鈴木大拙のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
編者の選んだ鈴木大拙の108の言葉を、編者の順番で読む事によって、禅とは何かを伝える本書。読み易いものが厳選され、初心者にはとっつき易く有り難い。
禅とは一般的にイメージされる瞑想をする事とは違うらしい。禅とは、人間の心の底にある無限の創造性を、言語や思想、概念で曇らせる事なく、その創造性に徹し順応して動作する事、とあった。また禅の状態が自ら(の創造性)に由る「自由」な状態あり、 人間はそもそも「生きることの芸術家」であると。
「自由」と「わがまま放題」が混同されるが、わがまま放題は、自分が主ではなく、実は何かの枠にはめられている「我」の奴隷に成り下がった状態であるらしい。
また、言語や -
Posted by ブクログ
『禅と日本文化』を読み終わった。
(著者の考える)禅の思想を通して、日本文化に禅がどのような影響を与えてきたか、根づいているか、芸術文化全般についてだけでなく、儒学、武士と剣術、俳句、茶道、自然愛について、それぞれ章を設けて述べられた本になっている。
単に、日本文化について書かれているという本ではなく、著者の考える禅の思想によって日本文化を考察するというような本なので、つらつらと観念的なことが述べられていると感じる部分もあり、けっして、読みやすい本でもないし、そもそも分厚いので、読むのは大変だった。
ただ、アンバランスや不完全なもの、ありのまま、そのままを良しとする日本人の美意識というの