井上智洋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
何冊かMMT(現代貨幣理論)の本を読みましたが、その中では、これが一番。
これまで読んだMMTの本は、MMT派の人が書いた本だったこともあり、「MMT最高!」的な論調でしたが、本書の著者である井上氏は、主流派の経済学をかなり尊重した立場で書いていることもあり、MMTに対する客観的な目線を非常に大切にしている印象を受けました。
また、井上氏から見た、MMTについて「納得できるどころ」「納得できないところ」を理由付きで説明しており、好感のもてる書き方になっていました。
MMT派が主張するジョブ・ギャランティについては、井上氏がベーシック・インカム推進派ということもあり、その欠点が、かなり明確に示されています。
これまで読んだMMTの本から、「MMTの良し悪しはよくわからんが、ジョブ・ギャランティだけは、もしかしたら良い施策かも」と思っていたのですが、井上氏の指摘を読んで、「やっぱりベーシック・インカムの良いかも」と思い直しました。
ジョブ・ギャランティとベーシック・インカムの成り行きについては、今後もしっかり追っていきたいと思います。
なお、MMTについては、まだまだわからないことがいっぱいですが、「そもそも貨幣とは何か、貨幣はどのように発生したのか」を理解することが、MMTを理解する上でのカギだという気がしてきましたので、そのあたりを考えつつ、他のMMTの本にも当たってみたいと思います。 -
Posted by ブクログ
地方は、VRかBIがないと生き残れない。
デメリット=働かなくなるのではないか。
インドとフィンランドで実現しそう。
AIが発展すると、BIが必要になる。富の集中で需要がなくなる。
国の経済にとってのコストは、お金を使うことではなく労力を無駄遣いすること。使ったお金は誰かの収入になる。BIは、生活保護に比べて選別の費用(無駄)がないから効率的。
負の所得税と同じ。またはインセンティブありの生活保護。
相続税を上げる、固定資産税を上げる、資源税、ロボット税など。
固定BIは税金を基にする。変動BIは通貨発行益を基にする。ただ配るだけ。
貨幣制度は変遷する。現在は銀行中心の貨幣制度。
クリーピングインフレとギャロッピングインフレ。
アメリカは、バブルリレーを行ってきた。日本はバブルに警戒的だったため、不況が長引いた。
富の偏在が資本蓄積を可能にした(ケインズ平和の経済的帰結)
貨幣制度改革の提案者ジョセフフーバーとジェイムスロバートソンは、貨幣発行益を隠れた補助金と呼んでいる。
民間銀行の信用創造を廃止し、貨幣発行益を国民に配る=変動BIの原資。預金口座は単なる金庫。準備率を100%にする。
技術進歩が失業率を上昇させる可能性は「労働塊の誤謬」として否定されている。
事務労働が減ると、高度労働か、肉体労働に移行する。銀行業が大失業時代を迎える。
タクシー運転手や警備員は2030年あたりから減る。
それでも残る仕事は、クリエイティブな仕事、マネジメント系(経営)、ホスピタリティ系。
汎用AIが登場すると、2060年には、脱労働社会になる。=BIが不可欠になる。選別費用のために生活保護が成り立たなくなる。失業と格差はまずます広がるので、再分配政策としてのBIが必要。
第二の大分岐=AI時代に、AIとロボットが労働する時代。成長率が再び級数的に伸びる。
BIがないと需要が追い付かない。ヘリコプターマネーでお金を配る必要がある。
働くもの食うべからず、という儒教的考え方との折り合いがつくか。 -
Posted by ブクログ
p6 ところが、〜汎用人工知能が実現し普及したならば、〜あらゆる人間の労働が汎用人工知能とそれを搭載したロボットなどの機械に代替され、経済構造が劇的に変化する〜。
p8 汎用人工知能の普及の果てに訪れる世界は、あらゆる人々が豊かに暮らすことのできるユートピアになるのでしょうか?それとも、一部の人々だけが豊かになり他は貧しくなるディストピアにあるのでしょうか?それはどのような未来を私達自身が選びとるかに掛かっています。
p112 GPT(#General Purpose Technology)は、補完的な発明を連鎖的に生じさせるとともに、あらゆる産業に影響を及ぼす技術で、蒸気機関がその代表的な例です。〜マクロ経済全体で見た時に、産業革命の期間は他の期間比べて生産性の上昇率が高かったわけではありません。〜19世紀における生産性上昇率のピークは、むしろ産業革命が終わった後の1830年から1870年です。
p113 生産性上昇率は19世紀を通じてまず上がってから下がっています。〜イノベーションに関する二つの相反する効果、「肩車効果」と「取り尽くし効果」〜。
p124 1970年代以降の工業の相対的縮小期であっても、幸いサービス業の労働需要が増大し、余剰人員がサービス業へ労働移動したため、〜労働集約型産業であるサービス業は生産性上昇率が低いので、サービス業のシェアが増大するということは、マクロ経済全体での生産性上昇率が低くなるということを意味しています。
p133 「需要不足による失業」とは、消費需要や投資需要が不足しているために、「労働需要」が「労働供給」に対して不足して発生する失業です。
p137 一般的には、金融政策の方が経済全体を潤す効果を持ちます。〜紙幣を市中にばらまくだけで景気が良くなって失業が減ります。
#異次元金融緩和で一向に需要(消費)が上向かないのに?
p138 人々が持つお金が増えれば、その「資産効果」で消費需要も増大します。すると、失業していた人々が労働に従事するので、その分だけ実際に生産量が増大します。
#消費需要は増大するかもしれないが、本書はその労働の多くを今後は機械が代替するという事を言いたいのでは?
p139 〜機械の導入などによって生産性が1.5倍に上昇したならば、消費需要も1.5倍に増えるようにお金の量を増やす必要があります。〜そのようにマネーストックを増やさなければ、デフレに陥ってしまいます。〜お金というのはそもそも絶えず増やさなければならないものなのです。#順番が逆??人が機械と競って1.5倍以上の生産性を達成する必要がある?人間の射幸心やモチベーションを維持するため?今は気持ちの向かう先(需要)の存在感が薄くなったことが問題?
p191 〜純粋機械化経済では、多くの労働は汎用あAI・ロボットによって行われるので、人間は労働から解放されます。レジャーとしての仕事〜は残るでしょうが、賃金を得るための労働はあらかたなくなります。その時立ち現れる社会を「脱労働化社会」〜。
p204 国民の大半にただ飯を食わせたらみんな働かなくなってしまうとか〜それらは要らぬ心配〜。〜労働が不要になっているからこそ労働者は社会保障なしには生活できないのです。
p224 BI(#ベーシックインカム)の給付額が多いと労働しない人が増えるでしょう。#労働が不要になるのでは??労働需要分以上には働きようがない。
p230 少子化は解消できないでしょう。#解消する必要ある?
p243 〜物事のなかに直接のよろこびを見出すことができる人、汗して働くことも紡ぐこともしない野の百合のような人を、尊敬するようになる。
#とてもいい。