長尾剛のレビュー一覧

  • 新釈「五輪書」

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    剣豪・宮本武蔵の"五輪書"のエッセンスを現代語でまとめあげた一冊。筆者によれば、武蔵が死の直前に一気に書き上げた原著は、文書の流れが十分には整理しきれておらず、本人も手直しを考えていたという、ある意味未完成版とのこと。そのため直訳では大意をつかみづらく、この本では原著の要所を抜き出し、さらに解釈を加えた構成を選択した由。

    内容は剣技の技術論がメインなのだが、そこに"とはいえ現代にも生かせる点はあるはずだ"と筆者が繰り返すのは、まあご愛敬。そりゃ"他山の石"という言葉すらあるとおり、学べる人はどんなものからも学べるわけで。ただ武蔵のシ

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    2023年03月18日
  • 『日本外史』―幕末のベストセラーを「超」現代語訳で読む

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    頼山陽が漢文で書いた有名武将達への評価を現代語の超訳している。朱子学の立場である彼から見た評価が、幕末のベストセラーになったということを学べた。
    徳川家康が朱子学で幕府への反逆を防ごうとしたことが、結局倒幕に至った皮肉な状況に思いがいきました。

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    2022年01月29日
  • 近代日本を創った7人の女性

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    日本の近代史を学ぶ中で本著を読む。
    津田梅子と福田英子のみしか知らなかったので、その意味では新たな発見があり、良かった。
    ただ、各人の紙面に限りもあり、入門編的なものとして割り切る要あり。
    各人を取り上げた本を読みたいところ。

    気になったところは、各人の為し得た実績、歴史への影響・意義に終始すべきところを、男女の付き合い、結婚離婚などにも紙面を割いているところ。
    例えば、男性7名の本であれば、そうにはならないと思う。
    男性の視点で描かれている、ということ。

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    2021年09月26日
  • 女武者の日本史 卑弥呼・巴御前から会津婦女隊まで

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    様々な女性の活躍を知れたことは○。ただ、なんか違和感が残る。古今東西のもつ女性の強さを、「女戦の魂」のひとくくりにしてほしくない。女性は強いのだ。いつの時代も。どこの国でも。

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    2021年09月15日
  • 女武者の日本史 卑弥呼・巴御前から会津婦女隊まで

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    古代から存在した戦う女性たち。日本史の中の女武者列伝。
    序章 女軍という存在
    第一章 神話時代から古代の女軍
    第二章 武士の時代の女軍たち(1)
    第三章 武士の時代の女軍たち(2)
    第四章 幕末動乱の中に散った女軍
    第五章 近代、封殺された女軍の魂
    おわりに 現代日本に甦った女軍の魂
    参考文献らしきものは、文中に少しだけ。
    『日本書紀』に「女軍(めいくさ)」という言葉がある。
    女の戦士・・・戦う女性が存在したという。
    日本史の中に存在した、そんな女武者を探し、語る。
    更に、男性と同格の立場で戦う女軍の“魂”を探し、語る。
    でもね、一部を小説風に脚色なんですね~。
    諸説含めて歴史的事実に則ったと

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    2021年07月04日
  • 女武者の日本史 卑弥呼・巴御前から会津婦女隊まで

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    古代から「女軍(めいくさ)」という言葉があった・・・
    と、その系列を日本史の中で語る。
    知らない女性もいて、参考にはなるが・・・
    歴史好きとしては物足りないし、小説として読むには何やらこそばゆい感じ。
    中途半端で残念。

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    2021年06月15日
  • 漱石山脈 現代日本の礎を築いた「師弟愛」

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    漱石門下生まるわかりな一冊。
    非常に読みやすく、シンプルに纏められているので、数多き漱石門下についての入門書としては丁度良いのでは。
    最も、「漱石ゴシップ」の方の本の為、新鮮味は余り無いと云うか…切り口がまた其処?感は否めないというか。(だかからこそ解りやすくすんなり入ってくると云う点もあり)

    偏って子規や虚子好きと云う自分にとっては、虚子子規の下りは「…そうかな~?」と云う点も残りつつ…。

    しかし著者の漱石愛が凄い。漱石大好きすぎるので、若干思い込みで書かれている様な気もしますが、漱石大好き!と云う方なら共感が得られる部分でもあります。

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    2018年10月25日
  • 広岡浅子 気高き生涯 明治日本を動かした女性実業家

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    NHK連続テレビ小説『あさが来た』の主人公のモデルとなった、実在した女性実業家・広岡浅子の一代記。ドラマがとてもおもしろく、「あさ」の姿に毎朝元気をもらっていたので、実際の広岡浅子に興味がわいた。京都の豪商に生まれたことはわかっていたが、それが財閥の三井家であったことにちょっと驚いた。単に広岡浅子の姿を描くのではなく、日本における男尊女卑の実態や、当時の女性が社会進出することのむずかしさが語られている。

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    2018年01月19日
  • 近代日本を創った7人の女性

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    文体が軽いのでサラッと読めた。

    岡本かの子は、江國香織の「落下する夕方」みたいな事が現実にあったのか、と驚いた。

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    2017年01月18日
  • 自分の心を高める 漱石の言葉

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    田舎者に精神に教育をほどこすと立派な人間ができる 人は皆善人であり、同時に悪人でもある 子供は無条件の母の愛の下ですくすく育つ 時間は心の病の最良の医者である 食事が旨いことがなによりも幸福である 人生とは談笑しつつ死に向かって歩き続けるようなもの 日本には「武士魂」という素晴らしい伝統がある 西洋を模倣しても、日本人としての矜持を持ち続けたい 人は「自分の故郷」を裏切ってはいけない

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    2016年02月20日
  • 話し言葉で読める「西郷南洲翁遺訓」 無事は有事のごとく、有事は無事のごとく

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    西郷隆盛の述べる人の進むべき「正しき道」に関する教え。リーダーとして政治や事業を行うべき立場の人間、そのような立場を目指す人間、それだけでなく人として生きる者すべてが持つべき日々の心構えが述べられています。幕府側として戊辰戦争に敗れた庄内藩士達が、明治政府から離れて下野した後の西郷隆盛に合って教えられた話なので、明治政府の批判を多分に含んだ敗者の愚痴のように聞こえなくもない。本書は現代語訳というだけでなく著者の解釈によって話が付け加えられ読みやすくなっています。所々具体的な話しになるとなるほど、役に立つなぁ、と思う箇所もありますが、基本的には儒教的な正道なので、大部分は「ははぁ、仰る通りです」

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    2016年01月02日
  • 広岡浅子 気高き生涯 明治日本を動かした女性実業家

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    ネタバレ

    いわゆる「男尊女卑」とは、男女の腕力の差から派生した認識にすぎないのだ 人は、自分のことは他人任せにしたらあかん。これも、女にも男にも当てはまる教えや、思うんどす 「聡明にして強固なる意志」これこそが「独立した女」が持つべき心だと、浅子は奮い立った つまりですね。広岡さん。神は、人を包んでくださる「愛」そのものなのです

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    2015年12月22日
  • 孫子が話す 世界一わかりやすい「孫子の兵法」

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    以前から、孫子や孔明などの中国の軍略家の本を読もうと思っていたが、なかなか手につけられず、やっとこさ読んだ本。負け戦の6パターン「走る」「弛む」「陥る」「崩れる」「乱れる」「逃げる」やダメな将の5つのパターンなど、様々な場面を想定し、分類されている。西洋で言えば、フレームワークだ。戦は、兵隊のモチベーションを維持しつつ、国の軍費を抑えつつ、以下に敵国を自分の思い通りに動かすかが勝負になる。その戦略の知恵が詰まっているので、ビジネスにも応用ができると感じた。西洋でいうとフレームワークというのだろうか?様々なフレームワークがでてきて、非常に勉強になった。これからは東洋の時代かな〜

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    2014年03月18日
  • 『日本外史』―幕末のベストセラーを「超」現代語訳で読む

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    頼山陽資料館で、抹茶とか飲んでるくせに、実は「日本外史」読んだことないです。
    歴史でも知識として、名前を覚えたくらい。
    えーと、どんな内容なの?
    幕末の志士たちが、熱狂的に読んで、熱く語り合ったとかいうベストセラー。
    色々出てるのですが、漢文読めねえ。いっぱい注釈ついてないと、分からない。
    という、トホホな自分がやっとこ手に取ったのが、「超」現代語訳。
    ここまで易しくしてもらわないといけないとは、己の読解力に不安が出てきました。

    幕末の志士たちは、これを読んで、尊皇攘夷!て盛り上がっていたのですね。
    頼山陽の好き嫌いエッセイというか、歴史上のサムライたちの好き嫌いを熱く語って

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    2012年09月20日
  • 話し言葉で読める「蘭学事始」

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    杉田玄白さんの「蘭学事始」を、読みやすくしてくれた本です。

    この本が読みたいと思ったきっかけは、三谷さんの本。
    「鼻を『フルヘッヘンド』する」というのが出てくるけど、
    実は…という話題から興味が出ました。

    「解体新書」を言えば、杉田玄白さんが有名ですが、
    実は前野良沢さんが頑張ったんだなぁ。

    玄白さんは自分でも性格が「大雑把」と書いているので、
    この2人の血液型を想像すると、玄白さんがOかB、
    良沢さんはAだったと察するけど(笑)

    「ターヘル・アナトミア」を訳した人たちのように、
    書いてあることが全くわからない、調べようにも辞書がない、
    という状況から、必死で勉強して、だんだん意味が理

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    2012年09月26日
  • 論語より陽明学

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    陽明学の入門編として読みやすかった。大塩平八郎の語り口で解説するという変に凝ったスタンスなので、ノイズもそこそこ感じたけれど、まあ誰かが何かについて主観的に語るというのは往々にして面白い。

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    2010年11月23日
  • 『日本外史』―幕末のベストセラーを「超」現代語訳で読む

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    「超」現代語なので、読みやすい。
    龍馬伝でも、少しだけ取り上げられていた。幕末のベストセラー。

    あらためて、本の偉大さを感じた一冊。

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    2010年08月09日
  • 鴎外の「武士道」小説 傑作短篇選

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    森?外の各短編の後に「鑑賞のヒント」という解説があって、勉強になる本です。?外の古くさい文章の後に参考書風の文章が出て来るコントラストが面白い。

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    2011年07月16日
  • 老子と荘子が話す 世界一わかりやすい「老荘思想」

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    僕のように老荘思想を初めて知る人には良書ですが、柔らかくしすぎて、本当の老荘思想が伝わらないのではないかと感じました。

    老荘思想はとても共感出来るが、その思想を実現するのは…

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    2009年12月05日
  • 30ポイントで読み解く「禅の思想」 なぜ座るのか、どんな世界が開けるのか

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    禅というと難しくかまえてしまうような感じがする人にもお勧めの、寝ころんでも気軽に読める本。この本を契機に、禅や武士道のいろんな本へとすすんでゆけるのでは。

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    2009年10月04日