南條範夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
祝!復刊!!
三代将軍徳川家光の実弟忠長が執り行った真剣勝負による「御前試合」の顛末だが、これが実に面白い。対戦者間にわだかまる情念、執念、怨嗟、等等を過不足なく綴り、刹那の勝負に全ての因果を収斂させる構成なのだが、これが十一篇続いても、まったく飽きさせることが無い。
相対する剣士をそれぞれに、ある意味追い詰めている武家の論理は前近代的なものであるが、その根底に流れるさまざまな感情は普遍の原初的なものであり、今日読んでもあまり古びた感じはしない。。。。。のは、やはり俺が時代劇が好きだからかも知れない。
むしろ今日的と言えるのは、その残酷描写であろう。腕が飛び、脚が飛び、体が両断される剣の破