鳥飼玖美子のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
TOEIC批判?
日本の企業が社内英語を公用語にするってどうよ?とは誰でも思うところ。
社内が人員的にもグローバル化していて必要があって英語が公用語化している会社ならまだしも、
今後グローバル展開に必要だといって日本人の会議や書類を英語化するなんて、そりゃおかしいでしょ。
ということいついて専門家の立場で一刀両断しているのが本書です。
特にそれらの会社が判断基準にしているTOEICは槍玉に挙がっていて、
たとえば700点以上、というのがどの程度のものなのか、
ビジネスとして使える程度なのかについて相当厳しいご意見を述べられています。
まあ、実際そのとおりなんでしょうね。
英語力がどうという前に日本語で仕事ができなければ元も子もありません!
という実に当たり前のご意見に納得してしまいました。 -
Posted by ブクログ
読み応えのある翻訳論だった。
第一章、第二章などは、太平洋戦争中、そしてその後の政治の場面の中での誤訳が扱われている。
その辺りは政治状況についての知識や、興味があまりなかったので、少々つらかった。
後半は、翻訳がどこまで可能なのかという話が中心。
こちらの方は、かなり読みやすい。
芭蕉の古池の句をどう訳すかという話は、非常に面白かった。
言葉を単純に置き換えるレベルなら、いかようにも訳すことはできるけれども、「かはず」を「frog」と訳して済ましてよいのか、とのこと。
英語圏でいう「frog」は、侘びさびどころか、出てくるだけで噴出してしまうような、あまり情緒的にみられることのない生き物だからだそうだ。
それ以外にも、通訳は沈黙を訳すことはできない、論理構成まで訳すことはできないという指摘も興味深かった。
通訳を使う人が、通訳の限界を知っておくべきだとも。
私の目には通訳にしても、翻訳にしても神業にしか見えないが・・・。
通訳者を養成するメソッドの開発が急務だという話も巻末にあった。
通訳論や翻訳論が、まだそういう状況なのだということも、ちょっと驚いたことだった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレニコ生で、鳥飼玖美子さんとひろゆきの対談があって、それを見た後に買いました。
番組で1時間半ほど内容についての議論を聞いた後だったこともあり、非常に理解ができました。
さて、本書はタイトルにもあるように、英語公用語についての是非を述べておられます。しかし、それだけが書いてあるというよりは、英語そのものの価値や考え方について書かれており、面白い、非常に面白いです。
本書で知ったのですが、日本の英語教育が20年ちょっと前から、コミュニケーション主導になっているということに驚きました。つまり読み書きよりも、話すことに重点が置かれているということです。これは学習指導要領にも明記されているそうです。個人的には、自分が学生の頃はそういう感じは受けなかったのですが、そういう方向性があったそうです。
それにしては、皆が英語を話せるようになったとは思いませんし、それは筆者も指摘されています。むしろ以前よりも読み書きができないようになった、と言われるそうです。これは誰に言われているのか? それは企業なんですね。20年前のコミュニケーション主導になったという際も企業だそうです。面白いですね。
といったように、英語に関する様々な話題が扱われており、しっかりと読みこめば、理論武装できる事請け合いです。 -
Posted by ブクログ
「ユニクロ」や「楽天」が社内の公用語を英語にするというニュースを耳にしたとき。「ふーん」という感想をもらしたことは覚えている。この「ふーん」の中には、「できるんかぁ?」という思いと「英語が苦手な社員は大変やな」という思いがあった。
こういう話題があるといつも思い出すのが、鈴木孝夫先生の名著『ことばと文化』であった。ことばと文化は密接につながっている、簡単に切り離せることではない。
必要な人だけが、必要な分野で、必要なときに英語を使えばいいじゃんか、と思う。
日本国内の会社で、日本人ばかりのスタッフがいるなかで、強制的に英語しゃべれ!というのは絶対長続きしないと思う。 -
通訳者と戦後日米外交
- カート
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試し読み
Posted by ブクログ
通訳という存在は古代エジプトにまで遡るといわれる。ところが、「翻訳」という仕事が歴史に刻印されてきているのに対し、「通訳」についての歴史は空白に等しい。それは「話し言葉は消えてしまう」からであり、多くの場合、通訳を担った者たちが社会的に高く遇されていなかったからだろうと著者は言う。
本書は、同時通訳の第一人者であり英語教育の最前線で活躍してきた著者が、英国の大学に提出した博士論文を編み直したもの。長い通訳の歴史の中でも、とりわけ第二次世界大戦後、日本が国際社会に返り咲いていく時期の外交舞台で活躍した同時通訳のパイオニアたち――西山千、相馬雪香、村松増美、國弘正雄、小松達也――へのロングインタビューを核に構成している。
職業としての同時通訳が確立したのは意外と新しく、第二次世界大戦後の一九五〇年代、六〇年代である。外交における通訳のエピソードは、高度な守秘義務もあって多くが公開されない。本書では、一九八三年に国内外で大問題になった中曽根首相の「不沈空母」発言の真相なども、通訳者の証言として明かされている。書題のとおり、通訳者による戦後日米外交のオーラルヒストリー(聞き書き)としても高い価値を放つものだ。
通訳者の社会・文化的意義に踏み込んだ初めての書籍という。国際問題なかんずく日米外交史のユニークな資料としてだけでなく、現役の通訳、通訳を志している者、通訳・翻訳の研究者にも大いに供するところのある貴重な「通訳論」に仕上がっている。 -
通訳者と戦後日米外交
- カート
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試し読み