【感想・ネタバレ】八月の光・あとかたのレビュー

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Posted by ブクログ

繁内理恵さんの『戦争と児童文学』でくわしく紹介されていて、まだ読んだことがなかったので。
さまざまなバージョンがあるようなのだけど、単行本に2編足したこちらの電子版を読みました。

その日に起きることはだれもが知っているけれど、そこにはひとりひとりの事情があり、状況があり、けれどもそれがすべて「○十万人」という数字で述べられるだけの圧倒的な暴力の前になぎ倒されていく。すさまじいことだ。

生きのこった者がまるで加害者のように自分を責め続ける「水の緘黙」がいちばん胸に迫ってきて何度も涙がこみあげた。

「あなたでも私でもよかった。焼かれて死んだのも、鼻をもがれたのも、石に焼きつけられたのも。あなたでも、私でもあった。死ぬのは誰でもかまわなかった」
「だからこそ、あの日を記憶しておかなければと思うのです。あの日を知らない人たちが、私達の記憶を自分のものとして分かち持てるように」

「サバイバーズ・ギルト」は、『アリとダンテ~』にも描かれていた。あちらはベトナム戦争。悲惨しかうまない。

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2023年09月29日

Posted by ブクログ

原爆に命を奪われたのは、ささやかな日常を生きているふつうの人たちでした。多くの命が一瞬で奪われることの恐怖、そしていつまでも消えない苦しみを静かに描いた連作短編です。10代に強くおすすめしたい、大人までみんなに読んで欲しい1冊。

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2020年11月21日

Posted by ブクログ

五つ作品で、8月に読むべき。真摯、静謐というのがいつもこの著者の作品の読後感。まっすぐ深いところに届く物語。

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2018年11月07日

Posted by ブクログ

広島の原爆投下に居合わせてしまった人々の哀しい物語の短編集です。「石の記憶」は中でも印象に残りました。

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2015年08月20日

Posted by ブクログ

何度も何度も書き継がれてきた、「あの瞬間」だから、どの描写にもどうしても既視感がある。
方言は、去年観たあの映画ののんの柔らかい語り口で再生されてしまう。

新しい衝撃はなかった。

あと、吝嗇と悋気を間違ってるような…。


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2017年09月02日

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