鈴木大拙のレビュー一覧

  • 禅と日本文化 新訳完全版

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    鈴木大拙が悟っていたかどうかはわからないけど、日本にすごい人がいたもんだ。

    今はインターネットもスマホもあり、必要な情報はすぐに得られるけど当時ここまで真理を突き詰めるとは並大抵の才能と努力ではなかったと思われる。

    「無分別智」(自他不二)は根本の真理でしょう。

    不立文字…

    「本当の自由」とは…

    善ではなく純、自己忘却…

    二項対立を超える…

    やっぱ禅が好きだなぁと実感。

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    2025年11月21日
  • 禅と日本文化

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    欧米向けで理論的に説明されている。禅の精神は日本人の芸術や生活に染み込んでいて、日本的であるとはつまり禅であると
    現代の日本人はどうか

    全文はブログで
    www.akapannotes.com

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    2025年08月06日
  • 新版 禅とは何か

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    思惟の垢を脱ぎ捨て、無の深淵に臨むための書。

    [思考の彼岸に立つ禅の本質]
    『禅とは何か』は、単なる宗教哲学の解説ではない。
    そこにあるのは、知の光をもってしても射し込むことのできぬ暗黒の核、すなわち「禅」の本源に迫らんとする、鈴木大拙の精神の跳躍である。
    私が禅と出会った時の衝撃は、今でも忘れがたいほど記憶に刻まれている一方、その本質を掴むことは誠に難しい。
    禅とは何か。
    それは言語をもって定義されるものではない。
    それは、沈黙の中に閃き、日常の行為の中に突如として姿を現す。
    禅は「無心」であり、「空」である。
    だがその「無」は、空虚を意味するのではなく、むしろ、万象を孕んだ創造の母胎であ

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    2025年06月25日
  • 一禅者の思索

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    一禅者の思索
    著:鈴木 大拙
    講談社学術文庫792

    衆生無辺誓願度
    この世の一切の生きとし生けるものを必ず救ってみせるという誓いがでてきます

    最後に、豊臣秀次の間が、高野山の金剛峯寺にあるという話がでてきます。
    秀吉から、僧侶になったにもかかわらず、秀次が切腹させられた部屋のことです。
    そして、それから15日余り後、秀次の側室や子供たちが、河原に集めらえて
    腐乱した秀次の遺骸を前にして、次々に殺害されたとの話がでてきます。

    大拙は、最後になぜこのような話をもってきたのでしょうか
    一禅者としては、政治を救えないということをいいたかったのでしょうか。

    日本人の一人として、このような非道を行

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    2025年03月14日
  • 無心ということ

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    無心ということ
    著:鈴木 大拙
    角川ソフィア文庫 H101 1

    これまた難解な書、自分を捨てることが、必要ではあるが、ただ捨てるではいけない

    無心なるも、ただの動物的な無心ではいけない。

    無心ということは、仏教思想の中心で、東洋精神文化の枢軸をなすものである、と大拙は説く

    依然として、まわりをうろうろするような感じをうける。真理を前に腑に落ちるという感覚がどうもつかめないのである

    気になったのは、以下です。

    ■無心とはなにか

    ・無心が宗教生活の極致であるということは、受動性がわれらの宗教体験の極地に立っているという風にとりたいと思うのです

    ・人間は死骸にならないと本当のことがわ

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    2024年10月09日
  • 日本的霊性

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    日本的霊性
    著:鈴木 大拙
    著:篠田 英雄
    岩波文庫 青323-1

    おもしろかった、日本的霊性へと日本人が達するための旅、鎌倉時代に日本的霊性が覚醒したことを解説している
    「仏教の大意」より本書を先に読めばよかった

    日本的霊性の覚醒をみたのは、1つは、浄土系思想であり、今1つは、禅であった

    ■霊性とは
    精神と物質の世界の後ろにいま1つの世界が開けて、前者と後者が互いに矛盾しながらしかも映発するようにならねばならない
    これは霊性的直覚、または、自覚により可能となる

    精神には、倫理性があるが、霊性はそれを超越している、超越は否定の義ではない、精神は分別意識を基礎としているが、霊性は、無分別

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    2024年10月09日
  • 仏教の大意

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    仏教の大意
    著:鈴木 大拙
    紙版
    角川ソフィア文庫 H104 4

    知の巨人、鈴木大拙(1870/11/11-1966/07/12)が著した、仏教の集約の書(入門書ではない)です。裏表紙には、日本的霊性と対をなす名著とあります

    仏教を英語で世界に広め、本書でも、その引用は仏典のみならず、聖書や、西洋哲学にも及びます。臨済禅を極め、円覚寺より、大拙の居士号を得る

    李登輝総統の書に、大拙の名がありましたので、本書を手に取った次第です
    英語で "The Essence of Buddhism" とあります
    150頁の小書であるが、その内容は恐ろしく複雑であり、比喩や説話が多く

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    2024年10月07日
  • 仏教の大意

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    仏教について初めて読んだ書籍
    難しい。でも感覚的に分かるところも多い。
    用語を落とし込むにはまだまだ知識が足りないけど、もっと勉強したいと思う内容

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    2024年07月21日
  • 禅と日本文化 新訳完全版

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    ネタバレ

    何かでの紹介を踏まえて読書
    さすがの本で非常に奥深くて面白い。一度読んだだけでは全然理解しきれないが。
    近代の本で読みやすいのも良い。

    メモ
    ・禅は中国人の心がインド人の思想に触れた後に生み出したものの一つ
    ・詫びの真の意味は貧poverty。時代の流行に乗る人々の一員にはならないということ
    ・不完全の美。古めかしさや原始的な粗野さを伴う時、さびがかすかに見えてくる。ある芸術の対象が歴史的な時代感を表面的にでも示していれば、そこにはさびがある。
    ・さびの文字通りの意味は寂しさや孤独だが、ある茶人は次のとおり表現している。見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ
    ・禅と武士の人生の間に

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    2024年02月23日
  • 禅と日本文化

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    本書、書店でふと目にとまったので深く考えずに手に取ったが、とても感銘を受けた。なにか日本人が忘れかけているものを気づかせてくれる本である。もともとは禅宗およびそれと密接な関係のある日本文化を外国人に説明すべく英語で執筆された本を、北川氏が日本語に翻訳しているものであるが、その意味では、西欧文化との対比が意識的に書かれ、日本人読者にとっても理解しやすい物となっている。

     私自身はビジネスに深く携わっているのだが、近年はMBAブームもあり、米国流の経営管理手法がもてはやされている。書店でもそのような本が多く、日本の経営者の多くもそのような論理的なフレームワークに従って戦略立案や意志決定をするケー

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    2023年04月26日
  • 新版 禅とは何か

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    禅ってニーチェの考えに近いかも??他力本願ではなく、自分で苦難を乗り越えなければならないというのが教えだから。
    ここから思ったのが、資本主義って案外悪くないのでは?自分の苦悩を乗り越えた部の結果がお金であるという考え方を持てるかもしれない。マックス・ウェーバーもプロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神の中で言っているぽいけど、めっちゃ働くというある種の禁欲主義的発想なのでは?

    宗教はその人・時代に合わせて柔軟に合わせる必要がある。←仏の教えは変わらないけど、それを受け取る人々の差はある。いわゆる原理主義というものは意味がないとみていいのではないか?(これはさまざまなことに言えると思う)→ツ

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    2023年03月23日
  • 親鸞の世界

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    ネタバレ

     鈴木 大拙、金子 大榮、曽我 量深の3人の対談の司会が西谷 啓治。
     なにこの豪華絢爛さ。
     くまなく真宗の肝要について話しをされるわけだが、鈴木師のつっこみが素な感じでものすごい。あくまで冷静、言葉を選ぶ金子師に自分の言いたいことが溢れてきたら止まらない曽我師。絶妙な質問を交えて話しを振っていく西谷師。これいろいろ考えられたけど空気感を伝えるためにそのままテープ起こしみたいな場面もあるんだろうな。
     曽我師の見解については通して聴いてもちょっとわからないところはあった。世自在王仏と法蔵菩薩を同一と捉えるのはなんかこの話の流れだとよくわからなかった。あと、寺に来る年寄りにはむずかしいことはわ

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    2023年02月27日
  • 無心ということ

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    鈴木大拙先生の講演録。
    改めて彼の生きた時代といふものを見ると、それは決して最近のひとではないといふことに改めて気づかされる。養老孟司、吉本ばなな、Azuki七、松村栄子、宮崎駿、池田某、永井均、なだいなだ、福田恒存、小林秀雄、宮沢賢治、一休宗純、ブッダ、どこか綿々と続く精神の大きな働きの中にゐるやうな気がしてならない。かうして言葉は、普遍的な精神は誰かが死んでもどこかでまた息づいて生まれるのだと思ふ。生命の明滅を眺めてゐるそれは、本当に時間から垂直に立ち上がつてゐるやうだ。
    無心といふこと。考へないで本能の赴くままではない。何かを感じないことではない。ないといふことさへ言えない、ことばの尽き

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    2020年11月14日
  • 日本的霊性 完全版

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    ネタバレ

    元来広い意味においての意志は、宇宙生成の根源力であるため、それが自分らすなわち個々の人間の上に現れるとき、心理学的意味の意志力と解せられる。この意志力が強ければ強いだけ仕事ができるというわけあいである。

    精神家というのは形式ばらぬ人のことである。杓子定規や物質万能主義などにとらえられずに、なにか1つの道義的理念を持って万事に当たらんとする人である。

    なにか二つのものを包んで、二つのものが畢竟ずるに二つでなくて一つであり、また一つであってそのまま二つであるということを見るものがなくてはならぬ。これが霊性である。

    今までの二元的世界が相克し、相殺しないで、互譲し、交歓し、相即相入するようにな

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    2019年11月20日
  • はじめての大拙 鈴木大拙 自然のままに生きていく一〇八の言葉

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    シンプル&分かりやすさでセレクトした鈴木大拙の108の言葉。
    仏教や禅思想を世界に広めた大拙の言葉に、禅とは、宗教とはを想う。
    自由意志で生まれてきた者なんて、ひとりもいない。
    あの世で親を選び、人生の課題を設定して生まれてくるという世界観もあり、大拙の言葉だからといって鵜呑みにする必要はない。
    矛盾に悩む人生だからこそ、だれもが宇宙の中心の尊い気づきに生かされていると想う。
    19-98

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    2019年09月14日
  • 無心ということ

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    「何といっても仏教の基礎は心理学にある。もとより世間でいう自然科学的心理学ではないが。
    ちょっと見ると、哲学のようにも、認識論のようにも、また、いわゆる「神学」のようにも見えるかもしれぬが、仏教の本領は心理学にある、超絶的または形而上学的心理学とでもいうべきところにある。
    これが本当にわかると、仏教は神秘主義でもなく、知性主義でもなく、また汎神論的でもないことが認識せられる。」

    エラノス会議にも出席していた鈴木大拙が、ユングとどのような会話を交わしていたのか。
    想像が膨らみます。

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    2016年12月09日
  • 禅とは何か

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    禅を世界に広めた鈴木大拙が、英語で書いたものを翻訳した逆輸入モノ。西洋人向けにかかれているので、変な話ですが、かえって解りやすい。思考のループにはまって抜け出れない人向け。

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    2016年05月27日
  • 日本的霊性

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    ネタバレ

    日本の仏教、哲学の第一人者の日本的とは何かを分析した名著。
    日本文化、歴史に対する深い知見からの洞察は消化するのに何遍も読む必要がありそう。
    現在の日本人的精神(鈴木大拙はこれを「霊性」と呼ぶが)は仏教が日本の大地に順応した鎌倉期に起源を発するとして、それが、真言であり、禅であるとする。
    仏教に興味が湧き、座禅に行ってみたくなった

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    2015年06月20日
  • 日本的霊性

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    キリスト教のは全くの他力である、自他を対立させておいて、その上に他の力のみを打ち立てんとするのである。仏教では、自他の対立は対立であるが、そこに対立を絶したものが動いていることを直覚し(これを霊性的自覚という)、この直覚から、対立の世界を見直すのである。

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    2013年09月04日
  • 日本的霊性

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    即非の理論について書かれていた解説の部分を何度も読み返した。

    AはAである → AはAでない → それを踏まえた上でAはAである 

    という理屈は厳密に展開すると…

    AはAである → 実は気付かなかったがAにはA´という要素が追加もしくは削除されうる → Aは本当はA+A’or A-A’となっている…´

    とAの改造がいつの間にかされている。
    個々人がもっている概念を自身の手で改造していくことは、内面の深化につながると思う。
    解説の死の捉え方は分かりやすかった。

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    2017年09月14日