で学校生活から遠ざかっており、願書を出すにも人の目を避けるようにする様には心苦しいものを感じました。咲太と同じ高校に通いたいという"かえで"の願いを叶えたいとする一方、彼女があっての今の自分という現実が自己否定につながり、その狭間で苦しむ梓川花楓という人物が非常に繊細な内面を持つ事を実感します。定時制高校と全日制高校の在り方を含め、花楓の進学エピソードは"皆と一緒である事の是非"を深く考えさせるものでした。