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女武者を言い表す言葉として、我が国には古代から「女軍」(めいくさ)という言葉がある。女王・卑弥呼から女軍部隊を率いた神武天皇、怪力で男を投げ飛ばしたとされる巴御前や弓の名手・坂額御前、200人の鉄砲部隊を率いた池田せん……「いくさは男の仕事」という思い込みも、見方を変えれば覆る。
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Posted by ブクログ
ビジネスにおいてもスポーツの世界でも女性の活躍は目覚ましい。サッカー女子日本代表やバレーボールなどは勿論、陸上や卓球、ゴルフなどあらゆるスポーツで日本人女性選手の活躍を日々目にする。政治の世界にも多くの女性議員がおり、身近なところで会社を見渡せば、100人規模の組織の町が女性だったりすることも多くな...続きを読むってきた。だが先進国において女性の社会進出はまだまだの評価だし、事実、目覚ましい活躍を感じていること自体が、女性の進出そのもの自体が注目される様な世の中なのである。先日システム提案を受けたある会社は、6名程度のチームで全員が女性だった。提案内容や資料が素晴らしかっただけでなく、プレゼンターの話し方、こちらの質問への的確な回答(意地悪なマニアックな技術的質問であっても)、上長(部長)のタイミングの良い助け舟など、どれをとっても他社5社程度を圧倒していた。内心では凄い時代になったなと感じてしまう自分が、まだ男性社会の意識が強いことに気付かされてしまう。 本書は日本の歴史の中に燦然と輝いてきた女性の活躍やその強さにスポットを当て、現代に続く女性進出を「復興」と捉えた作品である。かつては戦国の世においても、女性武者が兵士たちを率いて闘っていた。有名な所では最近大河ドラマでも話題になった、巴御前や井伊直虎なども登場する。 彼女たちは武芸の才も男性顔負けの優れた域に達していたり、何より主君や夫を守るためにその命を投げ出して闘ってきた。中には伝説じみた首をもぎ取る様な猛者も出てくるが、何よりも自分が女性である以前に一人の人間として、国のため、同じ女性のために心血を注いでいた。 本書を読みこれまで知らなかった戦国武将の妻たちの存在を知ったし、近代においても女性浪人の活躍があったりするなど、その活躍ぶりを眺めていくと、いずれも信念の塊の様な強い意志をもち、決して最後まで諦めずに戦い続ける姿に胸を打たれる。死に直面しては男性さながら潔く切腹するなど、もしかしたら男性でさえも恐怖でやり遂げられない様な事も立派にやり遂げるのである。それが日常的に「女性だから」と扱われた反動なのかはわからない。事実その様な事を成し遂げてきた女性が多くいたという事は事実だ。 本書は主にそうした戦国の世の中女性を中心に、近代においては女性の社会進出を促進するための女学校の設立や、女性の医学の道への扉を開いた方など、数十名の女性を取り上げている。正に本書冒頭で表現されている「女軍(めいくさ)」の文字に相応しい戦いぶりである。 本来ならこの様な特別な扱い自体が不要なはずである。歴史書にこうした話が逸話として出てくる事はあっても、まだまだ視点が男性中心かつ登場人物の多くは男性だ。我が国は社会の女性進出率の評価はまだまだ低いが、この様な本に触れて、奮起する女性はもちろん、女性の本来の優秀さを認めて大きな仕事を割り当てるなど、積極的に場を提供していく様な(最初はルールにしてしまうのが有効だと考える)社会を最もつくっていかなければならない。その様な想いを一層強くさせてくれる一冊だ。
様々な女性の活躍を知れたことは○。ただ、なんか違和感が残る。古今東西のもつ女性の強さを、「女戦の魂」のひとくくりにしてほしくない。女性は強いのだ。いつの時代も。どこの国でも。
古代から存在した戦う女性たち。日本史の中の女武者列伝。 序章 女軍という存在 第一章 神話時代から古代の女軍 第二章 武士の時代の女軍たち(1) 第三章 武士の時代の女軍たち(2) 第四章 幕末動乱の中に散った女軍 第五章 近代、封殺された女軍の魂 おわりに 現代日本に甦った女軍の魂 参考文献らしき...続きを読むものは、文中に少しだけ。 『日本書紀』に「女軍(めいくさ)」という言葉がある。 女の戦士・・・戦う女性が存在したという。 日本史の中に存在した、そんな女武者を探し、語る。 更に、男性と同格の立場で戦う女軍の“魂”を探し、語る。 でもね、一部を小説風に脚色なんですね~。 諸説含めて歴史的事実に則ったといっても、エピソード集の感。 だから、タイトルの“女武者列伝”から、様々な史料を基にした 人物伝を読めると手にした者としては、足元をすくわれる、感。 しかも武者以外の人物・・・確かに著者の言う女軍の“魂”の 人物かもしれないけど、なんか違和感がありました。
古代から「女軍(めいくさ)」という言葉があった・・・ と、その系列を日本史の中で語る。 知らない女性もいて、参考にはなるが・・・ 歴史好きとしては物足りないし、小説として読むには何やらこそばゆい感じ。 中途半端で残念。
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