朽木祥のレビュー一覧

  • 海に向かう足あと

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    前半と後半で全く気持ちが変わる。反転だ。
    平和ボケじゃないのか?!と、どやしつけられた。

    出来れば、前半のストーリーが最後まで続けば良かったな

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    2017年05月08日
  • オン・ザ・ライン

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    ネタバレ

    活字オタクの主人公、侃があるきっかけで、高校のテニス部に入る。初心者のため、最初は思った通りに出来なかったが、練習に練習を重ねてどんどん上手になっていく。
    憧れの女子、三角関係、ライバルとの競争、高校生の部活ならではの話題は、懐かしさ、胸キュン、いろんな思いが溢れてくる。
    あるとき、自分の不注意で部活の大事な友達に怪我をさせてしまう。そこからテニスが続けられなくなり、侃は心を閉ざしてしまう。
    そのとき、侃が辿り着いた場所は田舎に住む自分の祖父の家。認知症なのかどうなのか微妙な態度のお祖父ちゃんと暮らし、田舎の子供たちと接し、改めて、自分としっかり向き合うようになる。
    美しい田舎の風景は、読んで

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    2016年09月07日
  • 八月の光・あとかた

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    広島の原爆投下に居合わせてしまった人々の哀しい物語の短編集です。「石の記憶」は中でも印象に残りました。

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    2015年08月20日
  • たそかれ 不知の物語

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    「かはたれ」の続編。
    前作で親兄弟と再会した八寸が、長老に呼び出され、街の学校のプールに住み着いている「不知(ふち)」という河童の中でも尊い血族の最後の生き残りを、山の方に戻ってくるように説得してこいと命じられる。
    八寸の可愛さは相変わらずで、好奇心もであるがゆえに、うっかり姿を晒し痕跡を残してしまったため、学校が河童騒動となるのが可笑しい。
    そのおかげで、麻は八寸の存在に気づく。
    プールで出逢った不知がそれはとてもとても美しい、銀色にきらめく肌を持つ河童というが、河童が故に「美しい」という想像ができなかったけどw
    司をひたすら待ち続ける不知の心が切なかった。
    最後は山に帰っていく河童たちだっ

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    2015年06月21日
  • 光のうつしえ 廣島 ヒロシマ 広島

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    戦争や原爆の様々な側面をうまく取り上げながら読みやすい話に仕上げている。子どもにもよく伝わると思う。

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    2014年09月16日
  • 光のうつしえ 廣島 ヒロシマ 広島

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    心にしみわたるような物語だった。この物語は「事実」から織られた物語で、悲しみや痛みは隠れていてなかなか見ることや知ることはできないけれど、「戦争」という行為は戦い自体が終わる事はあっても、そこから生まれてしまったもの(悲しみや痛みや憎しみ)はどれほど長い年月がたっても癒えるものではないのだ、ということでしょうか。けれども、それは人の思いによって救われることもある、という部分に、暗闇の中に浮かぶ燈籠の光を感じました。戦争はいけません、絶対に。

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    2013年11月02日
  • たそかれ 不知の物語

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    山の沼や池で今もひっそりと暮らす河童たち
    人間に姿を見られたことで起こった騒動の果てに、
    小さな八寸は人間のもとへ修行に出される
    しかしてこれもうまくは行かず、再び池へと戻った八寸に
    長老は一つの役目を課した
    「学校のプールに棲みついた、月読の一族の生き残りを連れ帰ってくるように」

    木の皮で出来た地図と、お母さん河童が持たせてくれた沢山の木の実
    そして姿を隠せる不思議な珠を携えて
    八寸はペタペタと学校への道を歩むのだった。





    多くを語りすぎることもなく
    何かが足りないこともなく
    絶妙なバランスで書かれた文章だなぁ!と読んでて感心した

    いざ迎えに行ったはいいものの、
    月読の河童、不

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    2012年10月28日
  • たそかれ 不知の物語

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    ネタバレ

    あれから4年、麻は中学生に。でも八寸はまだ、こども、かな。
    でもその子供さ?が不知にとってはよかったのかも。
    純粋に人と慕う気持ちが同じだったんじゃないかな。
    前回は麻の気持ちの方にいろんな変化、とゆーか成長?がみられたが、
    今回はそのへんをふまえて、不知の哀しみ、を
    救う物語だったな。
    自分が救えなかった人、じゃなくて、自分を救ってくれた人として
    思い出すことができる。
    思わぬところで再登場してきた河井くんでしたが、いーことゆーなーと。
    また校長先生もいーこといったなー。
    目に見えないもの、その向こう側にあるもの。それを想像できる人になりたいなあ。

    お父さんは残念。大きな川が流れてる、に笑

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    2012年07月16日
  • たそかれ 不知の物語

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    喪失、罪悪感、そして再生と赦し。戦争の悲しみ。八寸の子どもらしさと純粋さが話の重さを救っている。麻も河井くんもいい子だ。

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    2010年05月23日
  • たそかれ 不知の物語

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    「かはたれ」続編。少しだけ大人になった八寸が再び人間のところへ。
    不知とのやり取りが徐々に変化するさまや、もう会えないと女の子を思ってぼんやりする姿が涙、です。最後の5人の交流のシーンはほっこりします。

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    2009年11月21日
  • ぼくのネコにはウサギのしっぽ

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    K913 読み物。
    子どもは根っこのところで育って
    いい人(お人よしじゃなく)になって
    誰かとつながって役に立ちたいと願っている。
    だから比べられたらつらいし、思いこめばすれちがう。

    保護した猫と関わることで
    「カケガエガナイ」のは猫だけでなく、自分もだということ。
    いや、周りの誰もかけがえがなく。
    びびりな猫が甘えてくるところにひっそりと幸せになった彼がもっと周りを愛せるようになって幸せになるんじゃないかと
    幸せに予感をさせながら物語は閉められる。

    他の物語も身近で、しかしありがちな私と動物にとどまらず、かかわりの広がりを見せて読ませる。

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    2009年10月19日
  • パンに書かれた言葉

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    光村図書5年生の国語にある「たずねびの」の著者

    気になっていたので読んでみると
    教科書にある「たずねびと」と似た描写がいくつか

    著者自身も原爆二世で
    原始爆の恐ろしさを物語を通して伝えたいという
    思いがあったのだと思う

    知らないことって恐ろしい。
    アウシュヴィッツ強制収容所でのことも
    どんなに酷いことか。

    人の命ってかけがえのないものだよねって
    再認識できた

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    2025年12月01日
  • しずくと祈り 「人影の石」の真実

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    ある日突然奪われた日常、かけがえのない家族。石に影だけを残して。影に名前を与えて家族を取り戻す物語。怖いのはこれが現実にあったということ。戦争さえなかったら、原爆さえなかったら生まれなかったかもしれない悲劇。ぜひ色々な人に読んでもらいたい一冊。

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    2025年11月09日
  • ねこもおでかけ

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    公園に捨てられていたねこを拾った男の子とねこの、ちょっと不思議なやさしいお話。

    私は動物を飼うのは苦手だけど、好きな子には特におすすめ。

    10の短いエピソードがあり、少しずつ読めると思うので、日頃、あまり本を読まない子でも読めるのでは。

    最後のねこの豆知識もよかった。

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    2025年08月14日
  • 月白青船山

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    鎌倉の街を舞台に、3人の子どもたちが時間の狭間に囚われた人を助けるべく、宝を探す謎解きに挑む、ファンタジー。

    静かな物語。
    お話は面白かった!
    でも朽木さんの丁寧な文章と、現代の子の口調が、なんだかアンバランスに感じてしまった…

    でも、歴史ファンタジーが好きな人は好きだと思います!

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    2024年11月24日
  • ねこもおでかけ

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    ある日拾った茶トラの子猫。それは不思議な猫だった。
    こころのなかで会話できたり、よその家で別の名前を持って可愛がられていたり。
    不思議な行動をする子猫が可愛い。先住犬との交流や飼うのを反対していたお父さんの変身っぷりが面白い。
    猫を飼う楽しさがわかる楽しい本。

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    2024年02月10日
  • ねこもおでかけ

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    4年。公園で拾った猫トラノスケは、犬のダンと違い自由に外での世界を過ごしている様子。似た猫を見つけて、どこで何をしているのかついて行くと…。
    全般はサラリと猫を拾う飼う様子で読みやすいので2.3年でも良いかと思うが、後半から猫の出会った人の過去だったり、人の繋がりが見えてきたり猫の声が聞こえるのが当たり前になったりと意外と複雑。

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    2024年01月11日
  • 海に向かう足あと

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    ミサイル攻撃がなくても、地震国に暮らしている以上、常に危機にはさらされているはずなのだけれど、どこか他人事のように感じている(そうでなければ生きていけないとも思うけれど)。

    「我々がやってきたことの報いだな…歴史にも学ばず、警告にも耳を貸さず、現実に起きていることに目を閉ざしてきた、その結末ということか」

    "この世にはまだ―よりよいことを選択しながら生きて行く可能性が残されている"

    「―結局、我々は『よりよいこと』を選択せずに、ここまで来てしまったのだ。」


    地震のような不可避のことはともかく、戦争のような人的なことで世界が滅ぶことのないように、と改めて思いました。

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    2023年04月15日
  • 光のうつしえ 廣島 ヒロシマ 広島

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    『加害者になるな、犠牲者になるな、そしてなにより傍観者になるな。』
    とても難しい言葉だ。みんな何かに当てはまるんじゃないか。そう、大多数が傍観者に…。そして無辜の民は戦争に巻き込まれていく。ヒロシマだけじゃない、世界のあちこちで。やはり歴史を知ることは大切だなあと強く感じた。

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    2022年12月03日
  • パンに書かれた言葉

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    夏休み、戦争のニュース見て戦争について知りたいなって思ってた時に出会った本

    あとがきにも書いてたけど、物語るのと伝えるのどちらを取るかみたいな話、これはほんとに丁度いい塩梅やった
    物語の中に戦争の記録が溶け込んで一つになったのがこの本

    戦争は誰も勝てない」みたいな言葉、ほんとに誰も勝てないんだよ

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    2022年10月10日