佐藤尚之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
AIがタイトルにあるので気になって手にしたが、AI自体の本ではなかった。
マーケティングの本。
AIのおかげで、売る側のアービトラージがなくなり、顧客を「騙」せなくなった。
むしろ情報を隠すことで顧客は離れる時代となった。
これが1章のBtoCの崩壊。
ではマーケティングをどうすればいいのか?広告費をどう使えばいいのか。
AIルートとファンルート、、、AIルートの理論づけはまあとりあえずおいておいて、
大事なのはファンルートと言っている。
値段が上がろうがついてきてくれるコアなファンを大事にしよう、
彼らの口コミこそが大事。
このAI時代、彼らの口コミがAIにも反映し、顧客を呼び込むことになる。
大雑把に言えばそういうことが書いてある本、と読んだ。
第7章は著者が書いた物語6つだったのだが、これを読むと著者のいいたいことが
よくわかった。
コアなファン、、、少人数かもしれないが、ここを蔑ろにして広告を売っても、
今の時代は響かない。AIに選ばれない。
むしろコアなファンの口コミこそがAIが選ぶきっかけになるのだ、と。
そこで思ったのは、私はいまAIを有料版、クローズドな環境で使っている。
私の言動は世の中のデータベースにならない。
だといろいろ書いてもAIの推薦に影響しないの?
それはそれで寂しい、というか、何か違うような。
どうとらえればいいのか、あとでAIに聞いてみよう。
はじめに ~マーケティングという概念ができて以来最大の事件かもしれない
第1章 「世界一賢い生活者」の誕生とBtoCの崩壊
第2章 AIルートとファンルート ~AI時代を生き抜く2つの道
第3章 AIルート ~「TRUST」と「SENSE」を実装する
第4章 巨大企業総取りとファンベースの重要性
第5章 ファンルート ~選ばれ続ける唯一の解
第6章 AI時代のシン指標「顧客幸福度」とファンベース経営
第7章 AI時代の6つの物語
おしまいに ~そして、あなたの物語へ -
Posted by ブクログ
世界一賢い生活者に買ってもらうためのルートは
①AIルート
②ファンルート
のいずれか
AIエージェントとパーソナルエージェントの違いは最適化と先回り
吉田秀雄
広告は芸術と科学の融合である
近年科学によりすぎてたが、AIが科学を担うことで芸術に役割が降り戻る
ファンを増やすことより、ファン度を上げることが重要
スペックが良くて(=AIに選ばれる)
感覚も合わないといけない(=人間に選ばれる
AIルートは構造的にリピート顧客が生まれにくい
日本のビジネスパーソンは改善が好きだが注意
離脱顧客のための改善はファンにとっての改悪になることがよくある
ファンを作るのでなくファンを見つける
ナラティブは自分が語る自分の物語
集団同一視
みんなでやると好きが増幅する
ネガをいう脳とポジを言う脳は違う
本は「問い」になれるか -
Posted by ブクログ
ここ1年ほど、AIを使った購買体験が自分の生活の中でも増え、周囲の生活者の行動も少しずつ変わってきた実感があります。検索して比較して買う、という流れに、AIが“間に入る”。そのとき、企業と生活者の関係性はどう変わるのか。変化の輪郭を言語化し、整理してくれているのが本書だと思いました。
さとなおさんの過去作では『ファンベース』を特に実務で活かしてきましたが、本書はそれをAI時代に接続してくれます。情報が溢れる時代に、企業が一方的に「To」で発信しても届きづらい。そこで提示される「With AI」というフレーミングが見事で、企業にとってピンチでもありチャンスでもある、と腹落ちしました。AIのフィルターを通る前提なら、情報設計やコミュニケーションのお作法も変わる。そこを適切に設計できれば、ちゃんと生活者に届く。
一方で、規模の経済が強くなる(“資本のゲーム”が加速する)怖さもある。でもそれ一辺倒ではなく、AIがパーソナルに読み解き、推奨するほど、人の感情や想いの解像度がむしろ価値になる瞬間も増えるはずで、そこに新しいビジネスチャンスが生まれる気がしています。
産業構造が変わるとき、対応できる組織が次のモデルをつくってきました。ただ、車が普及したときのような「景色の変化」はAIだと見えづらく、ブラックボックス感もあるからこそ怖い。でも、その変化を楽しみながら仕事に臨みたいです。
本書は、マーケティングだけでなく、仕事やキャリアの捉え方まで考えるきっかけになりました。AI時代に生きるビジネスパーソンにおすすめです。 -
Posted by ブクログ
2026年の幕開けに相応しい、骨太な問いに支えられた一冊。AIによる技術変化トークが多い中、「お買い物変化」に特化することで、ブランディングやマーケティングにおける地殻変動の芯、あるいはAI時代の「働きがいの核心」が、ガバリと掴める。
この本、広告業界や諸先輩方の評判がすこぶる良かった。過去一ぐらい興奮して語る方々が多かった。その理由は、読んで納得。なんと絶妙な、希望をもたらす切り口からの語り!自分が仮に70でも、ワクワクして読めそうな希望が詰まっている。WEBマーケに疲弊した商業クリエイターたちにとっては、エナジードリンクよりもエナジーな一冊だ。僕自身も、勇気をいただけた。そして何より、自分が新入社員時代に、次の時代を示す先駆者だった人物が、この時代においてなお、次の時代を書き示すことができるとは。その魅惑的な筆力に嫉妬した。
ただ正直、注意が必要な本でもあると思う。
僕は読み方を間違ったせいで、最初ポジショントークだけの本だと読み違えてしまった。「はじめに」で受けた衝撃による高揚が徐々に冷め、中盤からさっと読み終えようとしまっていた。でも違った。捻くれ者は、「はじめに⇒7章(6つのシミュレーションされた物語)⇒各章」という順で読むのを強くオススメする。そうすることで真価が読めるようになる。このシミュレーションこそ、実話じゃないので読み方注意な内容なのだが、とにかく良い。元気がもらえるのはもちろんだが、やるべきことが浮かびやすい。愛のあるレッスンたちを刮目すべし。
加えて、実務家の端くれとして、反証というか、検証したい点も多く合ったので、一つ一つ、実践の中で答え合わせしていきたい。いくつか代表的な懸念だけ、備忘メモ的に遺しておきたい。
◯懸念1)経済学最大の失敗のひとつである「賢く合理的な人間像」を想定し過ぎでは?説
・2025年、そこまで流行したおしてきた行動経済学が一気に叩かれることになった。発端は、行動経済学が実験で示してきたデータの多くが「統計的には誤り。だいぶ歪んだ恣意的なデータ」と批判されたことにあった。そんな分の悪い状況なので、あまり語られなくなってしまった※が、やはり行動経済学が示したひとつの世界線を、僕は支持したい。それは「伝統的な経済学が想定してきたほど、人間は合理的な生き物ではない」「テキトーにお買い物するし、テキトーに生きている。でもそれは不健全なわけではなく、むしろ健全な態度なんだ」というものだ。
※行動経済学は、「過去の過ちを暴く」学問として急成長した。その成長角度が高すぎたせいで、先のような「ミイラ取りがミイラになる」状態になってしまったのかもしれない。でも、だからといって「やっぱり人間は合理的ですよね」とはならないはずだ。
・本書が提示した「世界一賢い生活者」というタグラインには、伝統的な経済学の香りを感じる。人間にとって、CAN(できる)とDO(する)は違う。我ら中年のダイエットは、原理上できるけど、いざ実践しない人が大多数。もちろん、本書で提示しているAIの肝はその「楽さ」にある。ダイエットのように難しいDOではない。だからみんなAIでDOするんだ、というのが本書が示す世界線だ。たしかに、いまやスマホはジジババのマストアイテムになっている。でも、そうすんなりいくとは思えない。SNSが自由をもたらす!と牧歌的に称賛され10年後、世界の分断、テロリズムやいじめの温床になってしまったように、AIベースのお買い物にも、想定外の不都合がたくさん生まれるのではないか。例えば、ほんとに素直に3−5の推奨パターンが生まれるのか?広告モデルがAIにも採用されて、検索時代とたいして変わらないインターフェースに修練する、なんてことはないのか?などなど。まだまだ良くも悪くも無限の可能性を秘めたAIとのお買い物UIUXに、目をみはらしていく必要があると思う(逆に言えば、本書は生まれたてのUIUXにフルベットした未来像になっているとも言える)。
◯懸念2)「明日の広告」の明日じゃない方の成分は、どれぐらいあったのだろう
・サトナオさんといえば、「明日の広告」が電通新入社員だった私に与えた衝撃が大きすぎて、その印象がこびりついている。当時、マスからSNSへ、あるいは一方通行のコミュニケーションからインタラクティブへ、という先駆けとして、多くを学ばせていただいた。ところが、業界の構造が持つ引力は強く、「明日じゃない方の広告」、つまり従来型の生存面積は予想以上だったと思う。あの当時、まさかスマホ時代のアプリDLマーケティングの主戦場がTVCMになるなんて、思いもしなかった(少なくとも僕は)。
・「BtoCマーケ(広告)がジリ貧になる」という本書のホラーストーリーも、同様の状況があり得るのではと思った。僕は、ありがたいことに、タクシーメディアの番組・広告制作という仕事に数年間深く関わらせていただいている。そこで様々な数字や評判、成果を得て確信したのは、「半強制的に数千万人にリーチしてしまうメディアが持つ魅力」だ。そこにはAIやパーソナライズでは得られないセレンディピティがある。もちろん、一定程度、そこをAIベースのPAは置換していくのだろう。けれど、自分の過去データの延長線上をベースとしたAIデザインの情報設計とは異なる回路を、しかも太い回路を、人間は求め続けるんではないか?という想いが拭えない。
◯懸念3)ファンベース、特にリスニング以外の「始まりの情報経路」は無いのか?
・本書自体が前提としているファンベースという考え方。それ自体は有用性がたしかにあるし、AI時代こそ重用だ、という学びが得られたことは個人的にもとても良かった。特にファンの「長文レビュー」が情報開示されることが持つ(パレートの法則的な)経営インパクトは、理解が深まった。
・でも、これらの議論は、SNS時代をベースにした、もっといえば、ファンベースカンパニー社さんのお家芸たるファンの定義と、その上昇をベースとしている。だから悪い!というつもりは決して無い。ただし、同じ「ファンが大事」という視点であったとしても、もっと異なる方法論があるのではないか?その可能性については、誰よりサトナオさん御本人が、本書内でも言及されている。がしかし、きっとそんな部分は読み飛ばされ、テンプレ的に本書が扱われてしまって、思ったほど効果が見えない!と批判されたりするんじゃなかろうか。それはサトナオさんも本望としないところだろう。
・私は、面識こそ深くないが、電通卒業後輩の一人として、そんな悪しき読み方はせず、自分なりに考え抜いたうえで、AI前提時代の、生活者との接点開拓。ファンとよばれるぼやんとした存在の解体新書を描いてみたい。特に、本書がベースとしていた、ファンとの直接のディープインタビュー。これは私も実務でその威力を経験しているが、手詰まり感を感じる局面も少なくない。AIやそれに基づくあらたな消費行動が育っていく新時代だからこその、ファンの捉え方は無いものか?そもそものファンの定義の仕方の刷新も含めて、考えてみたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【なぜ読むか】
友人におすすめを受けたため。そして、書店で読みだしたら面白くてつい買ってしまったため。
【感想】
非常におもしろかった。マーケティングの本を読んだことはあまりなかったが、この本は新書なだけあり、かみ砕いてあったのでわかりやすかった。事例や説明されている内容が読者に伝わりやすい内容だと思う。そこそこのページ数はあるものの、サクサク読み進めることができた。
作者の勧めの記事のリンクなどを丁寧に追っていくと「おもしろ事例」にたくさん出会えて、なるほど!!とより理解が深まるので、めんどくさがらずに追っていくと面白い。
共感、愛着、信頼を強くして、ファンにもっとファンになってもらうように喜ばせる仕事は非常にやりがいがありそうだし、自分の哲学というかそういう点にも合致しているので将来的にはそういう仕事をしてみたいと思った。
端的に大事なことは「企業(と従業員)は自信のある商品を胸を張って送り出し、それを売り出すにあたっての苦労話や物語など情緒的な価値を付与、そのうえでよりよくしていくように市場の声を丁寧に救い、誠実に改善していく」という姿勢に尽きる。
これは人づきあいでも同じかと思う。自分というブランドを確立していくために「期待を裏切らない誠実な姿勢で人に接すること(信頼)、人に愛されるようなナイスな点を持つこと(共感)、無機質ではなく、人間同士の付き合いで親しみを持てもらうこと(愛情)。そう思うと、相対するものが人なんだからそりゃそうか、と思った。
【その他】
「じゃがり校」の話は面白かった。ただ、2021年に閉校してしまったみたい。SNSの登場で消費者の声を拾うことができるようになった、というのがその理由だったが、著者の意見はいかがだろうか。この本で説明されている趣旨からすると、コアファンの声を拾いづらい、ので長期的にはデメリットを及ぼすのではないか、という結論になるのかな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレファンとは「企業やブランド、商品が大切にしている『価値』を支持している人」
買ってくれた人のうち20%しかファンにならないが、ファンは売り上げの80%を占める。
情報過多で人口が減少していく現代では、新規顧客の拡大のみならず、ファンの増加と生涯単価の上昇が必須となっている。
スターバックスなど実際の企業と施策を複数例示してあるので、かなりファンベースの企業活動イメージしやすく書いてある。
日本は働いている会社を最も好きでは無い国なので、まずは従業員に好きになって貰う。ステークホルダーを企業活動を通して幸せにする意識改革が必要なのだと考えさせられた。