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Posted by ブクログ
ホロコーストと、広島の原爆と、福島の津波・原発事故とをリンクさせている物語。
現代の子が、親族から聞く形で戦争、核、人権などを考えていき、違和感なく読むことができそうです。
物語の設定がしっかりしていて、違和感なく、この3つの重大な災害を大雑把に捉えられるように思います。
小学校高学年から読めると思いますが、内容が重いので、中学、高校、大人でも読むと気づく事が変わるかもしれません。
厚みのある本で内容もあるので、これが読める児童には勧めていきたいと思いました。
事実を物語に落とし込み執筆する中で、はまる沼が2つあると著者あとがきにあります。
「文献沼」そして。「推敲沼」。
ホロコーストや広島の本を読み出すと、私も違う立場から、違う角度から、また、同時期に他のところでは?など、知りたくなります。
反対に絶望感が強くて何も読みたくなくなったのは、「あのころはフリードリヒがいた」ですが、衝撃が強いだけに1度読んでおくべき本だとも思います。
人が戦争を起こさなくなるまで伝え続けなければという著者の意志を感じた1冊です。
個人的に戦争の本はノンフィクションが読みたいのですが、文章が読みにくいものもあり、文章の面では創作物語の方が、心に響くような気もしますし、読み返したくなる。勧めたくなるというのも良い点と思います。
Posted by ブクログ
主人公の光・S・エレオノーラ(エリー)は、広島出身の日本人の父とイタリア人の母を持つ。
エリーは、母の実家である、エレナおばあちゃんがいるイタリアにしばらく滞在し、そこで、おばあちゃんの子供の頃あったこと、とりわけ、おばあちゃんのお兄さんであるパウロの話を聞く。
エリーがそれまでほとんど何も知らなかった、イタリアでの、ナチスによるユダヤ人虐殺、イタリア人同士のファシスト政権と、それに抵抗する一般市民らパルチザンによる攻防戦の話だ。パウロはパルチザンの一員だった。パウロは捕まり、母が差し入れた1つのパンに、自身の血である文字を書いた後、処刑された。そのパンは、カチカチになって緑色のサテンに包まれ、大切に今もエレナの家に保管されていた。
エリーはイタリアで聞いたこと、そして広島の原爆のことも、もっと知りたいと思うようになる。帰国した後、夏休みには、被爆経験のあるおじいちゃんのいる広島へ行く。そして、今まで経験した戦争について多くを語らなかったおじいちゃんから、沢山の話を聞く。
[心にまとっている無関心という名のマントを破り捨てなさい]という文が強く心に残りました。歴史に対して、他人に対して、無関心でいることに慣れきっている自分にハッとしました。
勝手に男性と思っていた朽木祥さん。調べたら女性でした。被爆2世である作者がどうしても伝えたいことを盛り込んだこの一冊。今まで読んだ(数少ないですが…)戦争物の中で、一番我が事のように胸に響きました。歴史が特に苦手な私でも一気読みでした。中学生くらいから大人まで、多くの人に読まれるべき一冊だと思います。
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