あらすじ
古代中国哲学の一つである「老荘思想」は、中国のみならず日本においても、これまで多くの人びとに影響を与えてきた――。「道<タオ>とは何か」「『道徳』について」「国の指導者に必要なものは何か」「空っぽの大切さ」「強さの意味」などについて、哲学的な思索を深めていった老子。そしてそれを引き継ぎ、「無為自然とは何か」「本当の幸せとは何か」「役に立つとはどういうことか」「心の大きさ、人生の大きさとは」といった抽象的なテーマを、寓話やおとぎ話風の読み物として誰にでもわかりやすくまとめた荘子。彼らが説いた「老荘思想」は、「自分の心を自然と一体にして、心安らかに幸せに生きること」を目指すもので、混迷を深める現代を生きるわれわれにとって、“珠玉のヒント”に溢れている。本書は、それぞれの思想をまとめた『老子』『荘子』を、いまの時代によみがえった老子と荘子本人が講演会を行なうという形式で、わかりやすく現代語訳した一冊である。
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素晴らしい‼
これは、長い間探し求めていた私の理想に一番しっくり来る、最高の思想!
また、老子、荘子お二方が現在に蘇った様な人情味溢れる語り口、著者のユーモアのセンスも感じられる素晴らしい作品ですね!ありがとう!
Posted by ブクログ
「幸せとはな、苦しみのないことじゃ。 だから、な。ホレ、そこに花が咲いとるの。風に吹かれて、ソヨソヨしとる。あの花な、何の苦しみも持っておらん。だから、あれは幸せなんじゃよ。」
この一節にある通り、人は考えることによって、競うことによって、無理をすることによって、苦しみが生まれる。
著者の意訳もされていると思うが、その分とてもわかりやすい。
自分は大学時代にこれを読んでとても感銘を受けた。周りは頑張って就活や資格勉強をしているけど、こういう生き方もあるのかと。おかげさまで就活のガチ勢にはなれなかったが、この本を読んでよかったといまでも思う。
花のように苦しみがない生き方。社会人6年目の今、それなりにできていると思う。
Posted by ブクログ
いつもいつも『今この時、生きる喜びを感じている』と、そう言える人生が、良い。
ちょっと見て役に立たぬものだからと言って、即それを否定するのは、誤りであろう。何故なら、そのモノが秘めている役に立つかも知れぬ可能性を、潰してしまうやも知れぬからな。
限度を超えた技術。不自然なことをやろうとする努力。そんなものは、偉いことのように見えて、じつは、そうではない。この世の正しき道をねじ曲げる人間の愚かなエゴに過ぎぬのだ
カチコチの頭を解す、目から鱗の哲学。もっとしっかり学んで身につけたい。