長尾剛のレビュー一覧
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「ねこ先生」が改題で、最初に書かれたのがこの本でした。
夏目漱石の本は読んだことはないのですが、夏目漱石のことは、司馬遼太郎の小説で正岡子規の友人であるとか、イギリスに留学して神経を病んだとかの予備知識はありました。
また、三浦雅士の「漱石 母に愛されなかった子」も読んでいて、今回、すっとこの小説に入れました。
小泉八雲の後釜として帝大の講師となったころからのお話で、猫とのからみ、家族との関係、寺田寅彦との関係など、漱石が「吾輩は猫である」を書くまでに至った経過がとってもよく理解出来ました。
ストーリーも自然な流れでとっても読みやすかった本でした。 -
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新釈「五輪書」
宮本武蔵の哲学を読む
著:長尾 剛
PHP文庫 な 34 1
兵法書とは何か、武芸の解説や武士の心構えについて、それぞれの流派の考えを独自に論理化したもので、弟子の指導教官に使われるテキストだ。
二天一流は現在、多少形を変えて熊本に細々に伝わっている。が、江戸時代を通じ「二天一流の大剣豪」として武蔵以上に名を馳せた剣客はいない。
武蔵という人は、徹底したリアリストだった
気になったこと、武術の域を超えているだろうことは以下です。
■地
・兵法とは、いつ如何なるときでも勝つ、ための心構えなのであり、ノウハウなのである
・役に立つかどうかではない、どんなときでも役に” -
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ビジネスにおいてもスポーツの世界でも女性の活躍は目覚ましい。サッカー女子日本代表やバレーボールなどは勿論、陸上や卓球、ゴルフなどあらゆるスポーツで日本人女性選手の活躍を日々目にする。政治の世界にも多くの女性議員がおり、身近なところで会社を見渡せば、100人規模の組織の町が女性だったりすることも多くなってきた。だが先進国において女性の社会進出はまだまだの評価だし、事実、目覚ましい活躍を感じていること自体が、女性の進出そのもの自体が注目される様な世の中なのである。先日システム提案を受けたある会社は、6名程度のチームで全員が女性だった。提案内容や資料が素晴らしかっただけでなく、プレゼンターの話し方、
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口語訳でとても読みやすく、内容も面白かった。
新しい事に取り組もうと思う人にとってとても勇気を与える本だし、久しぶりに読んでワクワクする感じがした。また当時の状況がリアルに感じた。特に蘭学のパイオニアとして黎明期の雰囲気が非常によく伝わってきた。
辞書もなく、アルファベットも分からない段階から、一文一文翻訳し、解体新書の出版までこぎ着けた第一世代。
ビギナー向けの蘭学階梯で蘭学の裾野を広げた弟子の大槻玄沢、蘭和辞典の編纂の中心となった稲村三伯などの第二世代。
若い頃から嘱望され、一度は道を踏み外しかけたが、周囲のサポートにより蘭学の世界に戻った宇田川玄随などの第三世代。
蘭学者の各世代の描写が -
購入済み
素晴らしい‼
これは、長い間探し求めていた私の理想に一番しっくり来る、最高の思想!
また、老子、荘子お二方が現在に蘇った様な人情味溢れる語り口、著者のユーモアのセンスも感じられる素晴らしい作品ですね!ありがとう! -
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西郷隆盛が大事にしていた考え、信念などがまとめられており、人間がおさめるべき「道」についてしるした本。肝に銘じておべきことだらけでした。何度も読み返したい良書。
以下、印象に残った内容、引用。
・人間は、どうしても自分の好き嫌いで物事を判断しがちだが、組織を率いるものは私心を持ってはならない。「相手を嫌う心」を封じて対せねばならない。
・地位を与えるときには、一時の功績や、年功序列といった概念で与えてはならない。地位を全うできるだけの「考え方」「能力」もなく地位を与えられると、本人にとっても、組織にとっても、マイナスでしかならない。人の能力を冷静に見極める目を養わなければならない。
・リ -
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ネタバレ西郷隆盛の談話集「西郷南洲翁遺訓」を現代口語訳にしたもの。JALを立て直した稲盛和夫さんが、西郷さんを敬愛していたので、その流れで本書を手に取ったが、すばらしかった。
<印象的な言葉>
(仕事の理想)
・どんな小さなことでも誠心誠意、目の前の仕事に取り組むこと。策謀を用いてはならない。策謀を用いれば、後に報復されるわずらいが生じる。
・喜びも楽しみも、理想の中にあってこそ。理想を忘れて享楽を追い求めるだけになったら、国は滅びる。
・人は己に克つことによって最後に成功を収め、己を愛し過ぎることによって、最後には失敗する。
・ある程度成功すると、賞賛されるようになる。すると、純粋な理想を忘れ、傲 -
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-まず自らの責任において「おのれのビジョンと決意」が用意されてなければならぬ。
-上に立つ者の心得
1.おのれを慎んで品行を正しくすること。
誰のいらぬところにあっても、神仏に対して恥ずかしくないよう節度を守る事です。
2.贅沢を戒めて倹約に努めること。
上に立つ者の仕事とは、「万民の暮らしを幸福にすること」
3.仕事に精を出すおのれお姿を下のものたちに示し、下の者の模範となること。
民はよく見ている。上の門の働きぶるを、きっと見落とさぬ。
- 「貴君の周りにいる小人たちを、決して軽蔑してはならぬ。彼らもまた、この国の大切な同志である。ともに手を添えて進むなかまである。彼 -
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しっかり?夏目漱石読んだのはじめてだな〜。
夢十夜をちゃんと読みたくて借りたけど予想以上に収穫があった。
中でも『永日小品』と『我が輩は猫である』の「迷亭くんの話」がよかったな。
なんかもう足先がぬるま湯に浸かっているような安心感がある。でも足先しか浸かってないから肝心の本体はふとした瞬間に寒気が走る。そんな気持ちいいホラー。
夏目漱石を一度キッチリ読もう。
実はかなり好きな文体で話の組み方でござった。
古い文体だと毛嫌いしてはいけませんね。読みだすとかなりハマりそうな気がする。
それにしても『夢十夜』の完成度の高さよ………
全部ものすごく好きだわ〜。 -
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ネタバレ「新釈「五輪書」」5
著者 長尾剛
出版 PHP文庫
p150より引用
“成すべきは、毎日の努力である。
千日の稽古が「鍛」であり、万日の稽古が「錬」である。
だから「鍛錬」なのである。”
ノンフィクション作家である著者による、
大剣豪・宮本武蔵が書き記した兵法書「五輪書」を、
わかりやすく編集・解釈した一冊。
武蔵自身の考えに対する気概から具体的戦い方まで、
原文と共にかなり大量の著者の解説が書かれています。
上記の引用は、
水之巻のまとめの項の中の一文。
戦が無い時代であっても何かを成し得るには、
この考えが必要不可欠なのではないでしょうか。
水之巻で何度も出てくる「能々稽古すべし -
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▼ 100文字感想 ▼
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まず庄内藩士が編纂したという事実に驚いた。小さい頃
から恥ずかしいことはするな、お天道様がみてるぞ!と
いわれてきたが、その原点は西郷さんだったのですね。
意必固我の四つの心を無くし、サラッと生きたいなぁ。
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▼ 5つの共感ポイント ▼
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Posted by ブクログ
ネタバレ「幸せとはな、苦しみのないことじゃ。 だから、な。ホレ、そこに花が咲いとるの。風に吹かれて、ソヨソヨしとる。あの花な、何の苦しみも持っておらん。だから、あれは幸せなんじゃよ。」
この一節にある通り、人は考えることによって、競うことによって、無理をすることによって、苦しみが生まれる。
著者の意訳もされていると思うが、その分とてもわかりやすい。
自分は大学時代にこれを読んでとても感銘を受けた。周りは頑張って就活や資格勉強をしているけど、こういう生き方もあるのかと。おかげさまで就活のガチ勢にはなれなかったが、この本を読んでよかったといまでも思う。
花のように苦しみがない生き方。社会人6年目の今