あらすじ
【電子版巻末にはわみず先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】
流行に追われて自分を見失った美容師、訳あって本をお金に換えたい就活生、人を知るために本を読み込むバーテンダー、作品を読まれることを恐れるアマチュア作家、同居する孫と娘の不仲に心を悩ませる老婦人……。
新宿の片隅にある看板猫のいるシェア型書店『フレール』を舞台に巻き起こる“棚主”たちの物語。
本との出会い、そしてそこから始まる人の縁が、抱えていた悩みや苦労を知らず知らずのうちに浄化していく――。
読めば本への想いで満たされるシェア型書店エンターテインメント!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
新宿にあるシェア型書店を舞台にした本を通して繋がる6話のストーリー。
温かくておもしろかったー!!
私も2軒のシェア本屋の棚主をしているが、こんなふうに本が繋がってくれていたら嬉しいなぁと思った。
私がやってるシェア本屋は田舎にあるので、こんなに華やかじゃないけど、シェア本屋を始めて圧倒的に交流の幅は広がったし、色々なチャレンジをするようになった。
作中に出てくる手作りの本…いわゆるZINEも作った。それが誰かの手に渡るのは至極幸せな事だと思う。
なので第三章〜第五章の流れがとても好きだった。
本が出逢い繋がり県を跨ぎ、また繋がる。
販売が限られるZINEだから出来ること。
まだまだ認知度の低いシェア本屋が、この本を通じて更に沢山の人に広がってくれたら尚嬉しい。
素敵な作品を描いてくださった佐鳥先生に感謝。
Posted by ブクログ
新宿のシェア書店を舞台にした連作小説。本を通じて繋がる物語の中でも、第四話から第五話の流れが特に好き。小夜香のクセが強いながらも正直なキャラクターに惹かれます。岡山の孫と祖母も素敵。本に込めた思いが伝わるのを見届けました。
何気に看板猫の成長物語でもありました。
Posted by ブクログ
話の語り手が1話毎に入れ替わっていて、面白い。フレールに行きたい。棚主になりたい。
書店が減っている現在、ゆっくり背表紙を眺める時間が欲しいと願います。
Posted by ブクログ
シェア型の書店を舞台にした…と言ってもそこがキッカケに紡がれるお話でした。
各話の途中で登場する人物が次の話の主人公(もしくは重要人物)ってのが面白いです。
場所も離れて居るのに本をキッカケ繋がる縁って凄いですよね…伏線回収がお見事です
Posted by ブクログ
看板猫がいるシェア型書店ってなんだそれめちゃくちゃ行ってみたい!
各話で縁が生まれた人が次の主人公になっていく感じで続いている構成も、本を介して人と人が繋がっていくコンセプトに則っているようで面白かった。
5話で描かれた3世代のやり取りが一番心に残った。
自分が娘にどう接してきたかが娘の子育てで見えてくるというのがなんだか答え合わせというか時限爆弾というか、上手くいっていればいいけど「あらぁ」となったらかなりしんどそう。
一冊の本をきっかけに恵美子さんの世界の解像度がぐんと上がって鮮やかになり、一気に広がっていくのは見ていて楽しかった。
小夜香さんの詩集もっと読んでみたいな。
Posted by ブクログ
シェア型本棚、とても面白そうです!
棚主によって特色が変わるのが見ていて面白そうです!!!
1冊1冊に感想を挟むのも素敵です!
細かいところまで読み込んでの感想……
読んでみたいです!
棚主1人1人に想いがあって作られる本棚……
決まった人の手に渡るように工夫してるのも面白いです!
秘密のラブレターみたいですね!!!
それがちゃんとその人の手に渡るのがすごいです!
ちよさんとすみちゃんのコンビも可愛いですね〜
すみちゃんもちよさんの前では元気いっぱいになるんですね〜
看板猫のいるシェア型本棚……
めちゃくちゃ行きたいです!
Posted by ブクログ
大型書店では味わえない出会いが暖かく優しく紡がれていく物語は、春の陽気のようで心が豊かになりました。
私が住んでいる地域にはシェア型書店がなくて…いいなぁ…と憧れ感が増し増しです。
Posted by ブクログ
シェア型書店フレールに訪れる人にまつわる連作短編だと思ったらちょっと違ったけど、登場人物が少しずつつながっていて、その中心にフレールがある感じがよかった。
フレールのオーナーや棚主さんたち、看板猫の「すみ」
みんな好き。
修学旅行で訪れて、推しの棚の本を根こそぎ買っていく高校生、豪快で好き。帰宅しての、母親や祖母との関係がどうなっていくか心配だったけど、うん、あれならきっと大丈夫。
最後、一周したみたいにフレールが舞台戻って、みんな少しずつ前に進んで変化していたのが素敵だった。
Posted by ブクログ
棚ひとつひとつに棚主の想いがあって、その棚との出会いで何かが始まったり。
短編のひとつひとつがシェア型書店の棚主それぞれの世界であり、その棚からまた広がった世界がある。
上手く言えないのですが、シェア型書店を本の形で体験させてもらったような、そんな気持ちになりました。
#読書記録 #佐鳥理 #書棚の本と猫日和 #ことのは文庫
Posted by ブクログ
一箱書店なら本のイベントで見たことがあったのでシェア型書店も想像しやすかった。
本の選び方も感想の書き方も考えさせられた。
啓一さんのような感想は書けそうにないけども。
男性の方に人気あるとか評されていたけれど、作中は女性二人から熱烈に慕われてたなあと。
個人的には聡子さんと凛太郎くんの行く末をニマニマしながら眺めたいところ。
新宿のシェア型書店から話はどんどん広がって、まさかわたしの地元の岡山にまで発展。
地元弁もばっちり出てきて、本当にびっくりしました。
本好きの輪も熱量も容易に物理的距離を飛び越える、それが嬉しかった。
岡山の話で出てきた家族は少し殺伐したシーンもあったけれど。
本がきっかけでいい方向に進んで欲しいと思う。
少なくとも、お祖母様はうきうきして可愛らしかったので、棚主続くといいなあ。
変わった書店の物語ながら、背景がかなり異なるキャラが出てくるので、様々な物語を読んだような満足感がえられる読書だった。
キャラから次のキャラへバトンが繋がるのもまたいい。
シェア型書店ならではの手製本や折本も登場して、創作経験のある人にも刺さる物語ではないかと思う。
自分ならどんな棚にするだろうか、そんな想像もして、読後も楽しめる素敵なお話でした。
Posted by ブクログ
小さい頃「本屋さんになりたいなぁ・・」と思ったことはありますか?
私はあります!何なら子ども時代、家にある絵本を搔き集めて弟相手に「本屋さんごっこ」をしておりました(´▽`;)ゞ
・・と、どうでもいい前置きはこの辺で。
本書は“小さな書店主”体験ができる「シェア型書店」を舞台に描かれる、オムニバス短編連作六話が収録されております。
※因みに「シェア型書店」とは、月額料金を支払って書店の棚の一部を借りた「棚主」が、自分の好きな本を自由に販売できるという新しい書店の形態です。
さて、本書の舞台は東京・新宿にあるシェア型書店〈フレール〉。
看板猫・すみは怖がりで、棚に隠れがちですが、「棚主」の一人、就活中の大学生・凛太郎の飼い猫・ちよが店内にいることも。
そんな〈フレール〉の「棚主」たちと、〈フレール〉を訪れて本を手に取った人達との交流がリレー形式のように書かれていて、本と本が繋げるご縁の連鎖に“あぁ、こういうの良いなぁ・・”と、ほっこりしながら読みました。
個人的に好きだった話は、第五話「ケの日、ハレの日」ですね。
岡山に住む恵美子さんというお婆ちゃんが、修学旅行で東京に行った孫からお土産代わりに貰った本をきっかけに、偶然地元で見つけたシェア型書店の「棚主」になる話で、その本というのが〈フレール〉の「棚主」の一人・清香(小夜香)さんの自作本だという、ちょっとした奇跡のような繋がりが素敵ですよね。
この話では恵美子さんの孫・瑞己ちゃんと母親・真由美さんとの思春期にありがちな確執も書かれているのですが、私も瑞己ちゃんの年頃に母から「本ばっかり読んで・・」と小言を言われていたので、色々共感するものがありました。
ということで、“私が「棚主」だったらどんな本置こうかな~”と楽しい妄想をしながら、本が繋ぐ素敵なご縁の物語を堪能させて頂きました。
ただ、タイトルの割に“猫控えめ”だった気がするので(私基準ですけどw)、もうちょい猫多めでも良かったかな・・と思った次第です~、まぁ良いんですけどね(^-^;
Posted by ブクログ
『第五話 ケの日、ハレの日』
「そんなに興味津々だったら、うちじゃなくて、おばあちゃんが借りた方がええんじゃない?」と孫に言われた恵美子。
今まで娘のため孫のため、家事をこなす日々だったのが、書棚を借りることになったことから生活が華やぎます。
思い切って一歩踏み出すことで芋づる式に物事が繋がって、世界が広がるものなのだと思いました。
私も新しいことを始めたくなりました。
Posted by ブクログ
シェア型書店。
ちょうどこの前神保町でその書店さんを見かけた。面白いなぁ〜と見ていたので興味深かった。
本から人と人との縁が繋がり、広がっていくのは素敵だなぁ。