木原敏江のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ウ~ン、今全編読み終わりました。
なんだか自分まで旧制高校の猛者連の一員だった気分で
懐かしく、愛おしく、切ないです。
この作品を最初に読み始めた時は
旧制高校を舞台に、バンカラ学園コメディ?
スパイスに主人公たちの恋の行方?
何故か卒業までで読むのを中断、何十年か振りに
続きを入手して読みだすと・・・・・ショック!
ヨーロッパ留学編から
内容が凄いヘビーに!
軽い気持ちで読み始めて、特に摩利にドンドン
感情移入しちゃうと苦しくなっちゃうと思う。
時たま挿入される
嘗ての同窓生一同の場面に一息つけました。
ある意味、予想を完全に覆された作品でした。
ところで、
篝が初登場する回で、道場のおみきどっくりを
わざと壊しちゃうシーンがあるんすが、あれって
ラストを予見?してたのかなぁ。
(だって、2ついっぺんに壊さなくても
片方だけでも十分嫌がらせにはなったと思うんだけど・・・)
でも、
この作品に出合えて良かった!
この作品を書いてくれてありがとう!
少女漫画の名作の1つだと思います。 -
Posted by ブクログ
でこねぇさんが、雑談部屋で、とってもいい言葉を教えてくれた(笑)
使わせて頂きます。
そう、幕末って「青春グラフィティ」なイメージがあって、そのイメージの源流は、どうやらこの「天まであがれ!」のようです。
「いよいよさいごの決戦ですな。うでがなりますな、あっはっは」
もうそこは死地だと知りながらも、なんともあっけらかんと、なんとも明るくそこに赴こうとするするその矜恃、そして、そうとしか生きられない透明な悲しさ。
それは、やっぱり今の価値観でははかれない、はかってはいけないものがあるのだと思います。
少なくとも、物語のなかだけは。
彼らは、その時代、たしかにそこを駆け抜けたのです。 -
Posted by ブクログ
実は、木原 敏江の「天まであがれ!」は、わたしが1番最初に出会った新選組ものだと思います。
もしかすると、前後して、和田 慎二の「あさぎ色の伝説」の1巻だけを読んでいた気がするのですが……。
最後の突き抜けていく感じが、とても印象に残っていて、それが、わたしの新選組のイメージの原点になっています。
ちなみに、この芹沢 鴨のイメージがあるから、あんまり彼を憎めないんですね。
昔読んだときは、キラークイーンとか、何で外人が出てくるんだとか思ってましたが、日本人ですね(笑)
原作はないようですが、読んでみるとけっこう司馬 遼太郎の「燃えよ剣」のイメージがあるような気がします。
透明で天才肌な沖田 総司と、ばらがき(乱暴者)の土方 歳三。
もっとも、「燃えよ剣」の主人公は、どっちかというと土方歳三だったような気がしますが。
当初の予定通りの3年間という期間をかけてこの話を書いていたら、いったいどんな話になったのだろうというのも、興味があります。 -
Posted by ブクログ
ネタバレもっと有名であってもいい作品のひとつだと思う。
明治〜昭和の激動の時代を、命ある限り全力で生きた少年たちの物語。
漫画において前半と後半でガラリと作風・方向性が変わることはよくあることだが、この「摩利と新吾」もそのような例のひとつであるといえる。
普通はそれは単なる作者の方向転換でしかないのだが、この作品は後半がシリアスになればなるほど前半の「平和な時代」のお祭り騒ぎの青春がどれだけ輝かしく儚く愛おしいものであったのかを実感できる構成になっている。
後半の陰を描くには前半の光が必要だったわけで、その二項対立の構成で描き手側の事情を上手くカバーできているのが凄い。
作中の言葉の節々は心にぽつぽつと印象を残す。
それだけ木原氏の言葉の選び方が巧みだということなのだろう。
後半の展開は本当に胸に迫るものがあって、誰もが摩利と新吾のその関係性の純粋さと切なさを愛おしく思わずにはいられないだろう。
彼らの幸せ(というか摩利の幸せ)は決して叶わないことだと知っていても尚、幸せになってほしいと心から祈りたくなる。
今際の際に咄嗟に叫んだ新吾のあの言葉こそが、彼自身も知らなかった彼の本心であったのだと思う。
それだけできっと摩利は、報われる。