井上智洋のレビュー一覧
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「人工知能」とはコンピュータに知的な作業をさせる技術だそうです。
そうなると人の仕事を機械がやってくれる時代が来るのかもしれません。
それを「技術的失業」と言うそうです。
本書でもベーシックインカムに言及されてますね。
「ビッグデータとデータマイニング」
僕もいまいちビッグデータの活用方法がよくわからないんですよねσ^_^;
ビッグデータには無数のテキストデータが入っています。
テキストマイニングが重要でデータからどんな成果を引き出すのかは人間がやらないといけないのではないかと思います。
しかし今後はディープラーニングによるブレイクスルーがあるのかもしれません。
それがAIがAIを教育するシンギュラリティなのかもしれません。
そうなると人間に何ができるのか…ってなりますσ^_^;
「特徴表現獲得の壁」
また読まないといけないんですが東大の松尾豊さんはAIはディープラーニングによって特徴表現獲得の壁を越えたとおっしゃってます。
これでAIが自ら特徴を見出すことが可能になると人間を越えるベースができたのかもしれません。
今後人間はどうしていけば良いのか悩ましいところです。
AIが
①生産の効率性を向上させる
②人間の労働の大部分を代替し経済構造を変革する
という2つの効果を通じて経済成長を促進する
「産業政策とイノベーション政策は峻別する」
民間に任せていては街灯が十分設置されないのと同様に政府が研究開発を支援せず、ただ民間に任せているだけではイノベーションは過少にしか引き起こされない。
政府はAIの産業育成ではなく新たなAI技術を生み出す研究開発の促進にそこ力を入れるべき。
とあります。
最後にベーシックインカムについて書かれていました。
負の所得税的な書き方をされてます。
これを読んでるとベーシックインカムを導入するかしないかは結局は政治がどう判断するかにかかってくるのかなあと思います。
日本でもやってやれんことはないんやと思います。
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Posted by ブクログ
ネタバレ先生の本はこれで3冊読んだけど、やはりこの本を最初に読むべきでした。この本の前半が「人工超知能」に後半が「AI時代の新・ベーシックインカム論」でさらに展開されたような気がする。そういう意味では先に続く2冊を読んでしまって、改めてここに戻ってきて書くべきことも少ないような気もするけど、あとがきに書かれていたバタイユの話が印象的。バタイユは有用な営みに覆われた人生は奴隷的と考え、有用性の対極に至高性を対置している。なぜ、有用性が奴隷的なのかというと役に立つが故に価値があるものは、役に立たなくなった時点で価値を失うので、その価値が独立的でないというのだ。AIやロボットが進化し、人間にとって有用なことはどんどん機械によって提供されるようになる。故に人間の価値も有用であることではなく至高性があることに価値が見いだされるのだと解釈すべきらしい。何だか今の価値観を180度変えるような考えでもあり、またそういう時代が来る可能性を考えると、とても示唆に富む内容だったように思う。
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道徳は人が心地よく生活するために大切なものだが、道徳も行き過ぎると息苦しくなる。最近の不倫報道など、社会にそこまで大きな影響や意味はないと思うが。何事も波のように振幅を持ったものとして社会に現れるのだろう。
現代日本人の持つ道徳観の一つとして「働かざるもの食うべからず」がある。絶対的な価値観を押し付ける。本当の幸せとは人それぞれだと誰もが感じているのに。また、自分の頑張りが自分ひとりの頑張りと思い込み、単なるラッキーとは思わない。息苦しさを感じている人が多いのに。むしろ息苦しさを感じているから、さらに弱い者をたたくのか。
自身、仕組みとしてのBIをじっくりと考えきれたわけではないが、いい考えだと感じた。生き辛いことが多い社会が悪くなる仕組みではないように感じる。 -
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ネタバレ先日読んだ本はAIの本だったので、井上先生が経済学者であることを忘れてしまっていたのだけど、この本はAI時代というものの、しっかりと経済学者がベーシックインカム(BI)について述べた本。AI時代のというのは、AIの高度化で生産性が上がると、人間の仕事が完全に失われることはなくても、AIを使って極端に富を増やす人と職を失うか、AIに使われる人に分かれて、貧富の差が今よりも極端に広がる世界がやってくる。その時の社会保障制度としてのBIというものを語った本といえば、簡単すぎるか。今の生活保護という社会保障は何となく問題が多い制度なんだろうなと思いつつ、何でもかんでも働く意思がないプータローにもBIを支給するというのは正直抵抗がある。でも、歴史的に労働というものがどういうものなのかを分析し、勤勉であることの正義の背景を理解し、AIによって労働から解放される時代を考えると、改めてBIという制度はかなり有力なオプションなのだということが判ったような気がする。この本が秀逸なのは、この歴史的な思想と国民性から労働と勤勉さを考察しているところ。右翼と左翼、右派と左派、儒教的エートスとリバタリアン、今一度しっかり復習したい。
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ネタバレAIがもたらす未来の姿を経済学的、哲学的視点から解説した著作。近代合理主義によって到来した資本主義社会は、汎用AIの普及によって終焉し、新しい経済=機械化経済が到来するとの実は構想は壮大な著作。もっと深掘りして読んでみたい印象で、新書ではなくハードカバーの大著として構成し直すべき著作。そういう意味でもったいない本です。ぜひ次作期待です。ただしベーシックインカム導入という方向性については「はてな」マーク。付加価値生産活動がもたらす「承認欲求充足」という根元的な効用=著者いうところの「至高性」についてもっと深掘りするとベーシックインカムとは別の世界観を展開できるのではと思います。
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説明はわかりやすいんですが結論が受け入れられないんですよねσ^_^;
なんでかなあと読み進めてたんですが終章に近づく毎に結果の平等志向なんやなあと気づきました。
障がい者もアンラッキー
ギャンブル依存性もアンラッキー
怠け者もアンラッキー
努力している人間に勤労意欲や能力が発揮できたラッキーで考えろと言われてもσ^_^;
それなら努力しないことを選択してアンラッキーやって言いますよね。普通。
他罰的なアンラッキーで片付けられるとBIを支える産業の根本が成り立たないと思うんですよね。
生活できる最低限のBIを支給してシェアハウスで暮らしたり物価の低いところへ移住を促すのは治安を考えても両面あるなと。
個人としての犯罪率は下がるのでしょうがゲットーができたり貧民街ができると治安は果たして良くなるのか。疑問ではあります。
ただ市中銀行をなくして中央銀行一本化することでBIの原資を確保するという意見にとても賛同しました。
マイナンバーを活用したら今の市中銀行を使わずとも金融機関業は一本化できます。
また信用創造という意味で貸出準備率を超える価値を生み出す能力は政府に返上するか吸い上げるシステムが必要やと思います。
まあ今の銀行は投信売ったり証券会社さんと変わらないですから。
まあどちらにしても原資の問題かなと思いました。
AIに税金かけるって言った途端に企業はAI入ってないとか言いだすんやろなσ^_^; -
Posted by ブクログ
デフレ不況は、技術進歩率が貨幣成長率を上回る事に原因があり、技術進歩がさらに進む未来においても生じる可能性がある。そのために技術進歩率を上回る速度で貨幣成長率を伸ばす必要があり、ヘリコプターマネーこそが処方箋であるというのが本書の趣旨。また主流派経済学に喧嘩を売って、現在の貨幣制度のレージムを変えようとする「革命」的な本でもある。最後の章で、筆者の井上先生がかつて研究していたAIの発展に関する詳しい話やBIなんかの話が絡んできて個人的には楽しく読めた。
井上先生が提唱する政策は、デフレは「貨幣」現象で現在のゼロ金利下では通常の金融政策は無効だけど、日銀が直接国債の引き受けをして、そこで得た貨幣発行益を家計に直接供給するヘリコプターマネーこそ「マネタリー」な政策となるというものであり、肝はその財政政策にあると思われる。金融政策を主とするリフレ政策と異なっているのに、ネットでリフレ政策を支持する人たちの多くが本書を絶賛している事に個人的には少し違和感があった。
難点としては、途中まで読んでいると、「貨幣成長率」がマネタリーベースの増大を指しているかそれともマネタリーストックの増大を指しているのか、経済学の素人には混乱する記述になっている。(最後まで読めば、貨幣成長率がMBの増大でなく、MSの増大であるのはわかるけど) また第4章のモデルを使って、「流動性の罠」と「信用創造の罠」の違いを説明する箇所がちょっと難しく感じられた。付録の理論モデルの話は、マクロ経済学を学んだ人じゃないと理解できないので飛ばしました。いずれにせよもっと経済学を学んでいずれ再読したいと思う。
評点:9点/10点 -
Posted by ブクログ
主流派経済学とMMT派の経済学を比べながら日本の貨幣制度を著した本になっている。MMT(現代貨幣理論)を論じた本と言われると、少し仰々しく感じるが、実際は「貨幣とは何なのか」という問いを2つの経済理論から導き出した本であり、読み始める前と後では取っ付きやすさのイメージがいい意味で違った。結論としては、国債を日銀が買い入れている限り、国の借金は問題ないという回答に帰結するが、その結論までに標準的な経済論から貨幣の本質論まで色々学ぶことができ、思ったより読みやすく、ためになる本だった。難しくはありました。マクロ経済学の基礎が頭に入っていれば、標準的な難易度の本になります。
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Posted by ブクログ
ネタバレ純粋機械化経済
頭脳資本主義と日本の没落
AIを実現する上での全脳エミュレーションや脳の機能ベースでの構築などの説明までは、結構科学的な解説ですが、その後のAIが雇用を奪い格差を拡大するということやシンギュラリティの部分などに関しては、ちょっと論理の飛躍がみられるかなと思います。
人類史の観点に関しては、「サピエンス全史」や「銃・病原菌・鉄」などの援用が多く、ちょっと残念な感じでした。
日本の将来に関しては、ベーシックインカムとヘリコプターマネーの組み合わせを提唱されていますが、ベーシックインカムを実現する方法としては、課税の強化が竹蔵としてはあるべき姿かなと思っています。
ヘリコプターマネーは、危機回避的な手法としてはありかと思いますが、どうせ今の政権のようにだらだらと続けることになり、国家破産というリスクを大きくするのが必然と思われるので、できれば回避する方が将来の日本にとって良い方向であろうと思います。
竹蔵 -
Posted by ブクログ
面白かったです。
国やシステム、職業など人を動物でわかりやすくキャラクター化したり、簡単な図式での解説が載っていたのでこれなら疎い私でもわかるかも、と手に取ってみました。途中からハイパーインフレーションとか難しい単語も増えてきますが、急にわからなくなってしまった!とはならず、緩やかに説明が入るのでとても読みやすかったです。グリッチマン、という言葉はここで初めて知りましたが転売ヤーもグリッチマンに分類されるんですね。経済の事って全然知らないけど、もう少し勉強してみたいなという人の良いきっかけになる本だと思います。自分も何回か読み返したり、他の本も合わせながら経済の事をもっと知りたいです。