大栗博司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ重力とは何か、非常に魅力的な問いのタイトルである。
そもそも理論物理系の話や重力、宇宙の話は昔にも興味を持ったが、今はどちらかといえばこれらの力学、働きをメタファーに考える機会もあって、改めて読んでみたところが大きい。
なので、後半の量子力学の観点よりも前半部分の基本的な部分を重点的に読んだ。
今回感じたのは、重力の7不思議の中にもある、重力の働きの部分だ。等しく全てに働くがその力は弱く、地球でいえば電磁力の方が強い。
また質量の大きさにその力は相関する一方で、質量の大きいものは動きづらい。
これらの理論は非常に考えさせられる事が多い。
重力の7不思議
1,重力は力である
2,重力は弱い
3,重力は離れていても働く
4,重力は全てのものに等しく働く
5,重力は幻想である
6,重力はちょうどいい
7,重力の理論は完成していない
■目次
重力の7不思議
伸び縮みする時間と空間――特殊相対論の世界
重力はなぜ生じるのか――一般相対論の世界
ブラックホールと宇宙の始まり――アインシュタイン理論の限界
猫は死んでいるのか生きているのか――量子力学の世界
宇宙玉ねぎの芯に迫る――超弦理論の登場
ブラックホールに投げ込まれた本の運命――重力のホログラフィー原理
この世界のもっとも奥深い真実――超紐理論の可能性 -
Posted by ブクログ
仏教学者とゴリゴリの物理学者の対話。
ビッグバン理論などで宇宙の始まりは「無」だった(宇宙の誕生は偶然だった)、という考え方が浸透してきた。こうした理解と、「超越者の存在を認めず、現象世界を法則性によって説明する」(P.144)原始仏教は実は似たところがある、と。
とは言え、「仏陀は量子論を知っていた」というような説は二人とも強く否定する。個人的には、宇宙とは何だろうと考えているときに、最新の物理の知見がない人も偶然に似たような世界観を思い描くこと自体面白い気もするが、学者二人はそれを以って「仏教と現代物理学は矛盾しない」などといったことは言わない。
西洋が、科学の発展とともに「宇宙に意味がなく、人間にはあらかじめ目的が与えられていないことを明らかに(なった)」(P.33)ことに思い悩む中、仏教はもともとそういう設定がなく、「苦」そのものである人生において「修行によって自分を変えていくプロセスそのものが、自分の生き甲斐になると考える」(同)という点が興味深かった。 -
Posted by ブクログ
この本は現代物理学理論において注目されている超弦理論について書かれた本です。
そもそも超弦理論とは直感的に言ってしまえば、物質を構成する最小単位である素粒子を点ではなく弦であると考えましょうという理論です。
現代物理学にはこの世の中に存在する力を1つの数式で表すという大きな目標があります。そのためには重力理論と量子力学を融合させる必要があります。しかし、それには数学的な困難が多々あります。
なぜ超弦理論が注目されているのかというと、素粒子を”弦”と考えることで”点”の時にはうまくいかなかった計算が上手くいくことがわかってきたからです。
そんな超弦理論についてその歴史に沿って書かれているのが本書です。
個人的には第9章「空間は幻想である」が印象に残っています。超弦理論の発展によって”空間”が”温度”のような二次的な概念であるということがわかったという点が目から鱗でした。
超弦理論についてその歴史に沿って学んでいきたい方には良い本だと思います。
ちなみに数式はほとんどなかった印象です。購入の際の参考になれば幸いです。 -
Posted by ブクログ
いただいた本。
先日、松原隆彦『目に見える世界は幻想か』という物理学の本を読んだのだけど、大栗博司の話は難しいけど似た所に触れられていると感じた。
面白かったのは『「よく生きる」とはどういうことか』というテーマの対談。
なんで仏教×物理学?というところが、なるほど、に変わるから面白い。
神という絶対的(超越した)存在を外すことによって、なんなら自分という存在を世界の中心から降ろすことによって見えてくる世界について、どちらの側からも歩めるんだなぁ……。
仏教の、生老病死の苦しみの話や、南無阿弥陀仏の意味なども、知っているようで知らなくて、すごいなぁとちょっと感動したのだった。
岡潔は無明の話をよくしていた。
情緒を育てることの大切さに、物理学的な発展の仕方は合わないように感じていた。
けれど、この本を読むと、立っている場所が同じで、外を解明していくのか、内を解明していくのかという部分の違いのようにも思えた。
まぁ、安易な対比論だけど。。。
生きていることが苦しいとしたら、その苦しみを取り払うために自分自身はどうするか。
生きる意味がない中で、自分は一体何を見つめて死への確実な歩み寄りを続けていくのか。
佐々木静は「向上」という言葉を目的に位置させたけれど、苦しみがなくなっていく修行の成果は、「向上」という言葉とは厳密に同義でないようにも思う。
いただきものでなければ、手に取らなかった本との出会いだった。
こういうのも、いいなー。 -
Posted by ブクログ
量子力学というのは私の想像力を遥かに超え、
なかなか理解が及ばない。
ということで何とか理解するべく購入した本。
この著者と仕事をしたことがある友人は
まずは『重力とは何か』から、
とアドバイスをくれたが、
4つの力の方がはるかに謎だったのでこちらを購入。
一言で言うと、わかりやすいです。
大して賢いとは言えない私でも、
それなりについていけた、
気分には少なくともなれました。
ただ、人に説明するには、
あと30回くらい読まないとだめかもしれない。
宇宙や物理や量子力学に馴染みのない人にも分かり易く説明しよう、
という真摯な姿勢が感じられました。
若干わかりづらい例えもありましたが、
まあ良いです。
私のように、
興味はあるけど専門的すぎると自然と理解を拒んでしまう人
におすすめです。