井上智洋のレビュー一覧

  • 資本主義から脱却せよ~貨幣を人びとの手に取り戻す~

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     最近この手の本が結構多く、その中でも出色なのは「人新生の資本論」だったのだが、この本も新しい社会を提言する意欲的な内容であることを期待して手に取ったものである。
     結論的には資本主義経済システムのうち「市場経済」というシステムを否定するのではなく「銀行中心の貨幣制度」を否定することを主張するものでした。そしてAIの進化によって、脱労働社会が実現するとすれば、BI(ベーシックインカム)の導入が大事だという。
     貨幣発行益を銀行が独占させずに、国民に分配するという考え方が新しいと思いました。この本の著者の一人高橋真矢氏は婚姻関係のない両親の子として生まれ、高校中退した「現役不安定ワーカー」という触れ込みであるが、この本は実質彼が書いたと言っても良いだろう。MMT論者と似ているところもあるが、新しい社会を論じている点で、MMT論者よりも深く考えていると言える。いわゆる経済学者ではない点が好感が持てる。

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    2021年03月21日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    良い本でした。

    AIの可能性を過剰に見積もるのでもなく,だからといって,その可能性を全面否定するわけでもなく,AIの可能性(いつまでにどのようなことができるようになるのか)をデータから冷静に分析し,今後の経済(労働)の行き末を予測する。

    「未来」の予測とはこのように行うのかと勉強になりました。

    AIによって到達する未来がユートピアになるのか,ディストピアになるのかはわかりません。本書ではその両方のシナリオが冷静に提示されています。

    逆に言えば,AIの発展はユートピアの到来の可能性も秘めているのであり,そうなるように活動を作っていくことが必要なのだと思います。

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    2021年01月24日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    1810年代に、紡績機や織機の導入に反対するラッダイト運動が起きたが、綿布を安く供給できるようになったために消費需要は増大し、工場労働者の需要も増大した。

    コンピュータの導入によって、事務労働の人手が減少したため、1980年代から中間所得層の雇用が減少した。コンピュータとインターネットが引き起こした第三次産業革命によって、1990年代からアメリカの生産性上昇率が高くなり始めた。

    ディープマインド社が開発したDQNは、ゲームのルールを教わらずにプレイの仕方をマスターした。囲碁AIのアルファ碁もディープマインド社によって開発された。

    今後のAI技術発展の道のりには、言語の壁と生命の壁がある。

    第四次産業革命で鍵となる技術の候補は、汎用AI、IoT、3Dプリンターがあげられる。汎用ロボットの原初的なものとして、リシンク・ロボティクス社が作ったバクスターがある。バクスターは、2つの腕を持っており、人間がその腕を動かすことで作業の仕方を覚え込ませることができる。

    汎用AIにも生命の壁があるため、クリエイティブ系、マネージメント系、ホスピタリティ系の管理職、研究者、教育者、医者、介護、調理、接客、給仕などの仕事はなくならないと予想される。

    汎用AI・ロボットの普及によって、それを所有する資本家の所得は増大するが、労働者の所得は減少する可能性がある。

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    2020年12月30日
  • MMT 現代貨幣理論とは何か

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    主流化ケインジアンはニューケインジアンと呼ばれている。マンキューやクルーグマンなど。新古典派に近い。
    ポストケインジアンは、マルクス経済学に近い。
    ニューケインジアンをケインズ右派、ポストケインジアンをケインズ左派と考えられる。

    MMTの主要な論点。
    財政的な予算制約はない、金融政策は有効ではない(不安定である)、雇用保障プログラム(JGP)を導入すべし、の3点。
    JGPを抜きにして拡張的財政政策を正当化するためにMMTを利用するのは本筋ではない。

    貨幣は、万年筆マネーまたはキーストロークマネーになっている。トービンの造語。

    貨幣は実物貨幣と名目貨幣に分かれる。
    実物貨幣は商品貨幣と金属貨幣。
    金属貨幣は、鋳造貨幣と秤量貨幣。鋳造貨幣には信用の部分が入っている。
    名目貨幣は、預金や紙幣。鋳造貨幣も同じこと。信用部分がなければ、製造コストを負担できない。

    貨幣国定説=貨幣の価値を担保しているのは国家による強制力。紙切れにそもそもの価値はない。
    MMTは貨幣国定説の一種である租税貨幣論に依っている。税金を納められるから。

    「モズラーの名刺の逸話」価値がないものでも、納税のために名刺を欲しがるようになる。租税は財源ではない。政府が使うお金はキーストロークで生み出せる。

    政府が支出してから国民は納税する。=スペンディングファースト。
    租税がなければ貨幣は価値を持たない。租税の目的は財源ではなく貨幣の流通にある。税金として集めた貨幣を燃やして、あらたに印刷するかキーストロークでお金を作って、それで政府の仕事をするのでも同じ。「租税駆動型貨幣(タックスドリブンマネー)」。

    租税貨幣論と信用貨幣論に立脚している。

    主流派経済学では、銀行は預金をもとに貸し出しをしている=又貸し説。MMTでは、貸出の際に預金が想像される。万年筆マネー論と同じ。貸し出しの際にマネーサプライが増えるのであって、マネーサプライを増やせば貸し出しが増える、のは逆。
    とすると、預金が国の借金の限度、ということはなくキーストロークマネーを借金すればいいことになる。

    マネタリーベース(ベースマネー)は中央銀行が直接発行できるお金。マネーストック(マネーサプライ)は世の中に出回っているお金。
    マネタリーベースの割合を信用乗数、信用乗数が一定ならマネたりーベースを増やせばマネーストックが増えるはず。しかし、信用乗数は一定ではない。

    超過準備=ブタ積み、が存在する。
    貨幣は債務証書=発行者から見れば。金利がなければ国債も貨幣と同じ。

    イタリアがミニBOTという国債を発行する計画を発表。=無利子永久債=貨幣と同じ。納税や決済に使える。=ユーロではない貨幣と同じ。ユーロの意味がなくなる。名目は国際だが、第二貨幣。
    国債は、ちょっと変えると貨幣になる。貨幣は、決済と納税が可能な無利子永久債。国債は決済と納税には使えない有利子貨幣。インフレが起きなければ、どちらも流通する。

    国債発行は預金の増大と同じ。政府部門の赤字は民間の黒字。ストックフロー一貫モデル(SFCモデル)。これを踏まえれば、民間の貯蓄が政府の借金の限界、ということはない。

    租税の役割は、インフレの抑制、悪行税、再分配。

    国債を廃止することも可能=明示的財政ファイナンス=日銀の直接引き受けと同じ。中央銀行がキーストロークで作ったお金を政府が支出する。
    インフレになるのでは?インフレにならない程度に。

    MMTでは景気のコントロールは、JGPによる。
    政府支出は貨幣量を増大させるので金利を低下させる。日本の財政赤字は金利を上昇させない。

    ラーナーの「機能的財政論」。MMTは赤字フクロウ派。長期的の時期の見方による。インフレにならない程度、とは結局均衡財政になるのではないか。

    内生的貨幣供給論=中央銀行の金融政策で貨幣量を決定することはできない。MMTでは金利を固定すべきだ。景気対策は金利ではなく、JGPで行う。

    金融調整=アコモデーショニズムによれば、預金準備が増えた分売りオペで資金を吸収して金利を調整するので、マネタリーベースも決定できない。日銀理論と似ている。

    金利が決まれば貨幣量が決まる=ホリゾンタリズム
    貨幣が決まれば金利が決まる=ヴァーティカリズム
    中央銀行が決めるのは金利であって、貨幣量ではない。
    マネタリズムは、貨幣量をコントロールしようとしたが失敗した。今は利子率をコントロールしている。=「新しい貨幣的合意(NMC)」

    貨幣量がコントロール可能か。
    主流派は可能と考えていて、MMTとポストケインジアンは可能ではない、と考えている。マネタリーベースでさえ、金利を一定にしようとするとコントロールできないことになる。

    金融不安定論(ミンスキー)によると貨幣量はバブルの前後で勝手に拡大縮小するので、中央銀行のコントロールから外れる。金利は景気の変化に素早く対応できない。=金利政策によって貨幣量や景気をコントロールすることは難しい。

    新しい貨幣的合意では、自然利子率があることを想定している。ここからテイラールールによって目標インフレ率をコントロールするという考え方が生まれた。
    ポストケインズ派は自然利子率を否定する。
    金利政策によってインフレ率をコントロールできると考えるかそうでないか、が主流派とMMTの真の争点ではないか。

    JGPは、かつてのニューディール政策と似ている。
    JGPは、完全雇用を直接的に目指す。失業対策だけではなく、景気や物価を調整する機能ももつ。ビルトインスタビライザーの役目がある。

    「ハーヴェイロードの前提」ケインズが生まれた地の名前。エリート主義、哲人政治、反大衆主義の意味。

    JGPが最低賃金の役目をする。ブラック企業も排除できる。

    インフレはデマンドプルとコストプッシュ。モノ不足はあり得ないので、これからあるとすればコストプッシュ型インフレ。エネルギー価格の上昇など。
    ボルガ―の金融引き締めでインフレ率が低下したと考えられているが、カーター政権が天然ガスの規制緩和を行って、石油価格が落ち着いたため、という説もある。

    JGPの仕事は誰にでもできること。掃除など。介護などの専門職ではない。
    日本でJGPが実行されても、キャリアを考えると申し込まず、就職活動を続けるのではないか。
    無駄な仕事をGPでさせるなら、ベーシックインカムでよいのではないか。

    ババ抜き貨幣論=人々がお金をありがたがるのは、それを受け取ってくれる人がいるから。=貨幣の自己循環論法=貨幣に一般受容性があるのは一般受容性があるから。
    このような自己循環に入るためには、最初の一撃があったから。たとえば、金や銀を含むから、納税に使えるから、給料がそれで払われてほかに価値のあるものがない、国家が強制するなど、なんでも。
    これも、貨幣が政府の債務証書であることの傍証。

    貨幣が一度自己循環に入ってしまえば、流動性選好の対象になる。

    国家は個人と違って寿命が限られていない。=借金を踏み倒すことはできない。政府の借金は民間の資産=永久債と同じ。利払いだけがある。それを目当てに購入する。

    無限期間では、永遠の未来における資産の割引現在価格は、ゼロに近づく=横断性条件。これを満たせば均衡財政と言える=金利より経済成長率が高い必要がある。

    貨幣的成長理論=成長率以上の貨幣成長率を維持しないと長期的にはデフレとなる。平成に入ってからの貨幣成長の低迷がデフレの原因ではないか。

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    2020年11月30日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    「純粋機械化経済」ベストセラー 村松弁護士事務所推薦
    AIの時代→2045年へ
     技術の進展
     雇用へのインパクト
     マクロ経済学のアプローチ
    2019年11月読後時よりは冷静
    コロナのインパクトもあり、一直線には向かわないと思う

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    2020年05月03日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    人工知能の歴史から、研究のアプローチ、今後の展望(第四次産業革命)まで1冊にまとまっており全体のトレンドを知るのに良い

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    2020年01月29日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    読みごたえがありました。特に後半。ベーシックインカムは他でもいろいろ言われており、弊害の方が言われるようになりましたが、2年前はこのようなとらえでしたね。
    それよりも「おわりに」にあるバタイユの有用性の考えは、今必死で塾通いをしている子供たちや将来のためにビジネス書を読んでるサラリーマンに対してはハッとさせられる内容でした。
    至高性という概念を知りたくなりました。

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    2019年12月23日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    2030年に考慮すること
    1.特化型→汎用型AIの台頭
    2.希少性→過剰性経済へ
    3.有用性→至高性価値へ

    「価値あるものが価値を無くしていく。
    物事のなかに喜びを見出していくこと。
    至高性が見直される時代へ。」

    読みづらそうを裏切る簡易な文言での展開です。
    業務、大きくいえば事業領域を再考する機会となる書籍です。

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    2019年09月25日
  • 純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落

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    井上智洋のこれまでの集大成ともいえる一冊。

    なのでAIのシンギュラリティやベーシックインカム論について余すところなく語っている。
    後半は哲学の話になりやや難しかったが、勉強になった。

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    2019年08月03日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    参考になる新書だと思う。
    後半に書かれているベーシックインカムについては賛否両論ありそうだが
    資本を持つものが強くなるのは、AI化が加速したら尚更。
    読んでいるといろんな映画でも描かれている内容を思い出す。
    前半部には特に経済理論も参照にしながら人工知能技術が進化するとどういうことが起こるか
    一般的な概要書と書かれていることは似ているかもしれないが、論理立っていて読みやすい。

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    2019年05月27日
  • AI時代の新・ベーシックインカム論

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    井上氏の著書「人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 」をきっかけにベーシックインカムという制度を知り、この本でさらに現実的な将来像が見えてきました。
    日々、時間に追われる労働がどれだけ現在の価値観を歪めてしまっているか・・・考える機会を得たように思います。

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    2019年03月17日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    ネタバレ

    人口知能がこれからの社会をどう変えていくのかについて論じている。人口知能は、今は特化型(目的に応じたもの)だが、いずれ人間のように、汎用型人口知能が開発されていくと指摘されている。
    人口知能には言語の壁と生命の壁がある。言語の壁とは、抽象的な言葉の意味が分からないこと、生命の壁とは、感覚の通有性と身体知である。前者は、人間が共通して持っている感覚。例えば、レストランの接客中に現れたゴキブリは潰しても、ネズミは潰さないこと。後者は身体がないということ。
    また、人口知能によって代えられない仕事としては、クリエイティブなもの、マネージメント系、ホスピタリティ系と言っているが、それらの仕事でさえ、汎用型人口知能に代替されるだろう。

    最後のベイシックインカムには賛同できないが、全体的に論理的かつ説得力があり、読んでよかった本だった。

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    2019年01月04日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    ネタバレ

    人工知能の技術が発展して、経済がどう変わっていくのかを話した本
    納得感はあるけど、結構普通の視点であまり新しい発想というものはない。
    結局ベージックインカムという結論出し。ベーシックインカムの弱者優位性が面白かった。特に子供のあたり。

    肉体労働、事務労働、頭脳労働の3種類がある、ITにより事務労働が減っていく
    そうして中央の事務労働層がへり、資産が2極化していく
    人造肉は研究はされている
    AIには欲望がない、もし持った場合にシンギュラリティが起きるだろう。人間の欲望とは方向が違う

    イノベーションには2つの効果がある、この2つによりロジスティック曲線で成長する。
    肩車効果:先人たちの知識を役立てることで発展すること
    取り尽くし効果:発展が進み新たな発展がなくなっていくこと

    クリエイティブ、マネージメント、ホスピタリティの仕事はAIに取られにくいと考えられている

    月7万円ほどのBIがちょうどいいのではないか、暮らすのに完全に十分ではないが、基本的には生きていけそう
    子育て世帯が今より大きな利益を得ることとなる
    お金持ち、独身が比較的不利益を被ることになる。

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    2018年12月08日
  • AI時代の新・ベーシックインカム論

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    著者の予想通り、仕事が減るのならBIがないと大変なことになるが、この国ですんなりとBIが受けいられるかどうか・・・、最後まで賃労働に拘り続けて無駄なことをやりそうだ。

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    2018年11月28日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    2045年のシンギュラリティにかんして懐疑的、ベーシックインカムBIに関して最後は述べられています。流石経済学者。

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    2018年07月30日
  • AI時代の新・ベーシックインカム論

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    ‪AIに雇用が奪われる時代に向けて注目されるベーシックインカムを解説した一冊。概要は知っていたけれど日本には財源が無いと漠然と思っていたので第2章の「負の所得税」の考え方は勉強になった。生活保護の拡大版ぐらいに思っている人にこそ読んでほしい。果たして労働の在り方は変わるのだろうか?‬

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    2018年07月28日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    筆者は新進気鋭の経済学者。本業はマクロ経済学。AIの登場による社会への影響を、主に雇用面から占う。特化型AIの段階では、人が創造性やもてなしを必要とする労働を担うことで人の共存は可能。しかし、汎用AIが登場すると、それらも含め全ての仕事が機械に代替される純粋機械化経済に移行するという。 少し机の上の議論感はあるものの、経済学的な議論については理論的に面白い。ただ、ベーシックインカムに係る部分については、インフレや高所得者の反対といった導入に際する問題についても、脇において議論を進めずに向き合ってほしかった。

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    2018年07月22日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    ネタバレ

    著者の説明が非常にわかりやすい。それだけに、最終章でベーシックインカム(BI)に論点が移る流れが非常にわかりにくい。AIが高度に発達した社会にはBIが必要としつつ、筆者はAIが発達しない社会においてもBIが導入されるべきと主張しており、BIに対する主張にいささか唐突感を覚えた。

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    2018年06月11日
  • 人工知能は資本主義を終焉させるか 経済的特異点と社会的特異点

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    昨年(2017)の後半頃から、人工知能や資本主義の終焉、というキーワードに絞って、本を読んできましたが、人工知能の発展により技術的特異点(シンギュラリティ)を迎える前に、資本主義の終焉が来る可能性があるようですね。

    この本の第一部に書かれていた、お金の高機能化(誰に対しても同じ値段で商品を売るのではなく、お金を使う人・使う対象物、使う状況、タイミングによりお金の価値を変える)が、ブロックチェーン技術などにより可能である、ということが可能になる、という内容(p111)はとても印象的でした。

    ついにお金も理想的な機能を持つのでしょうか、今から40年程前に、井上ひさし氏が「吉里吉里人」という小説の中で述べられていた概念でした。どうやったら実現できるのだろうと思っていましたが、その解決策が見えてきて良かったでしょうね。

    以下は気になったポイントです。

    ・貨幣市場、財市場、労働市場の3つの相互作用の結果、一国のGDPがどれくらいになるのかを理論的、実証的に分析するのがマクロ経済学である(p14)

    ・人間が汎用人工知能やロボットに負けない、CMHの3つの領域がある、C:クリエイティビティ、M:マネジメント、H:ホスピタリティ(p17)

    ・技術進歩が継続しているにもかかわらず、経済成長がゼロとなる定常状態があるとすれば、それは労働者の労働時間を減らすことで実現できるはず(p56)

    ・日本では、人工知能、IOT(モノのインターネット)、ビックデータが、第四次産業革命を引き起こす3要素と言われている、データをいかに収集するかということが大事(p59)

    ・ピケティの言っていた、R>G(資本利益率>経済成長率)は、資本家の取り分が労働者の賃金を上回るペースで増えることを意味する(’p68)

    ・申告納税者の所得税負担率は、年収1億円が最高、それ以上だと減っていく(p75)

    ・全企業が内部留保を取り崩して従業員の賃金をアップすれば、家計がお金を使うようになりすべての企業が潤うが、実際にそういった行動がどれる企業はまず無い(p78)

    ・マネタリーベース残高469兆円で、そのうち320兆円を預金準備が占めている(p84)

    ・国の借金は1071兆円(2017.3)だが、日銀保有の国債は400兆円、年間80兆円の国債を買い取っているので、いずれ国債はゼロになる(p103、108)

    ・マネタリーベースは形式的には債務だが、実質的には借金ではない、返さなければならないとするならば、世の中から貨幣をなくすことになる、すると市場経済が崩壊して、多くの人々が飢え死にする(p105)

    ・ベーシックインカムが国民に支給されるようになれば、無理をして働く必要はなくなる、すると労働を通じてお金を得て、収入を比較すること自体もあまり意味をなさなくなる(p118)

    ・人類の歴史が大きな変化を遂げたのは、1)約一万年前の農耕牧畜の開始、2)都市と国家、社会制度の確立した、1000年前、その後、300、100、30年前に変革店が表れている(p121)

    ・シンギュラリティに到達する前に、人々の価値観や意が大きく変わってくるということ(p124)

    ・一時期、「疑似科学」とレッテルを貼られた常温核融合は、凝縮集系核反応、と名称を変えて、世界中の研究機関・企業で研究が進められている(p130)

    ・次世代スパコンのすごいのは、さらに高度な処理が可能となる、演算速度が速くなることもあるが、より複雑な計算ができるようなること。神経細胞がシナプス結合して構成される神経回路の全体の規模を100倍複雑化するという意味(p132)

    ・常温核融合のデメリットは無いだろう、燃料は海水中に豊富に含まれるリチウムからつくることができる重水素で高価なものではない、1回燃料を入れると1年間は動き続ける(p136)

    ・日本では地中10-15メートルの温度は年中一定しているので、この地中熱を冷暖房に利用することで、エネルギー消費を大きく減らすことができる(p139)

    ・植物工場で野菜を栽培する場合、30センチ程度の高さで栽培棚を積み上げ可能、稲なら1メートル、100メートルなら田んぼを100段積み上げ可能、建物の中なので、雨風・台風の心配なし、促成栽培可能、遺伝子操作を入れると24期作が可能(p141)

    ・都市に住みたくなる理由として、1)VRにより娯楽の質、娯楽そのものが変わる、2)若者たちが娯楽をあまり求めない(p148)

    ・都市部から地方への人の流れが変わるかどうかの基準は、VRで飲み会ができるかどうか。(p149)

    ・現在はVRの世界に入るのに、VRゴーグルやヘッドセット、スマートフォンが必要だが、技術の進化により、人間の脳に直接働きかけるようになる、ブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)、人間の脳とコンピュータがつながり、コンピュータがハブとなり、別の人間とつながるようになる(p150、190)

    ・不労の先にあるのは、不老、これにより人類は2つの意味で解放される、1)不老を望めば年を取らずに生きていけるので、無限の時間を手にして有限の時間から解放される、2)有機体である我々の肉体が、他の素材に置き換えられていく、生命科学の4大神秘(生殖、成長、老化、進化)が科学的にコントロールされる(p158)

    ・国民一人が生きていくために必要なもの、小型常温核融合総合発電装置、家庭向けの植物工場、個人の生産手段となる3Dプリンタ、がすべて支給されるという、BI(ベーシックインカム)の形になるかもしれない(p172)

    ・近代以前の自給自足にほぼ近い生活ができるとなると、結局はモノやサービスの取引量であるGDPは理論上ゼロになる。(p178)

    ・外科手術には医師が必要だが、遺伝子治療では、患者の細胞をとって、遺伝子を解析・編集し、体内に戻すという作業ですむ。1日100人単位でできる治療なので、非常に安くできる(p188)

    ・BBI(ブレインブレインインターフェース)が実現するとコンピュータを介して人と人がつながる、言語を介さずに個々人の感覚をそのまま共有する、新たなコミュニケーションが登場する(p191)

    ・人の夢を取り出し、画像化する技術もある、人が夜寝ているあいだだけに限らず、頭の中で思い描いているイメージは現在はかなり正確に画像化できる(p202)

    2018年2月11日作成

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    2018年02月11日
  • 人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊

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    【文章】
     読み易い
    【気付き】
     ★★★★・
    【ハマり】
     ★★★★・
    【共感度】
     ★★★★★

    汎用AIへのアプローチ
    ・全脳アーキテクチャ…脳をスキャンして機能をコピー(※トランセンデンス)
    ・全脳エミュレーション…脳の部位毎に機能を作って統合

    自発的な欲望獲得の有無が、AIと生命の壁

    純粋機械化経済への移行からベーシックインカムが実現するまでの期間を、如何にやり過ごすかが問題

    有用性から至高性への転換
    「誰かの役に立っている」ということに価値を感じてしまうのは資本主義が生み出した幻想にすぎない、「人間の"生"そのものに価値がある」という価値観への転換が必要

    やはり、AIが抽象化能力を獲得したのは大きいと思う。もうその段階で、ある一定数の人間の知能を超えてしまっている気がする。

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    2018年07月30日