鈴木美朋のレビュー一覧
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ネタバレアメリカとインドにルーツを持つジジ・パンディアンの初邦訳。ちょっとだけガチなコージーミステリ。
ラスヴェガスでイリュージョニストをしていたテンペストは、ある事故がきっかけで地元に戻り、家業である建築会社を手伝うことに。家業は隠し扉や仕掛け棚など、トリックを施した家づくりを得意としていたが、仕事先のある古風な家の壁から死体が発見されて…
消えた母の謎と一族の呪い、行き違った友情の修復や軽いロマンス(三角関係予備軍)など、結構盛りだくさんの内容を詰め込んだコージーミステリ。と思いきや、カーの密室講義が展開されるなど、ミステリ的な要素も強めとなっている。
二転三転する真相でワクワクしたが、最後に -
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ネタバレエリザベス・ゾットは生命起源論の研究を志す女性。しかし、彼女の生きている社会は1960年代のアメリカ。そこはまだ女性の研究者が認められていない時代だった。
彼女はUCLAを卒業し、大学院に行ったが、そこで指導教授から性的虐待を受けたために学位を取れないままにヘイスティングス研究所で職を見つけた。
しかし、そこも男性上位。エリザベスはまるで雑用係だが、優秀なので、同僚の男性研究者の手助けをするものの、彼女の功績が認められることはなかった。
しかし彼女はそこでやはり研究とボート一筋で、女性を差別しない研究者キャルビンと出会う。
キャルビンはノーベル賞も期待されるほどの新進の研究者。彼の支援を受ける -
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相変わらずカリンスローターは精神にくる犯罪を描くのがうまい。あらゆるひとに接触する心理戦もみごたえあり。推理しながら読むのがたまらなく楽しかった。
真相には何度もたどり着くのだけど、そのたび否定するような事実が出てくる。そのミスリードが多すぎて最後に辻褄が合わなくなってる気もした。けれどターゲットの見つけ方を知ったときはショックで思わず目を閉じてしまった。
今回はウィルの心情が控えめだったけどカバーに書かれてる「シリーズ最高峰」には納得できる。
ちなみに誤植が多かった。
そういえばウィルトレントは映像化されたんだった。チェックしたがキャスティングが私の印象と全然違う。個人的にはウィルシリーズ -
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死刑囚と家族、命の物語… 少しだけ感情の扱いや選択を間違えてしまった人々の未来 #死刑執行のノート
■あらすじ
死刑囚であるアンセルは、間もなく執行の時を迎えていた。彼は刑務官と通じており、直前に脱走する計画をしていたのだが…
同時になぜ彼は死刑囚となってしまったのか、出生から現在に至るまで、家族や様々な人との関わり合いを描いてゆく。果たして脱走は実現するのか、そして関係者たちにはどんな未来がやってくるのか。
■きっと読みたくなるレビュー
家族や命を実直に描いた作品。心の奥底にある善悪の価値観と、欲望、不安、恐怖といった人間の裏側にある感情が、静かに書き記されています。
死刑囚なんて言う -
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時間経過や視点の切り替わり幾つもの仕掛けでアンセルという人物を探っていく物語。
「実存的恐怖と自信喪失」
最後の謝辞を呼んで腑に落ちた。
この物語はアンセルがいかにも自分自身であるかのように描かれている。ーーーあなたはこう考えた…。
まさにクカフカ自身が感じていた実存的恐怖を体感させられる。
実存的恐怖とは、人生に意味がないのではないか、あるいは自分自身のアイデンティティに混乱を覚える内的葛藤のこと。
アンセルは幼少期に体験したトラウマによって上手く形成されなかった部分をなんとか知識や哲学によって埋めようとしていた。それは恋愛でも殺人でも埋められず、結局は血の繋がりという確かなものを求め -
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コラン・ニエルの『悪なき殺人』やホレス・マッコイの『彼らは廃馬を撃つ』を読んだ直後に、その二つを取り混ぜたような雰囲気の本書を手にして、三つがごっちゃになりそうだとの不安を感じつつ、読み進める。三作とも毒が仕込まれたような作品なのだが、結局、毒性の強さは三作中では本書が一番深かったという気がする。
ちなみに『悪なき殺人』はそれぞれ繋がりがなさそうな五人のキャラクターの短編小説が全部語られ終わって初めて全体像が見えるというような構成の妙。しかも各キャラ間の距離感が大きいのでダイナミックな展開が楽しかった。『彼らは廃馬を撃つ』は、章ごとに挟まれる裁判官の言葉が、本書の死刑へのカウントダウンの -
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同じ作者の作品で、この作品に登場した人物が出てくる『忘れられた少女』という作品もあるが、こちらの方が先に書かれている。
上記の『忘れられた少女』は、この作品のその後という感じなのかもしれないが、雰囲気はだいぶ異なる。
こちらの作品は、1960年代1970年代の出来事が現代の多大なる影響を与えているという事が、物語が進むにつれて明らかになって行く話で、主人公も比較的能動的に活動しているという印象だが、『忘れられた少女』は、あまり主人公が能動的に動いているという印象を受けず、正直、読み進めにくかった記憶がある。その意味では、この作品にはあまり期待していなかったが、良い意味で期待が裏切られた。物 -
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ウィル・トレント・シリーズ5作目。
アメリカはジョージア州の捜査官です。
元刑事のイヴリンが誘拐された。
ウィルの相棒フェイスの母親で、フェイスは現場にいて犯人と応戦したのだが。
ウィルは以前の事件との関連を疑う‥
警察内で汚職事件があり、イブリンの部下をウィルが逮捕。イブリンも疑われたが証明されないまま、退職したのだった。
フェイスはその件でウィルと最初は気まずかったのだが、今はバディとしてうまくやっていこうとしています。
フェイスは本来、普通に仕事が出来て有能な捜査官のようです。が、なぜか男の好みに難があり、未婚の母。しかも、二度目だったりする混乱が。
体調が良くないのも描写に影響して