中脇初枝のレビュー一覧
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思っていたのとかなり違いました。表紙とタイトルの印象から、座敷童のような超現実的な何かによって再生される家族の物語だと思ったのです。
読み進めていると詐欺師の占い師が出てきて家族に取り込みます。この占い師の言動によって家族が変わっていく物語なのかなと思ったらそれもまた違いました。でもこの「思っていたのと違う」ということが、この作品の根幹にあるのではないかとも思えたのです。
家族であっても親子であっても長い間寝食を共にしていても、気付かない一面があります。この人はこんなことを言うんだ、こんなことをするんだ、こんな顔をするんだ。新たに気付くことにより変わることもあるのでしょう。
視点がスルスルと -
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どんなに望んでも手にいれられないものが弥生にはあった
自分の本当の名前、本当の誕生日、本当のお父さんとお母さん
もしかしたらいたかもしれない兄弟
七夕の短冊やサンタさんの手紙に「お母さん」と何度も
書いて願ったのに叶わなかった。
東京の産院で捨てられ、乳児院で育てられ二歳になると
児童養護施設へ、弥生にとって準看護師の仕事は
生きていくための手段にすぎず、せめてやらなくては
いけないことさえやっていればそれ以上は責められない
いい子でさえいればクビになることもない
そうやってこの病院で11年働いてきた弥生
ひっそりと息を潜めるように生きてきた彼女に
新しい出会いが訪れます。
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ネタバレ家族再生のささやかなものがたり、とあらすじにあるのだが、ほんの少し語弊があるように感じる。
一家を牛耳っていたと言っても過言ではない祖母の石。
その陰で生きてきた存在感のない祖父、甲子。
大きな事業を興しては失敗し、石の遺産を食い潰してゆく父の主計。
美しいだけが取り柄で、誰が父か分からない次女を産んだ母、都。
父の不甲斐なさに幻滅し、従順だった娘時代から水商売へと転向する長女、はな。
誰からも、その出生に目を逸らされ、器用に隠れることだけを学んだ次女、さち。
歪すぎる家族関係の中で、それが生々しさの一歩上へ昇華しているのは、「こんこんさま」という不思議な守り神のいる古いお屋敷でのお話、 -
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「穴の中の戦争」は、隣組で作られた防空壕の中でのやり取りが描かれています。
弱い者、持たざる者への圧力、お国のためにと差し出される命、新たに生まれる命、何度も繰り返される空襲に翻弄される隣組という小さな社会。
焼け野原となった大空襲でも、この隣組は犠牲者なく戦争が終わる。
「愛子さん」は、犠牲になった側の物語です。防空壕は何も守ってはくれませんでした。
何も失わなかった側とは、大きな隔たりがあります。
同じ戦争の時代を生き抜いて来たはずなのに、愛子さんは、持てるはずだった多くの未来を奪われることになります。戦争からだけではなく、戦後の生活からもまた奪われ続けます。
安定した生活を長く続けるこ -
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【2025年120冊目】
祖母による絶対の支配下にあった家族は、彼女の死後バラバラになってしまった。一年ぶりに家に帰ってきたはなは、妹であるさちに再開する。偶然にも家を出ていた父親も帰宅し、祖父と母と偽りの家族の姿を保ったまま生活を再開する。家族が壊れてから生まれたさちは、密かに責任を感じていて――。
緩やかな再生への道を歩み始めた家族の物語。登場人物全員に「何かしらありそうだ」と思わせながらも、はっきりとそれがわかるのは易者の男くらいかもしれません。祖父も父も母もはなも、そしてさちもたっくんも、その深淵を覗けないままに物語は終了しますが、騙されていたにもかかわらずなぜか明るい展開になってい -
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ネタバレ色々な家庭・色々な人達の虐待をテーマにした物語だった。
担任をしたクラスは必ず学級崩壊してしまう新任教師と家で まともに食事を与えて貰えない男子児童。
外出先では愛想をふりまいて、いい人を演じながら子供が親の言うことを聞かなかったり、人の迷惑になったこと等を全て記憶し、帰宅したら、子供の失敗の数だけ虐待をする母親。
シングルファザーだった頃は、そんなことなかったのに、再婚した途端に虐待をする父親。
小さい頃、何かあるとすぐに手を出した母。(文字や数字を言い間違えただけで、お湯の中に頭を突っ込まれたり、自分は散々虐待を受けてきたのに妹には一切虐待されなかったり、テストで70点を取っただけ