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本書は、禅学の泰斗として名高い著者が外国人向けに英文で執筆した書を、日本人のために自ら邦訳したものである。禅は虚無主義か、単なる神秘主義か、無宗教か等々、不案内な者が抱きやすい禅への誤解を解き、禅の真実の姿を指し示している。併せて、禅の真理へ導くために用いられる公案や、禅堂における修行者の実際にも言及した、禅初学者必読の書。
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Posted by ブクログ
読み終えるのに約半年もかかった難儀な本。 読み進めるのに時間が掛かったことが、問題だった訳では無く、 時間を要するほど難解だと分かりながら、 それでも放置できない吸引力をもつ困った本。 今から半世紀も前に、海外向けに英語で「禅」を紹介した著作を、 著者自身の手で翻訳された本だそうで、 そもそもの言...続きを読む葉遣いが現代とは違うことが、遅読の原因の一つだと思う。 それでも内容に沿って複数の項目にまとめられ、 順序立てて案内してくれているから、 ゆっくりでも読み進めれば、なんとか理解できそうなもの。 しかし、ある箇所では何度読み返しても、頭に入らないし、 滞りなく頭に入ったとしても、すぐ昇華して消えてしまう。 同時に、そこにはとても普遍的で、本質的な何かがあるような、 根拠の無い確信をもってしまうから、読めないのに手放せない。 読み始めて、それほど頁数を重ねるまでもなくわかったことは、 「禅」というのは、別次元であるということ。 こちらの次元の頭で、あちらの次元を認識することは、 到底不可能だろうということ。 しかし、「禅」という別次元に身をおけたなら、 世の中は、平和に見えるだろうし、幸せになることが出来るだろうと思いつつ、 その見え方、感じ方こそ、こちらの次元の話しなのである。
難解。我々に常態化している論理的推論的思考では禅をついに理解できぬ、とあるからか。なるほど、ならば書籍で禅を説くことは難しいはずである。思考ではなく経験。無功徳の経験を積み重ねることが大切というのは、一般市民である私の目線では、日々の生活に真面目に取り組もう、と理解することにしたい。
言葉が表現出来る範囲や、論理的思考、二元論の外にある「本来の面目」を、本の中で説明しようとしているから、やや抽象的で分かりづらいけど、読み返してると著者が伝えようとしてるコトが何となく分かったような気がした。 中国と日本の禅の違い、なぜ禅が今のような形式をとるに至った流れ等は分かり易く書かれている。
1940年に初版の本書(英文を邦訳)、当時の状況を鑑みても、宗教的背景や歴史など、少々難解。現代を生きる我々にとっては当時の仮名遣い・漢字など、サラサラと読むには少し難しい。 文庫版として発行された2004年当時の言葉で、巻末に駒沢大学 田上教授の解説があります。本書の全体像がわかりやすく解説され...続きを読むているので、本文に入るまでに解説から読むと理解がしやすいかと思います。 禅の大家、鈴木大拙が日本の「禅」を世界に紹介した入門書。禅の歴史を紐解くには、難解でも読んでおきたい一冊。
考えずに一気に本質を掴むのが禅的思考。欲張らずひたすら修身に努める。はたから見ればストイックな印象だが、本人にはその気は無く、融通無碍。 戦いは目的でなく、あくまで手段。詰まるところ静的なものに落ち着くからこそ、禅の一部は武士に好まれたのか?
多くの外国人が、この鈴木大拙による禅の紹介によって日本を訪れた。 禅とは何かをわかりやすく解説している
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