鈴木美朋のレビュー一覧

  • 化学の授業をはじめます。

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    科学者の主人公がテレビで料理番組をやる話かと思ったら、ぜんぜんそんな簡単な言葉で説明できる本じゃなかった。
    1950年代の女性の立場がどんなものだったのか。
    あとキリスト教?神への信仰の強さも感じた。
    色んな辛いことが起きる中で、エリザベスの筋の通った言動が周りの人の意識を変えていく様子。
    読んでいる私も今日から行動を変えていこうと思えた。
    エリザベス、カッコ良い女性だ。

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    2025年11月18日
  • 化学の授業をはじめます。

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    1960年台のアメリカ カリフォルニアで女性化学者でシングルマザーのエリザベス・ゾットが、料理番組に出演する。彼女の科学的な料理の説明、そしてその時代にそぐわない姿勢が視聴者の心をつかんでいく。

    主人公のエリザベス・ゾットは非常に魅力的なキャラクターである。すべての人間がその生まれによる役割にとらわれず、自由に選択し認めれるべきという、1960年代にはまず受け入れられない在り方を押し通す姿勢はカッコいい。これは60年以上たった現在でも成し遂げらえていないので、非常に刺さってくる。

    また主人公の周りにいる娘(マッド)、犬(シックス・サーティー)、ご近所さん(ハリエット)なども魅力的である。エ

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    2025年11月03日
  • 化学の授業をはじめます。

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    エリザベス・ゾットの強すぎる信念に惹かれてしまう。

    1950年代のアメリカを舞台とする1人の女性化学者の物語。女性差別や偏った社会通念のおかげで多くの女性は社会進出が果たせず、結婚して子どもを産み育てることが望ましいとされる中、信念を持って子どもを育て仕事をし研究を進める。そんな「強い」エリザベス・ゾットの前に立ちはだかる障壁は偏見に満ちていて汚く読んでるだけで心が荒む。一方、少しずつ増えてくる彼女の支援者たちは心が温かくチームエリザベスとなっていく。

    たぶんひとりで信念は貫けない。それを支えてくれる人や理解してくれる人がかならず必要だと思う。自分の人生が豊かになるためにはそんな人たちとど

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    2025年10月26日
  • 化学の授業をはじめます。

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    すごく読みごたえのある本だった。ひさしぶりに、やらないといけないことを差し置いて読み続けてしまった。

    主人公のエリザベスは、すごく優秀な化学者だが、女性だという理由で理不尽な扱いを受ける。対等に1人の化学者として接してくれるキャルヴィンに出会うが、後に悲しい出来事が起こる…

    エリザベスにこれでもかというぐらい、困難が降り注ぐのだが、彼女の自分に正直な真っ直ぐさや、強さ、とても大きな熱量を持って立ち向かい、そして周りを変えていく。

    私も、登場人物と同じように、普通に縛られず自分の本当にやりたいことをやるために努力を惜しまない彼女の真っ直ぐな姿勢に勇気をもらえた。

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    2025年10月08日
  • 化学の授業をはじめます。

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    最高に面白かった!
    時代背景のシリアスな場面もありながら、ウィットに富んだユーモアに溢れ、一気に主人公の魅力に惹きつけられました。
    読み終わるのが寂しくなる程。

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    2025年10月05日
  • 化学の授業をはじめます。

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    とても成功したフェミニズム・エンタメ小説。ここ数年で一番の面白さ。笑いと哀しさが不思議に同居している。1960年代という昔を舞台にしているのは、今現在の幅広い人が「不適切さ」を共有できるから。そこまで昔に遡らなければ「不適切さ」は共有されにくいのだが、この本を通して過去から現在を振り返れば、今現在の「不適切さ」を省みるきっかけともなりうるだろう。傑作。

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    2025年09月29日
  • 化学の授業をはじめます。

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    髙野秀行さんが勧めていたので読んでみた。1人の化学者の人生の物語だった。最高。痛快。読み始めたら最後まで一気読み。これは、『ナチュラルボーンチキン』以来の(私に中での)ヒット作品。アメリカ人の作品はあんまり私には合わないなって思っていたけど、それもまた偏見だったな。

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    2025年09月13日
  • 化学の授業をはじめます。

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    フェミニズムにシスターフッド、強者主義の男性社会で踏み潰される倫理観がマトモな男、知性と差別、宗教と科学、色んな要素(社会問題)が合わさって、それでいて何処にも無駄がない。出来が良すぎる。

    溜息しか出てこない
    レビューから爆発的に売れまくったのも納得できる

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    2025年09月05日
  • ブラック&ホワイト

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    ウィル・トレント・シリーズは、「三連の殺意」「砕かれた少女」「ハンティング」「サイレント」「血のペナルティ」「罪人のカルマ」と6作続き、7作目の今作「ブラック&ホワイト」となります。
    ただし、電子書籍が間に2作あるようです。
    (2016年からオークラ出版で発行の初期2作品は読んでおりません。)

    警官夫婦が、何者かに襲撃された。
    女性刑事レナ・アダムズと白バイ警官のジャレド・ロングが暮らす家。ジャレドは撃たれ、レナは反撃。
    現場に真っ先に登場したのが、ウィル・トレント。ジョージア州捜査局の特別捜査官で、この時は別件の潜入捜査中だった。
    レナは、ウィルの恋人サラ・リントンの因縁の相手。医師で検視

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    2025年08月20日
  • 化学の授業をはじめます。

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    Apple TV+のドラマ『レッスンinケミストリー』の原作。ドラマは未鑑賞。

    1960年代、女性である研究所を不当解雇された科学者の主人公は夕方の料理番組の司会者に抜擢される。料理を科学的に説明する風変わりな料理番組は国民的人気番組になっていく。

    今よりも更に分厚いガラスの天井がある時代に、自分の才能を信じ、意思を曲げなかった強い女性科学者の話。

    設定・キャラ・ストーリー・テーマ、全てがピカイチ。今年読んだ本の中で一番好きかも。ドラマも絶対面白いと思う。

    ラストがうまくいき過ぎてちょっと引っかかったけど、現実では起こり得なかった女性へ救済と考えたらアリ。

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    2025年06月21日
  • 化学の授業をはじめます。

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    性別に関する偏見とか差別に屈しない女性のお話。というか、恋人に出会う前も、恋人に死なれてからも、シングルマザーになってからも、偏見・差別・無意味な「常識」や規範・ときには宗教などに屈しそうになるけど、一人娘や飼い犬や周囲の支えを得て悲しみを乗り越えて前向きに生き抜く女性のお話。真面目に向き合うべきテーマではあるけど、アメリカンジョークたっぷりでテンポよく、ある意味痛快なストーリーで、楽しく読みました。

    私は男性ですが、性差別に限らず無意味な偏見や悪習とかにとらわれずに自分がやりたいことに真剣に取り組む人生を送ろうよ、というメッセージに多いに勇気を貰える。自分の人生を「常識」とかのせいにして曲

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    2025年06月15日
  • 化学の授業をはじめます。

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    料理は化学であり、化学は変化である。女性が作る料理は生活であり、作る価値があるもの、注目に値するもの。1960年代のアメリカで、主人公のエリザベスは女性科学者としてさまざまな苦難に立ち向かう。時代と国は違えど、私自身理学部に進学したかったが、諦めて無難な薬学部に進学した背景があり、共感する部分があった。幾つもの時代を経た女性への偏見や不平等は、進学や仕事だけでなく日常の細部にも蔓延っているのだろう。特に研究者という道でエリザベスが不当な扱いを受ける様子は胸が痛くなるとともに複雑な怒りがこみ上げた。だから、物語の後半でエリザベスが料理番組を受け持つこととなり、視聴者である主婦に向けて堂々と真っす

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    2025年06月10日
  • 化学の授業をはじめます。

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    たっぷりとページがありましたが、結末が気になりすらすらと読み進めることが出来ました。

    化学は苦手で難しいと思い込んでいましたが、実は日常生活で私たちは化学と隣り合わせにいたんだと思いました。
    そしてエリザベス・ゾットのように力強く生きていけたらいいなと思いました。

    後、シックスサーティーのような犬に出会ってみたい!

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    2025年06月03日
  • 化学の授業をはじめます。

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    1960年代。
    なんとも生き苦しい世の中だったのでしょうね…
    あんなにも見苦しく女性を虐げる男社会。
    そんな時代を、独自の尺度で生き抜くエリザベスに、肩入れしてしまいました。
    マデリンの未来に、風通しのよい世の中が、待っていますように!
    シックス=サーティ、最高!

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    2025年05月31日
  • 化学の授業をはじめます。

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    自分で自分の人生を選ぶ

    1960年代のまだ性差別がノルムの時代に自分らしく生きた人の話と私は読みました。
    エリザベスが私の心に響いたのは,自分らしくあること,自分に素直に生きたという点です。

    自分で自分の人生を選ぶと,闘争が起きます。それは時代によると思います。現在でも,「あなたはそうすべき」という人の自分らしさを削ってくる人たちに従う道もあります。それはある意味闘争しなくていいので楽ではあります。しかしそうすれば自分の人生を他人の考えに渡してしまい,自分の人生は生きられなくなります。

    会社がつらくとも3年は我慢すべき,結婚すべき,安定した職業につくべき,などとという「すべき」の多い世界です。そこで,自分とは何か

    #ドキドキハラハラ #感動する #アツい

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    2025年04月19日
  • 化学の授業をはじめます。

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     感謝です!みなさんの高評価どおり、胸アツです、おもしろかった~!
     物語のなか、主人公に出会って生き方を変えた女性たちが登場します。これがほんとに、読者のなかにも生き方を変えたひとが多数いらっしゃるようです。このインパクトなので、ベストセラーになるのも納得です。

     物語は、主人公エリザベス・ゾットさんが、1950〜1960年代のアメリカで、性差別に対して自分の考え・主張をぶつけ、乗り越えていく姿がえがかれています。その姿がカッコよかったです。
     はじめのうちは、うらやましいほどの鈍感力だなとおもっていました。しかし、これはストイックの神々に愛されたかのような、苦難の連続で身につけたものでし

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    2025年04月06日
  • 化学の授業をはじめます。

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    1960年代のアメリカを舞台に、保守的な科学界で性差別を受けながら苦闘する女性のお話し。
    主人公・エリザベスは、アカデミアや職場で性差別や嫌がらせを受けます。そんな中で、女性の立場を主張するだけでなく、科学への情熱と真摯に向き合う気持ちを語り、女性たちを奮い立たせていく姿が感動的でした。
    女性が男性より劣っているという考えは、文化的な習慣の影響で、世界的にその考えは変化してきていると思いますが、ミソジニーや家父長制があたりまえの時代を戦ってきた女性がいてくれたからこそ、今がある。
    自分らしく生きることを潔く感じさせてくれる作品でした。

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    2025年03月31日
  • 化学の授業をはじめます。

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    さすが全米ベストセラーという感じで、万人にオススメしたくなる。とてもよかった。
    今では考えられないほど男女の地位に差があった時代のアメリカの話で、所々読むのが辛くなる描写があるものの、散りばめられたジョークと主人公のキャラクターでサクサク読めて最高だった。
    2025年暫定1位

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    2025年03月28日
  • 化学の授業をはじめます。

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    ネタバレ

    男女差別が激しい社会が描かれている。
    今日では、ジェンダー平等が叫ばれいる。
    日本でも、男女差別はなくなってきてはいるものの、今もまだなくなっていない現実がある。

    本作では、主人公のエリザベスのジェンダー平等へ向けて動く様子を見ると、「今の現状を変えれるかもしれない」という希望を抱かせてくれる1冊のように感じる。

    「料理は化学」という心に留めながら、化学的な知識も入れつつ、自身も作れる料理のレパートリーを増やしていきたいと思った。

    ドラマ化されているとのことで、是非、一度、どのように描かれているのか見てみたいと感じた。

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    2025年03月23日
  • 化学の授業をはじめます。

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    背景は1960年前後の科学研究所。女性はどれほど才能があっても科学者として認められなかった時代。主人公は母と同年代であり、母の苦労話に通じる部分もあり、現代にも根強く残っている問題がある。理不尽な理由により研究所をクビになった主人公は、行きがかり上「料理は科学だ」という信念のもと、夕方の料理番組の講師になる。荒唐無稽な設定だけれど、読んでいくとそうならざるを得ない状況に追い込まれていく主人公に共感させられる。テレビ番組の常識を無視し、料理を化学で説明しながら、女性たちに変化をとく主人公に喝采を送りたくなる。主人公以外にも癖の強い人物がたくさん登場するのも面白い。おすすめです。

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    2025年03月13日