わみずのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作者はライトに書くとライトな味わいに徹するなあ、それも悪くないなあ、と読後の感想です。味わいが幻想シリーズをもっとライトにした感じだと思います。多分、登場人物の関係があっさりしているからかな、と思いました。幻想シリーズだと、もう少し絡まり方が深く入り組んでくるかな。
あんまり、業とか因縁とか縁起とか感じない雰囲気がライトな味わいです。
3編を読み終えて、この作者らしい落ち着き方だったな、と安心する結末。
この登場人物たちをもう少し育てていってほしいな、つまり、続編があってもよいのではないかな、と思います。そんな明るさのある「視える」話でした。
作者の初期のようなもう少し陰のある話も読みたくなっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ台風で看板が店に直撃し、改装していた店がようやく営業再開。ドキドキしてましたが、お客さん戻ってきてホッとしました。
人形焼を見ただけで過呼吸を起こした由加。見たこともない不気味な形の人形焼が宅急便で送られてきて、その意味とは…
ハッキリ付き合おうと言葉にしなくても、何となく付き合っている雰囲気になっていた由加だけど、本心ではそこまで相手に大して恋愛感情を持っていないのにそんな雰囲気なのは、結構厄介ですね。しかも、相手が良い人だったならまだしもアレはない。栗田のお陰で曖昧な関係が終わらせられて良かったです。
葵との付き合いも、家柄ゆえ不安な要素もありますが、今後葵の家とどう向き合うのか -
Posted by ブクログ
お互いの利害が一致して結婚した偽装夫婦の柊一と香澄。二人が暮らす古屋敷が語る物語。偽の夫婦として一定の距離があった柊一と香澄が、お互い少なからず想っているその好意が、周りにはダダ漏れなのにお互いは気付かず、そのどうしようもない二人の仲睦まじさがによによする。それを、語り部の家が「壁がむずむずする」と家の視点で表現するのが新鮮で楽しい。訪ねてきたお客さんが柊一の元カノと第三者から知らされて香澄がショックを受けたり、香澄の兄のような存在だけど香澄を想う晶紀に柊一が無意識の宣戦布告をしていたりするが、全体的にほっこりとあたたかく、かわいらしい物語。裏手のすみれ荘が語るすみれ荘の面々のお話もニヤニヤす