南條範夫のレビュー一覧

  • 暁の群像(上)

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    ネタバレ

    幕末から明治にかけての商いに目を向けて書かれている。主人公は岩崎弥太郎だが、伊藤俊輔や井上馨、大久保利通といった維新の元勲から、渋沢栄一といった新しい世を創って行くものまで様々な人が登場する。
    上巻は明治維新に向けて、ポンポンと話が進むが、下巻は政治のことや周辺状況の解説が多く、読んでいてはっきりいって飽きる。
    全二巻

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    2020年03月10日
  • 古城秘話

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    全国三十の古城名城にまつわる秘話裏話伝説記録。

    鹿児島城の隠密
    熊本城の首かけ石
    原城の裏切り者
    佐賀城の亡霊
    松山城の呪詛
    福山城の湯殿
    岡山城の後家
    姫路城の高尾
    明石城の人斬り殿様
    松江城の人柱
    鳥取城の生地獄
    大阪城の人間石
    郡山城の怨霊
    津城の若武者
    名古屋城の金鯱
    犬山城の執念
    稲葉山城の仇討
    岩村城の女城主
    福井城の驕児
    富山城の黒百合
    七尾城の秋霜
    金沢城の鮮血
    小田原城の老臣
    宇都宮城の釣天井
    江戸城の白骨
    若松城の叛臣
    米沢城の名君
    鶴ケ岡城の反骨
    久保田城のお百
    松前城の井戸
    附 江戸城論
    戦わざる巨城
    あとがき
    解説 古城に秘められたロマンを追う 伊東潤

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    2019年12月30日
  • 駿河城御前試合

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    駿府城御前試合での対戦をその因縁を含めて書く、それぞれの試合の短編のような作り。
    登場人物が男女のもつれなど因縁を抱き、御前試合に選ばれ、実際対決する流れ。
    ドM剣士、蝦蟇男など濃いキャラクターが最後の戦いに見せる姿などは面白く読める。時代小説が好きではない人が読んでも面白いと思う。

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    2018年01月18日
  • シグルイ 14

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    驕児きょうじ 歪んだ叛意ほんいを燻らせる魔王 驕慢の発露 世継 不当な猜疑心を持って見据えていた 主家より拝領した妖刀 芳香 高揚 清玄の野心ついに翼を得たり 青竹は背骨と同様の強度を持ちこれを畳表で巻くと人体に酷似した感触の巻藁となる 斬ってくださいまし憎い憎い伊良子を 逗留する牢人者 生首の黒焼 阿蘭陀渡りの珍菓 西瓜の皮を残すという発想 下賤の者には天上界に移ろうて 草餅 宙空の蚤のみ 復活した藤木源之助は全ての細胞を新たなものに入れ替えたかのように瑞々しい生命力を放出していた 藤木源之助の背面の隆り腕一本分の働きは充分にするものと覚えたり 脱皮する昆虫の如く背は破れ 花吹雪 恋情 神の

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    2017年05月20日
  • シグルイ 13

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    叛意はんい 魍魎跋扈もうりょうばっこ 光栄至極 長子相続制 笹原修三郎 槍の間合は剣の四倍! 加減しろ莫迦!前髪だぞ 猿回しの猿 お狒狒さま 御所様 腕も立つが弁も立つ 逢瀬の場所 蓄電 鯉こく 舌切りに槍が三つの心臓を正確に貫いた 剣を投げるとは邪法な…

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    2017年05月19日
  • シグルイ 12

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    謁見えっけん 目映いばかりに 彼奴の生き恥が我が剣名を高めてくれる 威嚇ではない左腕の喪失した新たな重心を肉体に覚えさせているのだ 人の身の''盛衰''と''善悪''とは必ずしも一致しない筈であるが世間は衰えし者を''悪''と蔑み盛えし者を''善''と崇める 経絡脈を利用した整体治療 その声は空気を濡らした お前の目は不思議じゃ見つめられると何もかも与えてしまいたくなる 峻安に得物は不要… 人の奥底には''無明�

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    2017年05月19日
  • シグルイ 10

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    傀儡 憤る虎 深くくら昏き闇の底 酷烈なるえぐ抉り合いの果てに 凄惨な真剣試合 ことごと悉く、殊更に盲めしい せいえん凄艶な美女 愛妾まなめかけ 仇討場は芝居をするところではござらぬ 武士にあるまじき体で 一太刀にて汝を屠る! 伊良子清源敗れたり! 契り桜 土と肉の散弾にて逆流れをはね上がらせ二の太刀で仕留める 江戸に遊学 紙一重の勝負であった 頭部を破壊された人間がなおも仇を憎むことが可能であろうか…ものを思うのは脳ばかりではない…臓器にも記憶は宿る…筋肉とて人を恨むのだ アラキ酒による消毒…熱による血管の凝固…傷口を縫合する為には骨を切り詰める必要があった…麻酔なき時代の手術である…苦痛の

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    2017年05月14日
  • シグルイ 9

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    こんこう混淆に歪む悲鳴の中で 修飾 こんはい困憊した精神状況 平衡感覚 込み上げる喜悦を悟られぬよう 助太刀の資格は十二分! 勢い大盤石を覆すが如し 牛鬼 赤縄 ふく 猪とは立ち会わぬ 豆粒 胸の高鳴り忠弟 延々と切返し 看破 神秘 太平広記 素手による去勢を決行 修羅 癇癖を宥め撒き餌の如く 菩薩の石田 蟷螂を思わせる醜女 蝦蟇は知っていた餌に出くわした獣は決して唸ることなく穏やかな目をすることを 言語道断の仕儀! やや稚児 なにとぞ何卒 許婚を斬ったのは牛股… 純潔を奪われている 月岡雪之助なる剣士 子守唄 飛騨の山里に匿われた 暴虐の嵐!

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    2017年05月14日
  • シグルイ 8

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    偉丈夫 孕石雪千代 またかたき重敵 委細承知 くら晦まし 参れ貝殻野郎 土壇場の光景 紐鏡 片手念仏鎬受け 飛猿 足掻き 土雷 四足獣の如く嘶いたのは舟木一伝斎 糞をひりつつ 屈木頑之助 流れ星 死の間合い あたかも蝦蟇が雨雲を見た時のように 抗う術 なかご茎 飛来する弾丸を弾丸で撃ち落とすに等しき無謀 すだれ簾牙 刮目して見届けよ

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    2017年05月14日
  • シグルイ 7

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    不世出ふせいしゅつの剣士 有り余る天稟てんひん りっしんしゅっせ立身出世 会得 免許皆伝者 瓜の如く割り 脳梁の入り混じる血海に沈める 夜伽を命じられたことを不服とし 捕縛 五体満足で帰れぬ者が多数いた為止むに止まれぬ行動であったろう お咎め 盲めしい 相違ない 士道不覚悟 粟本村 平身低頭 愚鈍の子 許しを請うという諂いが見当たらない 悪童源之助が事切れていた 丁稚 頭陀袋を振り回す童の姿 頓狂な呻き 凝固した血液 仇討願 厚遇を受けていた そうぼう双眸を失なった清源の美形は底の知れぬ深い淵が讃えられ殆ど抵抗し難い悩ましい引力を発生させているのだ 貞淑 体毛が僅かにしか無い均整のとれた肉体は

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    2017年05月13日
  • シグルイ 6

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    古今に比類なき最凶の牙、岩本虎眼! しずはた賎機検校の屋敷に赴いた 変幻自在のいすぱにあ剣術 謁見えつけん 妖しく艶いていた 陽動された 閂かんぬき ご存分にし遂げられませい 鬼の足元で伊吹半心軒の小腸が大便の臭いを放っている 音と臭いでものを見る清玄にとって天井より滴る血の雨の音は目標の捕捉を困難にするのだ 追い剥ぎ 下種げす 三重か…美しゅうなった喃 風の音と思われたものは血泡の詰まった老虎の呼吸音 娘の眼前でうどん玉の如く大脳が溢れた 濃尾無双と謳われた剣客の右顔面は屋根の上で空しく月を睨んでいた

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    2017年05月12日
  • シグルイ 5

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    苛烈無惨な仕置き 蠢き 庇護 迎撃 蝉の死骸 月経の停止した娘に精をつけさせて強い種を宿す器を取り戻して欲しいその切なる願い ふたわ二輪にて身の証を立てい! 厠 腹腔に内容物は何も残っていない 切腹 臓物の臭気 礼法 体毛の一切ない剣士 結託 しずはた賎機検校 せきうん夕雲 いすぱにあ? 異教徒キリシタン切支丹 ''れいぴあ''
    と呼ばれる刺突剣 蜂の巣 戯れるには手強き相手 戯れならば当て身にて… 忠義を理解出来ぬ夕雲の本性が剥き出しになっていたのだ 手甲鉤と呼ばれる忍具が嵌められていた 南蛮剣法 屠る手筈 無双許し虎参り 路銀調達法 この日権左衛門が

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    2017年04月28日
  • 暁の群像(下)

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    弥太郎を中心に綺羅星の如き幕末の英雄たちを描く後編。
    筆者は史学教授の肩書もある為、情報が緻密で生々しく、面白い。読んでるだけで歴史の勉強になる。
    特徴として、幕末の英雄たちを史学者の視点で冷静に見てるのが面白い。裏金は渡す、女は抱く、要らなくなったら斬る、とやりたい放題で、手前の保身しか考えていない連中ばかり。勝海舟や坂本龍馬ですらそんな感じで描かれているものの、ふと考えると、江戸末期のルールも何もあったもんじゃない時代なら、それも当たり前かも…と考えさせられた。
    とりあえず、弥太郎は接待しまくるクソ野郎として描かれているものの成功しているが、成功していない三橋くんとの対照が印象的。

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    2016年04月27日
  • 暁の群像(上)

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    タイトルとは異なり、弥太郎を中心に据えながらも明治維新の主要人物を総合的に切り取る内容。歴史小説ながらもタッチ・内容は極めて精緻で、勉強している感覚が強い。
    しかし、初期の弥太郎は全くのクソ野郎だな笑

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    2016年04月18日
  • 駿河城御前試合

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    ネタバレ

    無惨。暴君忠長の御前試合において悲惨な末路をたどるしかない剣士達。試合で生き残った剣士達ですら死に至る運命をたどるしかない。彼らは御前試合に出た時点で忠長の呪いに囚われてしまったのか。あるいは剣の道を歩み出した時点でのさだめであったのか。
     

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    2014年06月02日
  • 慶安太平記

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    歴史ではチラリとだけ習う慶安の変(由比正雪のクーデター未遂)をテーマにした歴史小説。もともとは談志(最近は談春もかけている)の落語「慶安太平記」が面白かったので読んでみた一冊なのだが、南條慶安太平記には飛脚の十兵衛も善達坊主も登場しない。談志慶安太平記の下本(らしきもの)を読みたかったのだが。

    この小説は小説でよくまとまっているし、登場人物も個性豊かで楽しめる。

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    2013年11月23日
  • 牢獄

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    これぞ南條範夫。残酷! 残酷というよりもひどい。
    中共の洗脳を、明初洪武帝の大獄を舞台にやらせてみた。
    すばらしい。

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    2013年11月13日
  • シグルイ 2

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    先生がとうとう伊良子の所業に気が付く。

    真剣勝負は1度だけって1巻で言ってたけど、前半の双子との戦いがそうなのか、それともこの後なのか。どうなんだろう

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    2013年06月23日
  • シグルイ 1

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    時系列が、たまにかわるので少しわかりにくい。
    内臓はみ出してたりするので、ダメな人はダメかもしれない。

    先生が狂いすぎですごい。正常な時でも十分狂ってるってのがすごい

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    2013年06月23日
  • 駿河城御前試合

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    マンガ『シグルイ』はかなりの名作。
    あの「どうしようもなさ」が大好きなんで、原作はどんな感じかのう、と思って読んでみた本。

    いや原作はさらっとした記述である分、マンガほどの悲壮感がないのだけど、それでもあの最後は・・・・・。

    てことで、マンガも小説も「どうしようもない」ということで(褒め言葉)。よくできた作品です。

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    2013年02月17日