中脇初枝のレビュー一覧

  • わたしをみつけて

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    ネタバレ

    生まれてすぐに捨てられ、高卒まで乳児院や児童養護施設、児童相談所ですごし、准看護師として11年勤務している主人公。
    その主人公が、新しく入った師長(救急看護認定看護師と手術看護認定看護師を取得している)によって考え方がかわり、成長していく物語だった。

    主人公が働く病院には、色々なスタッフや患者がいた。(診察時間より30分おくれて出勤する医者、道具のわたしかたが気に入らないと、すぐ道具をなげつける医者、手術中 しれっと看護師の臀部をさわるなどのセクハラをし、誤診で患者を死なせる院長、毎日見舞いにくる娘を自分が死ぬ直前まで罵倒し、娘をうつ病にさせる高齢者の患者など)実際の医療現場は、メディアに報

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    2025年01月05日
  • 世界の果てのこどもたち

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    ネタバレ

    2016年本屋大賞第3位。
    戦時中の満州で出会った珠子、茉莉、美子、3人の少女の、ほんのひとときの間、一緒に遊んで過ごしただけの3人の友情。
    その後の壮絶な人生。
    「中国残留孤児」言葉だけは何となく耳にしていたが、こうゆうことなのか、、と深く知る事ができた。
    「死」が日常過ぎて、読んでいて辛く重く、悲壮な表情の読者タイムだった。
    ただ、ラストに珠子が日本の産みの母との、、そのシーンは号泣、、。
    北朝鮮拉致被害の横田さん夫妻を想起させた。
    なんとも重みのある小説だった。

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    2024年03月16日
  • わたしをみつけて

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    わあ、とても読みやすかった。

    両親を知らずに施設で育ってきた弥生。
    師長や菊地さんとの出会いで変わっていく弥生から目が離せず、気付いたらノンストップで最後まで読み切っていました。

    最後の手術シーンは特によかった…!

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    2024年01月18日
  • わたしをみつけて

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    読み始めから感動のしっぱなしです。お気に入りのセリフや言葉が宝石箱を開けるように散りばめられています。捨て子の弥生が一生懸命に生きて行く姿は、涙腺を刺激したり鳥肌がたったりと、もう読み出したら止まらない感動作です。准看護師の弥生がいずれ看護師になり結婚し、子どもができるなんて事を想像してしまい、頑張れと応援している自分がいる事にふときずいてしまいました。こんなにすごい作品は、本当にないですね。この作品のつづきをぜひ書いていただきたいと思ってしまいました。

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    2023年12月08日
  • わたしをみつけて

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    ネタバレ

    「いい子じゃないと、いけませんか」という
    キャッチコピーに惹かれて手に取った一冊。

    いい子でいたい。
    もしもいい子じゃなくなっても、
    見捨てないでくれるだろうか?
    主人公の気持ちがひしひしと伝わってきました。

    きっと誰しもがもっているだろう
    「いい人に思われたい」という気持ち。
    でもその気持ちが自分を苦しめているんだなと
    改めて思いました。

    「いい子」ってなんだろう?
    そう考えさせられた一冊です!

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    2023年11月09日
  • きみはいい子

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    読み進めるのが辛くなるような、虐待を題材にした短編集。
    どの話にも、最後には救いと希望があるのがフィクションのいいところである。
    虐待する母親の心理などなかなかないので辛くなった。
    なぜそんなことで殴るのか?なぜその子のことを尊重できないのか?
    でも、自分の中にも同じような気持ちは蠢く。放出するきっかけがあるかないか、本当は些細な差なのだ。

    きみはいい子だ。みんなに言ってあげたい。きみはいい子。大人になったとき、認められた記憶が残るように。
    幸せな気持ちが残るように。

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    2023年10月16日
  • はじめての世界名作えほん 5 あかずきん

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    どの絵本で赤ずきんちゃんを読むか迷った。
    おおかみなにしてるの?
    食べちゃったの?とちょっと不安気になるけど、ワンモアというので、大人が思うより怖がってはいないのかな?

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    2023年07月01日
  • 世界の果てのこどもたち

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    ネタバレ

    それぞれの場所で生まれ、
    それぞれの生き方をしてきた3人の少女の物語。

    読んでいてつらい場面もたくさんありましたが、
    今を生きる私たちだからこそ
    知っておかなければならないことも
    たくさんあると改めて感じました。
    私たちが生きている時代には、
    様々な人が築いてきた過去があるからこそ
    成り立っているということを忘れてはならないと
    感じました。

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    2023年02月08日
  • 世界の果てのこどもたち

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    戦争の話か…と少し敬遠していたけど、読んでみたら、子どもが大人になることを描いた小説で、その子どもたちが生きた時代が戦争の時代だった。
    幼い頃に、少しの時間を満州で共有した珠子と美子と茉莉。その時の「子ども」たちは、今の「子ども」たちと根本のところは何かが大きく違うわけでもなかったと思う。無邪気で、ただ遊ぶことが好きで、大人の作る時代の中であまりに無力だった。
    それでも、その後の大きな時代の流れの中で、それぞれが懸命に生きていこうとしていた。

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    2022年09月29日
  • わたしをみつけて

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    ネタバレ

    いい子でいたい、捨てられたくない気持ちがすごくわかる。


    経験、知識を身につけて治療をしたい、そして患者だけでなくご家族のその後も善くできる人になりたい

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    2022年09月07日
  • 世界の果てのこどもたち

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    戦時中の満州で出会った3人の女の子の話。
    全員が戦争に巻き込まれ戦後も互いに苦労し、何十年と時が過ぎてから再会する。再会出来た理由の1つに人の思いやる気持ちがそれを叶えた。戦争体験の話だけではなく、人を守る事の難しさ負の連鎖を断ち切るためにはどうすれば良いのか考えさせられる話。それは戦争中だけでなく今の世界でも抱えている問題。答えはいつか分かるのかな。

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    2022年06月18日
  • 神の島のこどもたち

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    ネタバレ

    前作同様 無知の無知であった。。
    今年沖縄返還50年を迎えるけれど 特別ドラマ等は作成されないのだろうか

    そうか日本じゃないと密航となるのか。。

    沖縄本土の戦争の凄まじさはひめゆりの塔等で既読であったが 島々での戦争については無知であった
    また その終戦後の動きも

    目が合う距離で 民間人やこどもを狙って撃つって 戦後トラウマとか 人生観の変化とか そこら辺はどうなのだろう。。

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    2022年05月24日
  • 世界の果てのこどもたち

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    ネタバレ

    こういった原作がワンクールのアニメ化になってもいいと思うのだがなぁ。。(映画だと端折られるから難しい)

    戦争の話やイメージはあるけれど 戦後どうだったかというのは割と知らない

    江戸川乱歩の「芋虫」を読んだときは設定に驚いたが当時はそういった人は勿論いただろうし 

    ちばてつや氏や赤塚不二夫氏による満州引き上げについて既読であったが 7割が亡くなったというのは凄まじい
    また 関東学院 大岡川 黄金町など身近な地名での空襲
    修学旅行が広島 沖縄とそれぞれ歴史を調べたけれど 自分の住む場所が戦時中どうだったかこそ知りたかったかも

    また在日韓国人の歴史についても無知であった
    中国や日本にいる間

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    2022年05月24日
  • 世界の果てのこどもたち

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    珠子、茉莉、美子、
    戦時中の満州で出逢った3人の少女。
    一時の出逢いの後、それぞれの地で戦争に翻弄され、それぞれの道を歩む。

    ***ネタばれ***
    満州で中国残留孤児となり、それまでの記憶をほとんどなくしてしまった珠子。
    横浜に戻り、空襲で両親を亡くして戦争孤児となった茉莉。
    朝鮮で生まれ満州を経て日本に渡り、在日朝鮮人となった美子。
    3人の歩む道に、胸を張って前を向く姿に、
    一時も目が離せない。
    ただの戦争小説じゃない。
    あの先の大戦をあらゆる角度から描き、戦争に翻弄された3人の少女が、戦後、どのような人生を辿ったのかまで描かれていて、彼女たちの人生を通して、生きるとはどういうことかを考え

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    2022年05月13日
  • きみはいい子

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    私は心の専門家として虐待を受けたお母さんを癒し子育てを楽しんでもらえるように、自分を肯定できるように支えていきたい。虐待連鎖防ぐのが今の私に出来ること。
    虐待連鎖の話辛すぎます。

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    2022年05月08日
  • 世界の果てのこどもたち

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    3人の女の子が第二次世界大戦末期を生きる話

    現在、起きている戦争や虐殺

    80年経っても、何も変わらなくて、嫌になる

    満洲引き揚げの話を、これだけ詳しく知ったのは初めてだった

    作者の「やったら、必ず、やりかえされる」という思いが至るところから伝わってきた

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    2022年04月16日
  • わたしをみつけて

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    表題の「わたし」とは、一番はもちろん主人公を指すのでしょうが、作品内では、人知れず辛い思いを抱えている人が多く登場します。
    院内の同僚から、患者さんまで。

    主人公は本当の自分を認められたことがきっかけで、周りの評価を顧みずに行動できるようになります。
    他社にどこまで踏み込んでいいのか、踏み込むべきか…
    難しいテーマではありますが、それを今まさに迷っている人への後押しになる作品だと思いました。

    孤児でなくとも、「いい子にならなきゃ」という強迫観念に押しつぶされることは往々にしてあります。誰しもあるのではないでしょうか。
    そんな時、「わたしはわたし」という揺るぎない自分を持てることはとても幸せ

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    2022年03月27日
  • 世界の果てのこどもたち

    購入済み

    せつない

    満洲国での生活から日本に帰って来てその後までの話。自分が生まれる数十年前にこんな経験をした人が本当にいる。マイナス30℃にもなる極寒の地。沢山の夢を抱いて渡った家族達は敗戦後生きて帰って来れたのは運が良かっただけ。日本に帰るためにどれだけ辛い思いをしたのだろう。持ち物を全部奪われ食べるものも無く殺されたり女の子は売られないように髪を全部切ってしまったり。救われたのは優しい中国人もいたということ。伯母から聞かされた話そのものの本でした。

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    2021年12月12日
  • きみはいい子

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    学級崩壊させてしまう若い教師、虐待を繰り返す母親、子どもの頃を思い出す認知症が始まった老婦人、虐待されてきた母親の介護をすることになった女性…小学校の子ども達をめぐるお話。短編なんだけど、どれも同じ街で起こっていて少しずつ繋がっている。

    心をえぐられるような、それでいて読後感は救いがあって優しい。子どもって、子どもを育てるって…といろいろ考えさせられる。なかなか難しいけど、我が子にとって優しいお母さんでいたいし、まわりの子ども達にとっても優しい大人でありたい。

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    2021年11月22日
  • わたしをみつけて

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    ネタバレ

    両親がいない弥生は施設で育ち、人から嫌われないよう捨てられないよう常にいい子で生きている。

    施設を出ると住居を確保し手に職をつける為、准看護師になった。勤め始めた病院では医者から見下され疑問を持っても口には出せない。
    上司が変わり藤堂師長の元で、病院の問題や看護師の仕事について考えるようになる。

    弥生は近所で出会った菊地さんに心を開いた事で長年の苦しみから解放されていく。
    そして、院長の誤診を許さない師長と共に行動に出る。
    一歩一歩、強くなるために。そして患者さんを心で見て看護師にしか出来ない看護をするために。

    生きていくために働く、そして信じる人に出会い苦しみの中から抜け出していく、読

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    2021年11月02日