わみずのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
幼少期のある出来事から"甘さ"を感じられなくなった茜は、ある日路上で体調を崩していたところをアパートの大家・綾乃の孫の千裕に助けられる。成り行きから"甘さ"を感じられないことを打ち明けた茜に、千裕は"甘さが感じられなくても美味しいものを自分が作る"と宣言する。
面白かった。茜や千裕、綾乃さん、茜の周りの人々(バイト仲間やゼミ仲間など)の関わりは穏やかで優しい。現在の話のなかで悪い人が出てこないという点では穏やかに読める。一方で、茜や千裕の過去は胸が締め付けられるような苦しささえ感じる。ラスト近く、茜が見た"ちーちゃん"の夢は泣いてしまった。
茜や千裕のこれからが幸せだったらいいなと思う。 -
Posted by ブクログ
看板猫がいるシェア型書店ってなんだそれめちゃくちゃ行ってみたい!
各話で縁が生まれた人が次の主人公になっていく感じで続いている構成も、本を介して人と人が繋がっていくコンセプトに則っているようで面白かった。
5話で描かれた3世代のやり取りが一番心に残った。
自分が娘にどう接してきたかが娘の子育てで見えてくるというのがなんだか答え合わせというか時限爆弾というか、上手くいっていればいいけど「あらぁ」となったらかなりしんどそう。
一冊の本をきっかけに恵美子さんの世界の解像度がぐんと上がって鮮やかになり、一気に広がっていくのは見ていて楽しかった。
小夜香さんの詩集もっと読んでみたいな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一箱書店なら本のイベントで見たことがあったのでシェア型書店も想像しやすかった。
本の選び方も感想の書き方も考えさせられた。
啓一さんのような感想は書けそうにないけども。
男性の方に人気あるとか評されていたけれど、作中は女性二人から熱烈に慕われてたなあと。
個人的には聡子さんと凛太郎くんの行く末をニマニマしながら眺めたいところ。
新宿のシェア型書店から話はどんどん広がって、まさかわたしの地元の岡山にまで発展。
地元弁もばっちり出てきて、本当にびっくりしました。
本好きの輪も熱量も容易に物理的距離を飛び越える、それが嬉しかった。
岡山の話で出てきた家族は少し殺伐したシーンもあったけれど。
本がきっかけでいい方向に進んで欲しいと思う。
少なくとも、お祖母様はうきうきして可愛らしかったので、棚主続くといいなあ。
変わった書店の物語ながら、背景がかなり異なるキャラが出てくるので、様々な物語を読んだような満足感がえられる読書だった。
キャラから次のキャラへバトンが繋がるのもまたいい。
シェア型書店ならではの手製本や折本も登場して、創作経験のある人にも刺さる物語ではないかと思う。
自分ならどんな棚にするだろうか、そんな想像もして、読後も楽しめる素敵なお話でした。