【感想・ネタバレ】自分の心を高める 漱石の言葉のレビュー

あらすじ

「すみれほどな 小さき人に 生まれたし」。この夏目漱石の俳句を故・司馬遼太郎は大好きだったという。エッセイや講演などでよく引用しては、「この句に漱石の基本的な悲しみが読めるんです」と語ったという。漱石は苦悩の人生を歩んだと言えるだろう。日本人や日本社会への憤り、英国留学で味わった劣等感、慢性的なうつ症状、我が子の病死……。華やかな作家生活を送ったと見られがちな漱石だが、その内面は実に深刻だった。その漱石が最後にたどりついた境地が「則天去私」だった。“天に則って私を去る”まさに己れのエゴを捨て、天の命ずるままに生きるのが悩みを解脱する道である、と漱石は悟ったのであろう。本書は、そんな漱石が自ら語ったメッセージを小説、書簡、日記、講演などから選んで解説を加えたものである。自分自身が悩める人だっただけに、その言葉は慈愛にあふれ、説得力がある。日本人にとってなつかしく、また心強い人生の書である。

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Posted by ブクログ

気になるところだけ読んだ。夏目漱石の生い立ちがわかって面白かった。身近な存在に感じられて、より興味・関心がわいた。

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2023年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

田舎者に精神に教育をほどこすと立派な人間ができる 人は皆善人であり、同時に悪人でもある 子供は無条件の母の愛の下ですくすく育つ 時間は心の病の最良の医者である 食事が旨いことがなによりも幸福である 人生とは談笑しつつ死に向かって歩き続けるようなもの 日本には「武士魂」という素晴らしい伝統がある 西洋を模倣しても、日本人としての矜持を持ち続けたい 人は「自分の故郷」を裏切ってはいけない

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2016年02月20日

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