井上智洋のレビュー一覧
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タイトルが象徴するように、未知なモノに対しては、どうしても「敵か味方か」を分けたくなる。その後、敵でも味方でも自分と比較して能力を識別する。それは、社会性生物が個の生命を守るための本能みたいなものだろう。ChatGPTに関してもこれ。だからよくある議論は、ChatGPTが仕事を奪う(悪玉説)、でも新規性は無いしハルシネーションもある(悪の弱点)、故に最終判断や更に創造的な活動は人間が担う(正義は勝つ)みたいなパターン化したもの。そういう話でも良いのだが。
何冊か読んできて、そこに書かれている内容では無いが、私の思考は次の通り。今のAIの弱点は、ある段階の哲学や価値観によるものである事と、個人 -
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経済を全然知らない自分にもとても分かりやすかった。
印象的だった箇所
・社会的弱者に冷たい社会は危険
・弱者かどうかは平均からの差でしかないため、社会的弱者は絶対にいなくならない
・病気や事故で明日自分が当事者になる可能性もある
・弱者になったら見捨てられる社会になると、誰もリスクを取ろうとせず、消費は落ち込み景気は悪化し、技術や文明の発展が阻害される
→ これまで感情論でなんとなく困ってる人は助けなきゃいけないくらいにしか考えたことがなかったが、国家の発展という側面からも必要性があると知って興味深かった。
・今の地球上には現在の人類全員が生きていくために必要なだけの食料・モノ・サ -
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instagramで紹介されていて気になり、手に取った本。100人の島という設定をベースにとてもわかりやすく書かれていました。コミカルな動物のイラストや図解を多く用いているところも読みやすかった。
わかりやすく例えながらも、各章の終わりには詳しい解説があるのもよかったです!
税のあり方は特に印象的でした。
税があるから国が運営できる、のではなく税は今のお金に価値をもたせるためのものなんですね。
自分が世の仕組みに無知だなと思って手始めに読んでみたのですが、学生の方などにも良いなと思いました^^
今回“知れた”ものの、一度では理解しきれない部分もあったので他にも読んでみたり、日々入ってくる -
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落合陽一氏をはじめ、他の著名で学識の高い人たちがChatGPTについて論じている一冊だが、落合陽一氏が圧倒的に先を行っていて他を周回遅れに引き離しているというか、他の御仁達と次元が違い過ぎて面喰った。
落合氏の研究・活用実績の充実度、現在進行形のアプローチの深度、そして大局的見地からの抽象度の高さが群を抜いていてインパクトが非常に強いだけに、2章以降が補足や前置きのような形になってしまっている。ただ僕は率直にそれぞれの意見に興味深い点や参考になる点があったので、総合的に見ても面白い本だった。
微分可能オントロジーとしてのポテンシャルを活用したり、共感覚が如くマルチモーダリティを活用したアウ -
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コロナ禍前の2016年に、気鋭の経済学者によって発表された本。当然ながらChat GPTのような生成AIが社会に出回る兆しも見られない頃の著書。
だからこそ、「便乗して書かれたのではない」古典的な説得力がある。
普通、最先端技術と経済に関する書は、少しでも古くなると記述内容の価値も激減してしまうことが多いように思われるが(もちろん記述の質や正確性によっても左右されるが)、
本書は、経済学者である著者の理念が前面に出ているとは言え、結果的にその予測通りに社会基盤の変化が加速している今、古典的に参照する書として大いに参考になると感じた。
新型コロナウイルスやAIについては、流言や都市伝説の類いも -
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土岩さんが貸してくれたやつ
4時間くらいで読める
落合陽一はマジで何言ってるのか分からなかった。
山口周は毎度面白い
職業って、271種類くらいなんだな。
ここ50年で亡くなった職業はエレベーターガールだけ。
無意味な命題について「正しいか正しくないか」議論するのは時間の無駄
月野探査船に人間を載せるべきではないに対し、
「人間は非線形処理のできる最も安価なジェネラティブ・コンピューターシステムであり、その重量は70kg程度と非常に軽い」と返した
ジェネラティブ=生成力のある
つまり、「情報処理システムとして非常に軽くてしかも安い」
今の優秀な人って→ようは「正解を出すのが得意な人」 -
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「経済が分かる自分」になれる本。寓話で学ぶビジネス教養。
日本人口を100人の島に縮小して、「経済」というものを簡略化して分かりやすく解説した本。
私事なんですが、諸事情で今まで全く関与していなかった経理・財務について学ばなくてはならなくなり、人に教えてもらって何冊か本を購入しました。で、勉強を始めたのですが全く頭に入ってきません。当然と言えば当然で、そもそもとしてのお金やら社会やら法律やらの知識が全然足りていなかったので。今まで文学を筆頭に宗教やら神学、民俗学心理学倫理学、服飾芸術……と興味ある事しか学んでこなかったツケがここにきて降りかかってきてます。自業自得。
それで、まずは経済 -
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p85 ヘリコプターマネーとは、減税した分財政支出を
減らさなければならないのなら、そのような状況にもかかわらず政府が今まで通りに財政支出していれば、政府の借金は増大することになる。その際国債を中央銀行が買い入れるののであれば、結局のところ中央銀行が国民にお金をばらまいているのと同じである。
p119銀行など金融機関や富裕層など一握りの経済主体にお金を集中させるとバブルが引き起こされやすくなる。お金を多くの人々に偏在させるとバブルが引き起こされにくくなる。
p187遠くない未来純粋機械化経済への移行が果たされ資本家による搾取はなくなる。(つまり労働者を雇わなくなる)これは労働者の勝利ではない。 -
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AIの登場により、人類は失業するらしい。
労働者は1811年のラッダイト運動の時代から仕事が奪われるとみな心配していましたが、仕事は現在においても無くなってません。しかし、今度はAIにより仕事がなくなる。経営者とエリート労働者(AIに詳しい)のグループとそれ以外の代替え可能な人々に2極分化する。そして貧富の差が拡大して失業の時代が始まる。99%が貧しいグループになるため、モノは売れなくなる。不況は続く。そこでBI(ベーシック・インカム)が必要になる。と言うことらしい。
昔は、イギリスでも児童労働で、一般工場法(1833年)でやっと、9歳未満労働禁止13歳未満上限48h/week、18歳未満