大栗博司のレビュー一覧

  • 探究する精神 職業としての基礎科学

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    小学生時代の書店での放牧経験が大栗先生の基礎となった。僕自身、高校1年の時に近所にジュンク堂ができ、毎日のように通った。そこで、昔から好きだった小説の世界を広げることができたし、建築の世界に触れるきっかけになった。当時は、背伸びをして大人の世界を覗いている感覚が嬉しくて本を読んでいたと思う。ただ、動機はどうあれ、新たな世界に触れるきっかけに、書店の役割は大きかった。子供にも、放牧を経験させたい。
    本書の1部は、大栗先生の本紹介のようでもあり、メモが捗った。
    リベラルアーツ(特にコミュニケーション面)に対する意見、価値合理的な研究に対する意見には大いに同意。(「人にお金をつける」研究支援制度は面

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    2021年08月15日
  • 数学の言葉で世界を見たら 父から娘に贈る数学

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    面白い。恥ずかしながら、少し理解できないが、楽しい。数学に苦手意識あっても良いと思う。理屈 カチッとしたものを敷衍して行くイメージです。

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    2021年07月19日
  • 探究する精神 職業としての基礎科学

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    大栗先生の半生をとおして、探究する精神とはなにかを伝えてくれる。基礎科学は夢やロマン、好奇心が駆動力だが、応用科学にとっても並列して重要であることがわかる。

    本書で紹介された様々な文献も読んでみたい。
    歴史をひもときながら、日本という国を、世界の視点で考えている。
    欧米の大学、研究事情も伺えて、一気に読み終えた。

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    2021年05月24日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    アインシュタインのE=mc^2から始まる重力の謎について。頭から煙を吐き出しながら読みました。ただ説明は分かりやすかったと思います。

    特殊相対論や一般相対性理論のお話や、物質を構成する原子、陽子と言ったミクロな話から宇宙の誕生、ブラックホールのマクロなお話まで楽しく読めた気がします。
    重力はファタジーやゲームの中に出てくる世界の話だと思いましたが、正体を知ることができて良かったです。

    今度は丁寧に読んでみようかなと思いましたが、理解できないだろうなと思いました。それでも、もう一度読んでみたいと思える一冊。

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    2021年05月09日
  • 探究する精神 職業としての基礎科学

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    大栗先生の研究人生と研究観をまとめた本.先生がどのような気持ちで研究生活を送っておられるかが書かれている.
    ポアンカレの大きなインパクトのある研究と限定的なインパクトの研究との比較に始まり,基礎研究を中心としながらも研究応用やプロモーションにも言及されている.理系の人だけでなく文系の人にもお勧めしたい一冊である.

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    2021年05月07日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    面白かったしちゃんとわかりやすかった。一見全然まったく何言ってるかわからないことが、観測値と計算で然りとしか言えなくなる。人間の目に見えることは宇宙のほんの極限の一部分なんだから、宇宙規模になると日常目にする物理現象から離れることはむしろ自然なことなんだけど、やっぱり直感に反する現象が起こると混乱はする。そこが最高に面白くて、どんなフィクションよりずっとわくわくする。

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    2021年05月02日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    少し古い本なので新しい重力に関するニュースを追いかけたくなった。重力波やヒッグス粒子の話題があったことを思い出した。そして今超弦理論はどう進展しているのかとても気になる。
    本書ではニュートン力学からアインシュタインの相対性理論、電磁気学、量子力学、重力理論、ブラックホール、ビックバンとダイナミックに視点が移る。
    細かいところは理解ができないところもあったが、流れを掴めるので楽しかった。そしていよいよこの世界の統一理論を作ろうとしているのだとわかるとワクワクしてくる。
    宇宙のスケールに比べれば日常の悩みなんてスケールが10の100乗くらい違うのだ。そう思うと少し気が楽になった。

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    2021年04月30日
  • 探究する精神 職業としての基礎科学

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    「はじめに」を読んでビックリ。癌の手術をしていたんですね。幸い転移はなかったとあります。一安心です。最初の3分の2は著者の半生が描かれています。いくつかのエピソードは、他の著書にも書かれていることですが、初出のエピソードもたくさん載ってます。高等研究所の研究員として採用されたときに嬉しさのあまり後方宙返りしたとか、大学に入学するまでに読んだ本(ハイレベルです)とか、東大ではなく京大を選んだ理由とか、勉強した受験参考書とか、京大から東大に移る経緯とか。
    後半の3分の1は、基礎科学を研究することの意義について書かれています。おそらく、本書で一番伝えたいことなのだと思います。また、大栗先生は研究者と

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    2021年03月30日
  • 真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話

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    自然の法則を研究し、宇宙の真理から粒子までの成り立ちを追究する近代科学。
    人間の真理を追究し、涅槃に入る道を説いた釈迦の仏教。
    この二つは一見全く違うもののように思えますが、世の中の真理を求めて両者が到達したのは、「人生の目的はあらかじめ与えられているものではなく、そもそも生きることに意味はない」という結論でした。
    ではこのような世界で、どのように生きるのか、なぜ物事を正しく見ることが必要なのかを、一流の仏教学者と物理学者が語り尽くします。
    最新の物理学は私の頭ではあまり深くは理解できませんでしたが、両者の共通点には驚かされるものがあります。
    とにかく素晴らしい本です。

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    2021年01月21日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    かつてニュートン力学が物体の運動を記述することに成功し、その後電磁気学が確立したことで、目に見える世界の物理現象はすべて説明しつくしたに見えた。ところが現実にはそうではなく、ニュートン力学と電磁気学の間には齟齬があったし、その後発見された黒体輻射やコンプトン効果など、目に見えないミクロの世界の現象はこれらの理論では完全には説明できなかった。そもそも、ニュートン力学では重力がどのようにはたらくかを説明できても、なぜ重力が生まれるかを説明することはできなかった。そこで、ミクロの現象を記述するための量子力学や素粒子論、そしてミクロの世界だけでなく宇宙そのものの謎と深く関係している重力理論が発展してい

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    2020年12月13日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

    KKN

    購入済み

    相対論から超弦理論まで

    素晴らしい本。相対論から超弦理論そしてブラックホールまでをカバーした本。

    特に印象に残ったのが二つ
    1)「不確定性原理」は一つの量子状態は固有の位置と速度を同時に持つことはないと言う原理。一方「ハイセンベルグの不確定性原理」は位置の測定しようとする行為が速度の測定値に不確定性を生むという測定制度の限界。これは目から鱗だった。

    2)3次元空間では量子電磁気学は繰り込みが可能だが、4次元以上の空間になるともっとタチの悪い無限大が出てきてしまい繰り込むことが出来ない。高次元では量子電磁気学が成り立たない

    このように、物理学の専門家でも新たな知識に出会える本である。

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    2020年11月23日
  • 真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話

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    仏教の学者と素粒子の学者の対談。ビッグバン、相対性理論、量子力学。科学者のような釈迦、四諦、三宝。基本的な話とやや難しい話がうまくブランドされていてとっても面白かった。

    ・キリスト教やイスラム教では唯一の神がいるが、釈迦は神ではなく法則を発見した。
    ・この世は苦に満ちているが、消す方法はある。
    ・修行ではなく、スーパーパワーにすがるのが好都合な大乗仏教が中国で主流→日本へ入ってくる。
    ・一般相対性理論と量子力学がブラックホールで矛盾するのを証明したのがホーキング。

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    2019年11月18日
  • 数学の言葉で世界を見たら 父から娘に贈る数学

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    Kavli IPMUの機構長である大栗先生が、娘さんにこれからの生き方を数学を通して語った一冊。元々は幻冬舎のサイトの連載コラム記事を本にまとめたものである。このコラムが連載された頃、娘さんは高校受験だったがその後無事に第一志望に合格されたそうだ。
    本書は数学の様々な内容を通して、人生をより良く生きるための指針がいたるところに盛り込まれている。ベイズ推定や金融などで扱う大きな数の話のような、実生活に役立つ話題から、無限集合や方程式の解法などの基礎的な数学の話もあり、数学教育として重要な内容ばかりだと思う。学校の勉強のように単元の寄せ集めではなく、大栗先生の想いというか思想が柱として貫かれており

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    2019年11月09日
  • 真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話

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    仏陀の「苦しみは現実の誤認から生まれる」という考え方と、最先端の物理学から明らかになってきた「本当の現実」を組み合わせ、最終的に「人はどう生きるべきか」という問いへのヒントを与えてくれます。現時点で私が最も影響を受けた本です。

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    2019年10月29日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    重力の奥の深さが分かる本です。めちゃくちゃ分かりやすい。過去の重要な研究から最新の研究まで重力について学ぶことができます。新書の薄さですが、内容はめちゃくちゃ濃いです。
    世の中には色々な研究者の方がいて、色々なことが日々分かっていっているのだなあと思えます。
    おもしろい!

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    2019年08月15日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    数式を用いず、良くぞここまで解説できると感心しました。
    GPSが相対論の時計の遅れと進みを補正しているそうで、
    相対論を身近に感じた。

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    2019年08月06日
  • 真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話

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    宗教者の佐々木閑、宇宙物理学者の大栗博司両氏の対談。対談と言っても普通の会話のやり取りではない。宇宙物理学と量子論、原始宗教と大乗仏教に関する専門分野のセッションを3回にわたって行い、間に質疑が入る。最新の科学情報と宗教情報が融合して、生きることの意味を考えさせてくれる。(大栗博士の超弦理論は理解できないが面白い、すごいと思う)以下は気になったメモ▼▼(大栗)死後の世界を佐々木先生はどう考えられますか。▼(佐々木)死んだ後の世界は信じません。釈迦の教えによれば、私たちの存在はたんなる構成要素のゆるやかな集合体にすぎず、それが生まれ変わり、死に変わりに際して離合集散していくのが輪廻だからです。そ

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    2019年08月05日
  • 強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く

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    『重力とは何か』に引き続き、大栗先生の本で標準模型について読みました。質量とは何か、というところから始まって、素粒子の標準模型が作られていった過程を一歩一歩学ぶことができました。ヒッグス粒子発見のニュースが出た際に本質が伝わっていないというもどかしさや、多額の公費を使って素粒子の研究をして何の役に立つのか、という批判に対する答えが、先生がこの本を書くモチベーションになったのかなと感じました。

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    2019年04月01日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    本のタイトルこそ「重力とは何か」となっていますが、そこにいたるまでに必要な電磁気学、量子力学、相対性理論も語られれ、最終的には超弦理論にまで行き着きます。

    本書の内容自体レベルが非常に高いですが、物理をやっていない人でもわかるような例えを使って非常にわかりやすく説明していると思います。このレベルの内容をここまで一般人にわかりやすく書いている本を私は知りません。

    特殊相対性理論から一般相対性理論まで、アインシュタインがどのようにしてこの理論を構築したかがコンパクトにまとまっていて、相対論に興味がある人にもおすすめ。アインシュタインとヒルベルトが相対性理論の式の発表で競っていたというのは知りま

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    2019年01月22日
  • 重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

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    とても知的好奇心をくすぐられ久しぶりに学生時代の感覚になった。
    難解であることは変わりないが、何度も読んでみたい。
    またあとがきに書かれている通り、今後の宇宙論や科学分野の動向に注視していく。

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    2018年11月23日