井上智洋のレビュー一覧
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人の欲望が数式となり示せるということに驚く。
それらの数式で図が示せること、また、同じ数値でも図の描き方や読み解き方が違うことに改めて気づく。
ものの見方は一つではないし、方策も一つではない。絶対的な正しい方法なんてものはなく、それぞれが見る方策の利点や欠点を踏まえて進めていくしかない。
経済学の良いところは、ただのイメージや理想をベースとして語るのではく、あるデータを根拠としてグラフを見せ語ることができること。恣意的なデータを選ぶことや、極端に見えるグラフを描くことも可能なのだが、データを根拠とするという時点で同じ地平に立つことができることだと思った。 -
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極めて個人的な意見であるが、未来世界は、生活時間のほとんどがメタバース内で消費されると思っている。
もちろんデータで分析した訳ではないし、あくまでも個人の感想だ。
だから、実際にどうなるかは全く分からない未来の話である。
しかしながら、感覚として「こうなるのではないか」という確固たるものが自分の中に存在している。
これはもう本能的な感覚としか言いようがない。
それにも関わらず2016年頃にVRブームが訪れて、以後約10年が経過したのだが、メタバース世界がなかなか訪れないことに苛立ちすら感じている。
当時は「日常がメタバースになる世界は、相当に早いのではないか」と思っていたが、2025年の現代に -
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「AIの進化によって仕事を奪われ、我々は本当に失業してしまうのか?」
AI関連の話をしていると、必ず話題となる内容だ。
結論から言えば、奪われる仕事があるのは事実。
よく例に出されるが、弁護士事務所で働くパラリーガルなどは、ほとんどの仕事が「過去の判例を調べる」などの調査業務のため、そういう部分はAIに代替されてしまうと言われている。
医療行為として、画像診断する読影師なども、最近はAIの方が精度が高くなっているために、代替されていくだろうと言われている。
完全にAIに置き換わって、パラリーガルも読影師も一人もいなくなるということはなさそうだが、確実に仕事の中にAIが組み込まれて、今まで10人 -
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2023年末に出た、ChatGPTのこれからを論じた本。
1年経ってみると、日常的に使う人とほとんど使わない人に別れてしまったなと言う感じ。ハルシネーションや知識が不足している話については、1年経った今も状況はあまり変わらない。というかこの時点でGPT-4まで出ており、2024年末現在ではo1 Proなので想定できる範囲の進化だなあと感じる。
内容は、ベーシックインカムと絡めて論じている人が複数人いるのが今となっては懐かしい。初期は仕事が奪われるというところからこう考える人が多かったイメージ。初期の粗削りな議論を見て理解できる今にこそ読むのがおすすめです。 -
Posted by ブクログ
AIと人間の関係性について。語り尽くされたテーマにも見えるが、本著は、やや散逸しながらも、あらゆる角度から本テーマを再確認する。
「メタ思考」というキーワードが用いられる。少し使い方は異なるかも知れないが、AIを制作する、よりメタな立場である人間をAIが超えられるかと問いかける。人間が神を超えられないように、AIは人間を超えられない。しかし、人間の親子関係を見れば「トンビがタカを産む」事は十分にあり得るし、ここで言うAIとの関係性は、あくまでも競争種目で語られるべきなのだろう。言語生成のみならば万能型だとしても、自律自走、アームを付けたロボットには、用途以上の機能を持たせると高コストになるか