大栗博司のレビュー一覧

  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    「重力とは何か」

    多くの人がふと疑問を抱いたことのあるこの質問に対して、可能な限り平易に、かつ詳細に答えてくれる本です。
    物理をまともに学ばずに今まで生きてきたので、読むのに難儀しましたが、世界の見え方がまた変わった様な気がする、、そんな読書体験でした。

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    ■質量を持つものは時空を曲げ、物体の運動に影響を与える。
    ■重力子という素粒子が時空を曲げているという仮説がある。
    ■素粒子は色々な種類のものがあるが、同種の弦の異なる振動によって性質が別れているだけという理論があり(超弦理論)、その弦は10次元(9次元の空間+時間)で働いていると考えられている。
    ■重力を

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    2024年10月09日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    アインシュタインほどの天才でも、数学者(ヒルベルト)の助け(当時最新のリーマン幾何学)が必要になる時があって、ときにその助けが研究の先取権を脅かしかねない(結局、ヒルベルトが解いたがアインシュタインの研究業績を称えてアインシュタインの功績となった(アインシュタインもほぼ同時に解いていた))というエピソードが結構怖かった。宇宙の加速膨張と宇宙項。

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    2024年09月20日
  • 探究する精神 職業としての基礎科学

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    物理学者の方がどのように物理に興味を持って、どのように研究を進めていったかについて自伝的に振り返ってます。
    正直なところ読んだ感想は、自分には学者は無理でしたごめんなさいという感じで、好奇心は合ってもここまでは頑張れないなぁと思ってしまって(集中力が続かないことには自信があります、私)。
    ただこういう突き詰めて考えることのできる人に突き詰めて考えることのできる環境を提供することは大事だと思います。

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    2023年08月10日
  • 大栗先生の超弦理論入門

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    日本においてヒモ理論といえば大栗さんですが、私自身まだまだ理解が追いついていません。
    Newtonなどでは断片的に理解していましたが、本書ではなぜ次元を高次元にし、そして点ではなくヒモでなければ成立しないのか?がよく理解できます。
    一方で、これを完全に理解するためのトポロジカルな見識が私には不足していて、ところどころ不明な部分もあります。
    他の専門書と合わせてまた読み直したい1冊です。

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    2023年07月29日
  • 探究する精神 職業としての基礎科学

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    1.基礎科学の研究者
    2.その研究に社会的・経済的価値を見出すイノベーター
    3.このような研究やイノベーションを支援するプロデューサー

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    2023年07月17日
  • 宇宙を解くパズル 「真理」は直観に反している

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     パズル雑誌ニコリのおすすめ本コーナーに載っていたので知った。ハーバード大学の一年生向けに開講されてきた『物理学、数学、パズル』という講座が元になっている本とのことで、まー難しいことは予想できたし実際読んでみても難しすぎてお手上げなんだけど、でもなぜか一応目を通してみたいと思ってしまう魅力がある。
     なにが魅力かといったら、やっぱり宇宙と哲学のロマンですよ。SF好きの心も刺激される。もちろんそんな甘々な覚悟では歯が立たない。理解しようと思うことは早々に諦めて、匂いだけ嗅がせてくださいねという感じでふわーっと読んだのだが、書かれている言葉やフレーズにたまに私のロマンセンサーが反応することがあり、

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    2023年05月02日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    かなり分かりやすく書いてあるとは思いますが、後半は難儀しました。特に量子力学辺りから。そして、実は光が波、というか感覚も、実は良く分かっていません。イメージし難くて。多次元の議論になってくると、SFの「三体」を思い出しながらイメージしてました。この分野はイメージできるかどうかが、私のような素人にとっては鍵なのだと認識しました。この本も10年前だから、今はもっと議論が進んでるんでしょうね。

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    2023年03月24日
  • 大栗先生の超弦理論入門

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    物資の基本は、点ではなく、ひも、とする超弦理論(Super String)の解説ですが難解です。空間は弦の運動から現れる、集合の一種です。重力は、空間や時間の伸び縮で伝わる、とか、時間も幻想かもしれない、という辺りは、理解が追いつきません。とはいえ、138億年前の宇宙の始まりが、理論的に解明されるようになった時代の統一理論を追いかけている大栗先生の良くわかる超弦理論の説明。あまり良くわかりませんが、★四つです。

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    2023年02月23日
  • 真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話

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    最近よく目にする、仏教と量子力学が繋がっていたという類いの話ではないことに安心感。科学と宗教それぞれの専門領域から世界を正しくみること、いきる意味を見いだすこと、苦しみを乗り越えることを目的とした説明が詳細になされている。

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    2023年01月10日
  • 宇宙を解くパズル 「真理」は直観に反している

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    宇宙の仕組みを解明する手法のアナロジーとして、パズル問題が提示される。問題は取り組みやすくなるが、解法は簡単には思いつかない。解法は納得できるものと、理解できないものに2分される。
    特に理解できない解法は、説明の丁寧さが欠けることが多く消化不良になる。
    本書では双対性の概念が紹介されている。どこから手を付けていいか皆目わからない、膨大な計算が必要そう、という複雑な問題を、この概念を使うことで単純化した問題に置き換えるアプローチは面白い。まえがきには「スイカの重さの99%が水分だったとします。1日置いたら水分が蒸発して、98%が水分になっていました。スイカ全体はどれだけ軽くなったでしょう?」とい

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    2022年12月28日
  • 宇宙を解くパズル 「真理」は直観に反している

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    理論物理学方面のブルーバックス。

    数学と物理学は相互に関係しながら発展してきた。例えば、マックスウェルが電磁気の方程式を統合しようとしたときに、数学的な矛盾を解消するために変位電流を導入した。そこから電磁波(光)の存在が理論的に予言された。そして光速が不変であることを数学的に満足させようとすると相対性理論が生まれた。

    現代の超弦理論では用いられる数学も抽象的で高度なものになっているが、その数学的エッセンスを抽出してパズルとしてわかりやすく楽しく理解しようというのが本書の趣旨。とくに対称性や保存則を用いた鮮やかな解法が魅力的だ。物理の本なのでパズルだけでなく、それがどのように物理と関係してい

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    2022年12月28日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    ネタバレ

    Audible
    重力というタイトルだが一般的な重力の意味というよりは量子重力、超弦理論の解説がメインのテーマ
    一般の読者に向けて難解な物理学を、ときに周辺の雑学を交えながら、平易に論理的に解説する話し方は勉強になる。

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    2022年12月20日
  • 真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話

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    真理の探究 佐々木閑 大栗博司 

    答えが出る世界を
    摩擦による有限界と言い
    具体的な答えの出ない場を
    有って無い無限と言うのでは無いか
    果てしなく真球を目指す世界観が
    手段として必要とするのは
    重力場における有限界による
    相対の関係なのでは無いか
    鏡となる相手の存在から
    我を知る為の情報得る
    無限と有限の相対関係
    神と悪魔の相対関係
    意識と肉体の相対関係を
    追求して行くことで
    無限につながる集合意識を育てていく
    この果てしない冒険こそが
    連鎖する生命環境なのではないのか

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    2022年12月13日
  • 大栗先生の超弦理論入門

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    語りがうまい

    物理の歴史総まとめ
    からの先端理論

    ■前書き
    ○時間と空間

    アリストテレス 空間も時間も、物質やその運動に付随して定義されるものである

    最初の革命
    ニュートン力学「絶対空間」「絶対時間」

    第二の革命
    アインシュタイン
    相対論
    時間や空間は伸び縮みする

    第三の革命
    今起きようとしている
    “空間とは私たちの「幻想」にすぎない”

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    2022年10月31日
  • 探究する精神 職業としての基礎科学

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    物理学者の思考法

    岐阜の商店街で育った少年時代の話が面白い
    両親が働く店の奥で勉強。商店街の中にある本屋に行ったり。


    ●考える材料

    自分の頭で考えるためには、その材料である知識も重要です。知識が乏しくては自分の考えを豊かに広げることができません。
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    ●先人の教え

    東島清
    自らの知的好奇心に忠実であれ

    佐々木閑との対談
    「どんなものでも機能が発揮できるときが幸せなのだ」

    アリストテレス『形而上学』
    すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する。

    トマス・アクィナス『真理について』
    人間の究極目標は、宇宙とその諸原因の全秩序が霊魂に書き記されること

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    2022年10月31日
  • 真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話

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    p144
    “生きることは本質的にすべて苦しみであって、楽しみはその上に浮かぶ儚い泡のようなもの。その生きる辛さを自分の知恵で解消しろと釈迦はいうわけです。



    ● 科学も仏教も生きる意味を与えない。ならばどうする? p185

    (大栗)宇宙そのものに意味がないとすれば、生きる目的は最初から与えられているわけではありません。目的や幸福感は自分で見つけるしかないでしょう

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    2022年10月30日
  • 数学の言葉で世界を見たら 父から娘に贈る数学

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    意外と読むのに時間がかかった。娘に話しかけるという形式で書かれているが。中学生には理解できないかもしれない。大人向けの本である。ただゆっくり読めばなるほどと納得することが多いであろう。微分積分が役に立たないと数学が役に立たないことの代表のように言われるが、積分を最初に学んで面積や体積の表し方がわかることで、数学が役立つことが理解されよう。

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    2022年07月10日
  • 探究する精神 職業としての基礎科学

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    300ページ程で読み応えがある。好みの小説のようにワクワク楽しみながら読めるものでも無いが、表題を構成する各単語の意味を納得出来る形で平易に書かれている。小学生が読むのは辛いだろうが、内容的には小・中学生から読んでみて欲しい書物。未だ小さな子を持つ親にも読んで欲しい。

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    2022年01月09日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    これまで理解できていなかった「空間の丸め込み」はイメージがついた。でも、超弦理論やホログラフィック理論は、まだまだ勉強が必要

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    2021年11月25日
  • 探究する精神 職業としての基礎科学

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    前半は(大それたことですが)自分の人生に照らし合わせつつ、最後の章は基礎科学の大切さについて今年のノーベル賞受賞者の言葉も思い出しながら読みました。数学や物理などの理学の結果を、工学に進んだ自分は日々応用させてもらっているので、感謝しかないです。本書を読んで、知的好奇心に基づいた大学での研究に戻りたいな、と少し思いました。

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    2021年10月11日