南條範夫のレビュー一覧
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全国三十の古城名城にまつわる秘話裏話伝説記録。
鹿児島城の隠密
熊本城の首かけ石
原城の裏切り者
佐賀城の亡霊
松山城の呪詛
福山城の湯殿
岡山城の後家
姫路城の高尾
明石城の人斬り殿様
松江城の人柱
鳥取城の生地獄
大阪城の人間石
郡山城の怨霊
津城の若武者
名古屋城の金鯱
犬山城の執念
稲葉山城の仇討
岩村城の女城主
福井城の驕児
富山城の黒百合
七尾城の秋霜
金沢城の鮮血
小田原城の老臣
宇都宮城の釣天井
江戸城の白骨
若松城の叛臣
米沢城の名君
鶴ケ岡城の反骨
久保田城のお百
松前城の井戸
附 江戸城論
戦わざる巨城
あとがき
解説 古城に秘められたロマンを追う 伊東潤 -
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驕児きょうじ 歪んだ叛意ほんいを燻らせる魔王 驕慢の発露 世継 不当な猜疑心を持って見据えていた 主家より拝領した妖刀 芳香 高揚 清玄の野心ついに翼を得たり 青竹は背骨と同様の強度を持ちこれを畳表で巻くと人体に酷似した感触の巻藁となる 斬ってくださいまし憎い憎い伊良子を 逗留する牢人者 生首の黒焼 阿蘭陀渡りの珍菓 西瓜の皮を残すという発想 下賤の者には天上界に移ろうて 草餅 宙空の蚤のみ 復活した藤木源之助は全ての細胞を新たなものに入れ替えたかのように瑞々しい生命力を放出していた 藤木源之助の背面の隆り腕一本分の働きは充分にするものと覚えたり 脱皮する昆虫の如く背は破れ 花吹雪 恋情 神の
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傀儡 憤る虎 深くくら昏き闇の底 酷烈なるえぐ抉り合いの果てに 凄惨な真剣試合 ことごと悉く、殊更に盲めしい せいえん凄艶な美女 愛妾まなめかけ 仇討場は芝居をするところではござらぬ 武士にあるまじき体で 一太刀にて汝を屠る! 伊良子清源敗れたり! 契り桜 土と肉の散弾にて逆流れをはね上がらせ二の太刀で仕留める 江戸に遊学 紙一重の勝負であった 頭部を破壊された人間がなおも仇を憎むことが可能であろうか…ものを思うのは脳ばかりではない…臓器にも記憶は宿る…筋肉とて人を恨むのだ アラキ酒による消毒…熱による血管の凝固…傷口を縫合する為には骨を切り詰める必要があった…麻酔なき時代の手術である…苦痛の
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こんこう混淆に歪む悲鳴の中で 修飾 こんはい困憊した精神状況 平衡感覚 込み上げる喜悦を悟られぬよう 助太刀の資格は十二分! 勢い大盤石を覆すが如し 牛鬼 赤縄 ふく 猪とは立ち会わぬ 豆粒 胸の高鳴り忠弟 延々と切返し 看破 神秘 太平広記 素手による去勢を決行 修羅 癇癖を宥め撒き餌の如く 菩薩の石田 蟷螂を思わせる醜女 蝦蟇は知っていた餌に出くわした獣は決して唸ることなく穏やかな目をすることを 言語道断の仕儀! やや稚児 なにとぞ何卒 許婚を斬ったのは牛股… 純潔を奪われている 月岡雪之助なる剣士 子守唄 飛騨の山里に匿われた 暴虐の嵐!
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不世出ふせいしゅつの剣士 有り余る天稟てんひん りっしんしゅっせ立身出世 会得 免許皆伝者 瓜の如く割り 脳梁の入り混じる血海に沈める 夜伽を命じられたことを不服とし 捕縛 五体満足で帰れぬ者が多数いた為止むに止まれぬ行動であったろう お咎め 盲めしい 相違ない 士道不覚悟 粟本村 平身低頭 愚鈍の子 許しを請うという諂いが見当たらない 悪童源之助が事切れていた 丁稚 頭陀袋を振り回す童の姿 頓狂な呻き 凝固した血液 仇討願 厚遇を受けていた そうぼう双眸を失なった清源の美形は底の知れぬ深い淵が讃えられ殆ど抵抗し難い悩ましい引力を発生させているのだ 貞淑 体毛が僅かにしか無い均整のとれた肉体は
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苛烈無惨な仕置き 蠢き 庇護 迎撃 蝉の死骸 月経の停止した娘に精をつけさせて強い種を宿す器を取り戻して欲しいその切なる願い ふたわ二輪にて身の証を立てい! 厠 腹腔に内容物は何も残っていない 切腹 臓物の臭気 礼法 体毛の一切ない剣士 結託 しずはた賎機検校 せきうん夕雲 いすぱにあ? 異教徒キリシタン切支丹 ''れいぴあ''
と呼ばれる刺突剣 蜂の巣 戯れるには手強き相手 戯れならば当て身にて… 忠義を理解出来ぬ夕雲の本性が剥き出しになっていたのだ 手甲鉤と呼ばれる忍具が嵌められていた 南蛮剣法 屠る手筈 無双許し虎参り 路銀調達法 この日権左衛門が -
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弥太郎を中心に綺羅星の如き幕末の英雄たちを描く後編。
筆者は史学教授の肩書もある為、情報が緻密で生々しく、面白い。読んでるだけで歴史の勉強になる。
特徴として、幕末の英雄たちを史学者の視点で冷静に見てるのが面白い。裏金は渡す、女は抱く、要らなくなったら斬る、とやりたい放題で、手前の保身しか考えていない連中ばかり。勝海舟や坂本龍馬ですらそんな感じで描かれているものの、ふと考えると、江戸末期のルールも何もあったもんじゃない時代なら、それも当たり前かも…と考えさせられた。
とりあえず、弥太郎は接待しまくるクソ野郎として描かれているものの成功しているが、成功していない三橋くんとの対照が印象的。