木原敏江のレビュー一覧
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天まであがれ
新撰組の話ですが、青春群像でもあります。初めて新撰組の話を読んだ作品で大好きでした。沖田総司のことも賴さんとの恋心も素敵です。土方さんもかっこいいですね。それぞれの隊員も素敵には描かれていて新撰組に興味もちました。その後に燃えよ剣を読みました。山南敬助さんの最後が切ないけれど好きな場面です。 -
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雪紅皇子!!
雪紅皇子の南北朝時代の激しい中、戦いに生きていく皇子、信頼、愛、力、裏切り、恨み、それぞれの人の想いがうごめいて、この時代を生きていく人々。最初から最後まで最高傑作✳
水琴窟の話に女の情念が描かれていて時の流れの中に浮かぶ人の女の秘めた心、そして人生が過ぎていく様よ。 -
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切なすぎる
10代に読んだ長編浪漫「摩利と新吾」の青年期番外編。留学を終え欧州に残った摩利の、日本(新吾)への慕情がひしひしと伝わってきて、辛く切ないです。摩利は、お日様新吾がいないと笑えないんだな〜としみじみ思いました。
まず本編を読破してから、こちらを読む事を強くお勧めします。 -
Posted by ブクログ
2025/1/3
文庫版全8巻再読
明治末の旧制高校を舞台にした青春もの
何度でもの再読に耐える古典少女漫画
今見ると主人公である鷹塔親子に対し
ヒロインの力不足感が印象に残る
学生時代にお互いを高め合う
理想の親友ではあるのかもしれないが
親友であってヒロインではない
もちろん春日先輩も滝川後輩も役者不足
ばあやや女中にも
一面において負けるヒロインがいていいのか
しかし当然ながら作品の根幹たるその点を
作者が意識していなかったはずがなく
主人公を理解するのはただ読者だけであり
作中で彼らを心から支えるのは
主人公という立場そのものだけという悲しみが
この作品すなわち主人公個性の不朽性を
生 -
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鬼
ネタばれあり。
「花伝ツァ」が一番好きかなー。
まずタイトルの名づけのセンスにも脱帽する。
死んでなお花車のことを気にかけ魂になって戻ってくる上月の愛に泣ける。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ夢殿先輩が満面の笑みで放った一言、
「追ってきた」
グッと来ました。
この人の人生って多分生まれる前から
レールが敷かれていて、本人も将来は
それに乗って人生を送るのを判っているのだと思う。
唯一、学生時代だけが
彼が自由に過ごせる時間だってのも判ってる。
最愛の人を追ってドイツまで行ってしまう
夢殿先輩最大の行動だったのではなかろーか?
摩利に恋するあまり、ライバルの新吾には凄く正直に
言わなくてもいいことまで口にしてしまう、
でもその分信頼は得られてると思う。
本当は誰よりも摩利から頼られたかった彼の願いも
切ないです。
摩利との関係はいつも奪うようなスタイルなんすが、
何故か憎 -
Posted by ブクログ
本作はLaLa昭和52年(1977年)の3月号に初掲載、
もう38年前のスタートになるんですね。
でも元々の
時代背景が明治~大正の旧制高校なんで、
今読んでも違和感は無くスンナリとお話に入り
込めます。
勉学に運動にストーム?に
愛すべき五目飯達が笑いに涙に真剣に生きてる
エピソードが綴られて・・・・・
あの時代の男子学生の青春群像を描いた
お馴染みの学園モノ?と最後まで読み進んで行くと・・・・・
明治43年からラストは太平洋戦争の戦後まで
長~いストーリーで
途中からガラリと内容が重くなります。
全て読み終わると・・・
スタートからは想像も出来なかった程の
胸が締め付けられるような -
Posted by ブクログ
ウ~ン、今全編読み終わりました。
なんだか自分まで旧制高校の猛者連の一員だった気分で
懐かしく、愛おしく、切ないです。
この作品を最初に読み始めた時は
旧制高校を舞台に、バンカラ学園コメディ?
スパイスに主人公たちの恋の行方?
何故か卒業までで読むのを中断、何十年か振りに
続きを入手して読みだすと・・・・・ショック!
ヨーロッパ留学編から
内容が凄いヘビーに!
軽い気持ちで読み始めて、特に摩利にドンドン
感情移入しちゃうと苦しくなっちゃうと思う。
時たま挿入される
嘗ての同窓生一同の場面に一息つけました。
ある意味、予想を完全に覆された作品でした。
ところで、
篝が初登場する回で、 -
Posted by ブクログ
でこねぇさんが、雑談部屋で、とってもいい言葉を教えてくれた(笑)
使わせて頂きます。
そう、幕末って「青春グラフィティ」なイメージがあって、そのイメージの源流は、どうやらこの「天まであがれ!」のようです。
「いよいよさいごの決戦ですな。うでがなりますな、あっはっは」
もうそこは死地だと知りながらも、なんともあっけらかんと、なんとも明るくそこに赴こうとするするその矜恃、そして、そうとしか生きられない透明な悲しさ。
それは、やっぱり今の価値観でははかれない、はかってはいけないものがあるのだと思います。
少なくとも、物語のなかだけは。
彼らは、その時代、たしかにそこを駆け抜けたのです。 -
Posted by ブクログ
実は、木原 敏江の「天まであがれ!」は、わたしが1番最初に出会った新選組ものだと思います。
もしかすると、前後して、和田 慎二の「あさぎ色の伝説」の1巻だけを読んでいた気がするのですが……。
最後の突き抜けていく感じが、とても印象に残っていて、それが、わたしの新選組のイメージの原点になっています。
ちなみに、この芹沢 鴨のイメージがあるから、あんまり彼を憎めないんですね。
昔読んだときは、キラークイーンとか、何で外人が出てくるんだとか思ってましたが、日本人ですね(笑)
原作はないようですが、読んでみるとけっこう司馬 遼太郎の「燃えよ剣」のイメージがあるような気がします。
透明で天才肌な沖