佐藤尚之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
AIが意思決定を強力にサポートする現代において、AIに認識・評価されないサービスは市場に存在しないのも同然になっていく。まずはAIに発見されるための前提として、情報を「構造化データ」として正しく整える技術的なアプローチの重要性を痛感した。
一方で、変化する生活者としての自身の購買行動を振り返ると、馴染みのスーパーや愛用ブランドのように、真に価値を感じている場所・ものへの「二度目の来訪」には一切の迷いがない。AIに検索や比較を頼るまでもなく足が向くのは、自分自身がすでにファンになっているからだと気づかされた。そして企業側としては、「購入後に顧客がどう感じたか」という感情も重要なデータになるということも知れた。
本書が示す通り、これからのマーケティングには「AIに最適化する技術的な努力」と「顧客にAI検索すらさせないほどのファンを作る(今いるファンを大切にする)本質的な努力」の双方が不可欠だと思う。変化の激しい時代の中で、サービスが選ばれ、愛され続けるための思考を深めてくれる一冊。
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Posted by ブクログ
話が長い!!笑
あと筆者も自分で書いているが、AIの評価基準やおすすめ基準はブラックボックスだから、日々自分の相棒のAIとディスカッションしていくといいってね。
革新的な対策というよりは(というかそんなものはどの分野にも概ね無い)、これまでの手法をよりAI時代に向けて整理したという印象。
・AIという相棒を得た生活者を「世界一賢い生活者」
・BtoCは情報の非対称性があったから成立していた、これからはBtoAwCへ
・AIルートとファンルート、2つの道がある
・AIルート:AIに信頼されるための「TRUST」とご主人の感覚に訴えるための「SENSE」というフレームワーク
T…Translation(AI語への翻訳)、ブランドの強みを定性的な言葉ではなく、JSONとかの構造化データや手両表現に変換
R…Report&Review(リポートとレビュー)、第三者機関の調査データやユーザーレビューなど、AIが参照しやすい客観的な裏付け情報の充実
U…Uniqueness(差別化ポイントと独自性)、競合と何が違うのかを明確に言語化し、AIに差別化ポイントとして認識させる
S…Sincerity(誠実な設定と対応)、商品説明から顧客対応まで、すべての行動に一貫した誠実さ
T…Truthfulness(企業の真実性)、言っていることとやっていることを一致させる正直さ
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S…Social(ブランドに社会的センスを纏わせる)、社会課題への貢献を可視化し、顧客に「良い社会に参加している自分」を感じてもらう
E…Era(ブランドに時代的センスを纏わせる)、最新のトレンドや多様性への配慮で「時代を捉えている自分」
N…Natural(ブランドにその人的センスを纏わせる)、等身大でありながら美しさも備えた自然さで「自分らしくいられる」
S…Style(ブランドにデザイン的センスを纏わせる)、統一感のあるデザインや質感を貫き、顧客の美意識に沿う、ちなみに店頭で目立つ・目を引くという観点はもう不要、AIが選ぶのだから
E…Ecconomic(ブランドに経済的センスを纏わせる)、シェアリングやコト・トキ消費的な価値観を取り入れ、「賢い選択をしている自分」
・AIルートのしんどさ、選ばれ続ける難しさ、莫大なコスト、パレートの法則
・ファンルート:ファンに継続的に愛されるための「FANBASE」というフレームワーク
F…Find&Listen(ファンを見つけて傾聴する)、ポイントはファンを「見つける」※作るではない
A…Access(ファンと接点を持ち、交流する)
N…Narrative(ブランドの物語を伝える)
B…Bonding(絆を作る・深める)
A…Action(一緒に活動する・共創する)
S…Synergy(ファンとのシナジーを生む)
E…Engage(長く関係し続ける)
・顧客幸福度(このブランドがあって幸せか)
・生涯ファン意向、推奨意向、継続意向、指名買い意向
・この2つの道は相互作用がある
最後の物語、自分のフレームワークを当てはめて成功譚を作るなんて…ってちょっと引き気味ではあったものの、5-6話目の地域の個店、限界集落の地方自治体の物語は、自分の興味関心事と重なっていて読まされてしまった。
あと全然関係ない視点だけど、お仕事小説とかもこの形式で書けたりするのかも。ビジネス本の理論ベースで展開を考えていくという手法… -
Posted by ブクログ
未来のためにAIの勉強は続けております。
今回はタイトルに惹かれて読んでみました。
第1章から奥が深い!B to Cだった買い物が、間にAIエージェントが介入する未来がそこまで来ています。これによってほとんどの情報をAIを介して受け取ることになる、逆に考えると企業は顧客にとってパーソナライズされたAIを介してしかアプローチできなくなってしまう、そうなると既存のマーケティングは活かせない?企業にとっても難しい時代になってきましたね。AI武装した「世界一賢い生活者」相手にどうアプローチしていけば良いのでしょう?
B to Cはやっぱりこの先厳しい。莫大な広告費などをかけて運よくAIを介さずに顧客にアプローチできても、その後にAIに質問されて否定されたら終わりですし、肯定されて購入にいたっても、その莫大なコストを継続して行うことができるのか?本当に選ばれるのが厳しい時代になってきていますね。マーケティングの深いところまでAIが関係しているとは考えていなかったので、めちゃめちゃ勉強になります!
AIルートにおいて、人間にはなんとなく分かるけど、AIには伝わりにくいものをAI語へ翻訳、つまり、人間の感覚的な表現を、AIが比較可能なデータに変換することが大事なようです。例にある「膝にやさしいランニングシューズ」の場合、
AIからしたら「膝」に「やさしい」って何?
状態なんですね。これをしないと、そもそもAIの比較検討の候補に上がってきません。AIからしたら文字化けした文章を読んでいるような感覚、なのでしょうか。AIに読めるようにデータで残す。これが大事なようです。
AIルート、巨大企業が総取りしてしまう、まず普通の企業はAIの3〜5個に入ってくることが難しいです。そこで重要なのがファンベース。AIルートとも対立せず、むしろシナジーを生みあいます。このA×Fシナジーが肝要!
ファンというと「好き」がフィーチャーされやすいが、それだけでは足りず、「関係性」が薄いと他に目移りしやすいというのは確かにそうだと納得しました。そして、この一方的な片思いの状態を、双方向な関係性に変えることが、AI時代において長く続くいい関係性に繋がるんですね。分かりやすいです。 -
Posted by ブクログ
AIが生活者にとって当たり前になり、購買にあたりAIに相談することが当たり前になるほど、生活者は商品の探索と比較考慮をAIに依存するようになり、AIの比較の中でピックアップされた3-5のブランド以外はsilent deleteされてしまい、これまでのマーケティングの考え方だと厳しい戦いになる。
AIの3-5個に選ばれ続ける、そしてさらにその3-5個の中から1個に選ばれるというAIルートは修羅の道で、一部の資本力のある一部の大企業以外にはしんどい戦い方になる
だからこそAIと相談されない、ファンルートが大事でファンと共生するマーケティングが大事。
主張全体は非常に納得感があり、とても響くものがあった。文章も読み易く、非常に良本。
一部細かいところで気になったのは下記かな(ただ、総論賛成のスタンスは変わりなし)
メモ
+ SincereityやTruthfulnessは本当にAIが見ているのかは正直不明。面白いフレームだけど全般的に著者がAIと壁打ちした結果で論理が展開されているから、プロセスがブラックボックスになっていて、検証可能性のない説明になってしまっている気がする
(読者が検証可能性のない本は議論に発展しにくいので、もったいない)
+ ファン株主が増えることで、経営も長期視点がより重視され、安定するという主張もあり、ファン株主の株保有機関などのデータが示されていたが、これは半分正しく、半分違うと思う。特に上場企業では難しいだろうなと。資本市場の中でファン株主は結局構成比率でみると超マイノリティであり、機関投資家やファンドが資本で株主構成を占め、アクティビスト的なファンドも増えている日本のマーケットだと、理想論だけど短中期の財務的パフォーマンスへのプレッシャーで黙殺されてしまうだろうなと。世の中として変えていくためには、まずは非上場企業で成功事例を作ることが大事だろうなあと思った。 -
Posted by ブクログ
AIがプロダクトやブランドの情報を取得しやすいように、構造化されたサイト、情報公開のあり方が重要であるというのは、ファンベースの前にけっこう大事なことの気がする。
ファンを大事にすることで熱量の高いレビュー等がネット上に増えて、それがAIにレコメンドされる可能性を高める、というもの。よく考えるとこれはAI前の検索エンジンでもまあそれほど本質は変わらない。
ずらっと並んだ検索情報からゆっくり探す、というUXではなく、AIが選んだ数種類からしか選ばれなくなる、という厳しい前提がやはりあるので、本書の具体的なHowに限らず、アフターAIをよくよく考えないといけないだろうなと思う。 -
Posted by ブクログ
さとなおさんの新刊。
私たちがAIとともに暮らすようになったときにマーケティングはどのように変化するのかについて非常にわかりやすく解説されています。『ファンベース』はSNS時代のマーケティングのあり方を考えされるものだったが、その次の変化。
大きく分けると、AIの厳選されたおすすめに選ばれるための努力を行うAIルート(徹底的な情報開示とAIが参照しやすい構造化)と、AIを通さずに最初から選んでくれている人たちとの関係を深めることにより生き残るファンルートのどちらを進むかという話。
とはいえAIルートで進んでいくためにもAIがおすすめを算出するロジックにはファンが熱心に書く長文で愛に溢れたレビューが強く効く可能性が高いので、どちらにせよファンを大切にしようという話であるという意味では『ファンベース』の発展形とも言える。その点では『ファンベース』を読んだときほどの「よくこれを言葉にしてくれた」という感動は少なかったけどAI時代のマーケティング戦略のあり方について色々とシミュレーションできてとても良かった。自分が関わる業界のマーケティングについてどのように適用していくと良いのか考えていきたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレAI時代のマーケティングがどう変わるのか気になったので、本書を手に取りました。著者はマーケティング専門家です。本書はAIについて書いていますが、他の著書とベースは同じで、AI時代に生き抜くためにも、ファンの満足度を向上することが重要という内容です。世界一賢い消費者にどう選んでもらうのか、というキャッチフレーズが印象的でした。AIに選ばれるために、企業の生き残りはますます激しくなっていくと思います。これまでの広告・宣伝戦略は無意味になり、AIが用のデータを公開・学習させることが肝になります。この先の未来が少し見えたような気がして面白かったです。
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Posted by ブクログ
筆者は、最終的に企業は「AIベース」か「ファンベース」かの二択になると説く。
最初から順に読み進めたが、中盤の「第4章 ファンベース」付近でやや中だるみを感じた。本書でも案内がある通り、「第7章の6つの事例」を先に、あるいは中だるみしそうなタイミングで先に目を通しておくのが良いだろう。
ファンベースを戦略の主軸に据える考えには納得感がある。プロダクト単体、あるいはサービスを組み合わせた体験価値が伴わなければ、もはや長期的な利益は見込めない時代だ。
また、Googleなどが登場した際に感じたシビアな選択が、より加速するとも捉えられる。SEO対策の有効性が疑問視される中、パーソナライズされたアルゴリズムへの対策は、もはや不可能といっても差し支えない。
一方で、新規顧客開拓についてはかなり悲観的な論調である。最終的には「AIベース」に吸収されるとし、ファンベース以外の開拓手法には触れていない。既存ファンの口コミや紹介こそが、最終的な売上を作るという考えだ。
これは一つの真実であろう。しかし、売上への転換時期が読めないとなれば、経営側にとっては非常にシビアな時代になると感じざるを得ない。 -
Posted by ブクログ
僕は今、新任デジタルマーケマネージャーとして、プロジェクトの担当になり、自分より知識も経験も豊富な部下に囲まれて仕事をしている。
役割が違うので同じくことが同じレベルで分かっている必要は無いのだがどうしても彼らの目線、知識レベルに追いつこうとしてしまう、自分の中にある少ない引き出しの中から弱いアイテムを捻り出してアドバリューしようとしてしまう。それを諦めてはいけないのかもしれないが、今から追いつこうと思っても時間がかかりすぎる、自分の知識経験は畑違いで育ってきたのですぐには変換して使えない、ということを認めて、違う軸でアドバリューしよう。
ファンベースの思考はすごく良く理解できたし、パレートの法則は機能することが自分の業界でもわかっているので、自分が正しいと思うことを口に出してメンバーと議論すること(知識比べでも正解探しでもなくて)そして1から考えることにこだわるのではなく、世の中の大小先進事例から学んでから考え始めることを習慣化したい。ありがとう。良い気づきでした。