大栗博司のレビュー一覧
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文藝春秋でも、「地図を持たない旅人」でエッセイを連載している著者。最先端の科学をわかりやすく、人物像も紹介しながら親しみやすい書き方がいい。本書は、当時高校生の娘さんを読者に想定して、数学の面白さを伝える取組みとしてまとめられた内容であり、すでに知っている、知られている内容が章立てに沿って紹介されていく。中盤ぐらいまでは、スラスラと何も考えずに染み込んでいくが、アーベルやガロアが登場してきて、群論の話題に入ると、途端に著者の自走が始まってしまい、急に難解で取っ付きにくい展開になっていく。これで娘さんは付いていけるのだろうか?と疑わしくなるが、なんと応用数学を専攻されたというから驚きだ。本書は、ある意味、数学上級者向きであることを感じた。
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Posted by ブクログ
現代物理の最先端概念をパズルを通して、感じてもらおうという著作。
啓蒙本では、数式が使えない代わりに、喩えが使われることが多いが、本書はそれをパズルで代えようとしている。
数式的な対称性やネーターの定理など、原理は説明されているが、数学を用いずに説明しているため、しっかり理解できたという感覚は得られないのではないか。
「学問に王道なし」ということをこの手の本を読む度に実感する。
本当に10年単位の回り道になるかも知れないが、専門書の学習を積み重ね、その峰に到達したときには計り知れない喜びがある。それなりの本にはそれなりの喜びしか伴わない。 -
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私たちは習慣によって、
重力があったり、
次元があったり、
空間があったりすると思うが、
現実に存在するのは……
(p.248)”
『重力とは何か』、『強い力と弱い力』といった優れた啓蒙書を世に送り出してきたカリフォルニア工科大学カブリ冠教授 大栗博司。本書のテーマは、まさに彼の専門分野である「超弦理論」だ。
超弦理論に関しては、「物体は極微のひもから出来ている」、「空間は三次元ではなく実は九次元」といった何ともワクワクさせられる煽り文句(?)が広く人口に膾炙していると思う。一方で、その内実、つまり「『なぜ』物体がひもから出来ていると考えるのか」、「九という数字は『どのように』導かれるのか」といったことはほとんど知られていないのではないだろうか(もちろん僕も知らなかった)。超弦理論は現代物理学の最前線にある理論で、当然かなりの難解さを誇るわけだが、本書は、専門家が理論のエッセンスを噛み砕いて一般向けに易しく、しかもなるべく誤魔化しを入れずに解説してくれている貴重な一冊だ。また、当時の研究の現場の活気溢れる様子を紹介できるのも、第一線で活躍してきた筆者ならではだろう。
扱われているのは次のようなトピック。
・標準模型の限界
・なぜ点ではなくひもなのか
・超対称性とは何か
・空間の次元はどのようにして決まるのか
・双対性のウェブ
・AdS/CFT対応
・時空とは一体何なのか
個人的には、九次元がコンパクト化されて三次元になる、六次元多様体「カラビ-ヤウ空間」のオイラー数から素粒子の世代数が決定されるというのが興味深かった。
ただ、これだけ難解な理論を数式を用いず言葉だけで説明するというのにはやはりどうしても限界がある。「なるほど!」と腑に落ちたこともあったのだが、正直なところ、僕には理解が追いつかない箇所が多かった。特に、空間次元D=9を導く過程で、例の
1+2+3+4+5+…=-1/12
という式を使っているけれど大丈夫なのか?(Re s>1でしか成り立たないはずのζ(s)=Σ1/n^sという関係をs=-1に適用しているが…)
多分問題ないのだろうとは思うが、モヤモヤが残る。
1 なぜ「点」ではいけないのか
2 もはや問題の先送りはできない
3 「弦理論」から「超弦理論」へ
4 なぜ九次元なのか
5 力の統一原理
6 第一次超弦理論革命
7 トポロジカルな弦理論
8 第二次超弦理論革命
9 空間は幻想である
10 時間は幻想か
付録 オイラーの公式 -
Posted by ブクログ
入門向け。色々読んでると物足りないかも。
科学者のエピソード多数
宇宙系の人たち。ハッブル、ペンローズ(数理物理
●物理学の真骨頂の一つ
自然界の「基本法則」を発見すること
この世界はどのように成り立っているのか、私たちの存在の根源に関わる問題に答えること
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●超弦理論がめざすもの
超弦理論は何を目指しているのか。言うまでもなく、それは「究極の統一理論」の構築です。宇宙という玉ねぎに、それ以上は皮をむくことのできない「芯」があることはわかっていますから、それを説明する最終的な基本法則も必ずある。その発見が、超弦理論が見据えるゴールです。
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Posted by ブクログ
宇宙はナゾ?だらけ
耳にしたことはある、超ひも理論。少しは概要が掴めるかなぁと期待しましたが、物理学オンチにはなんのことやらほとんど理解できませんでした。
ただ、某アニメで見ていたバラバラのものが、復活液をかけたら完全に再現されるシーンなどは、一般相対性理論と量子力学の原則からきているのかなぁと閃いたり、自分なりに楽しめました♪
アインシュタインがいて、ホーキンス博士がいて、それでもまだまだ謎だらけの宇宙に何故だか存在している自分。ありがたいなぁ〜という感謝の気持ちと、細かな事に拘らない大らかさを学べました。
理解したい箇所に合わせて、他書を読んで深めていくことをお勧めします。 -
Posted by ブクログ
『強い力弱い力』、『重力とは何か』
でおなじみの大栗さんと
仏教研究者の佐々木さんの対談を
書籍化したもの
大栗さんの本を読んだことのある人なら仏教のこと
佐々木さんの本を読んだことがある人なら物理のこと
がわかるいい本だと思う
ただ理系の自分としては、まず最初にあげた二冊をお勧めしたい
企画としては面白いが、二人が話したことによる相乗効果的なものはあまりなかったように感じた
それぞれの本を一冊読んだ方がいいかなと
理系の人がわかりやすい、読みやすい形で仏教について知れる機会としてとてもよかった
それが相乗効果といえば相乗効果かな
釈迦の説いた仏教と、現在の日本の大乗仏教がいかに違うか
そして、釈迦の仏教が”真理の探究”として
物理と接点を持つ様子がよくわかる