中脇初枝のレビュー一覧

  • こんこんさま

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    9歳の「さち」という少女。
    家族から疎まれている少女だ。
    さちは、自分が疎まれていることに気付いていて、北鎌倉の古い自宅で、こっそり身を潜めるように暮らしている。

    さちなりに、自分の家族、家をよくしたい、幸せにしてほしいと純粋に思っていたんだろうなぁ。
    旭山の登場からドロン!までのお話は、まるで落語のようだった。
    騙されたことで付き物が落ちたのか、同じ経験を共有したことで気が緩んだのか、最後は家族みんなが笑い合えてほっとした。
    さちの名前の由来。愛らしくとか美しくとか、そんな大それたことでなくて良い、ただ幸せであるように、という都のささやかな願い。
    親が考える幸せはなくても、押し入れの中で寝

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    2022年03月05日
  • きみはいい子

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    一つの町でのそれぞれの短編が5話つまった本でした。学級崩壊や児童虐待がテーマになっていましたが、みんなそれぞれ悩みながら精一杯に生きてるというのがよかったです。「べっぴんさん」が一押しかな?

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    2022年02月21日
  • わたしをみつけて

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    心にずしっとくる重たい内容だけど、読みやすいやさしい文章。

    弥生さんは藤堂師長と出会えてよかった。

    生まれにより確かに格差は生じるけど、さらにその後に出会った人たちの影響で自分自身や人生は大きく変わっていく。

    弥生さんが小さい頃に出会った幸子さんのように、就職してから出会った藤堂師長や菊地さんのように、きっと自分も知らないうちに誰かから幸せを願われているのだろう。


    しかし、この院長の病院では絶対に手術したくないな。
    医師も人間だし、だからこその人間らしさだとわかるけど、患者としては命がかかってますし。
    藤堂師長が最初に出会った医師のような人に診てもらいたいな…。

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    2021年04月04日
  • わたしをみつけて

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    ネタバレ

    呪縛から解き放たれた弥生の強い願いに、一緒になって願い祈る。

    病院を少しでも良くするために、まだこの病院に残って頑張りたいという弥生の信念はすごいとは思うものの、こんな看護師を見下した医療事故を繰り返す糞みたいな院長がいる病院の体制はそうそう変わらない。弥生がどんなに奮闘しようと、病院が良くなって院長が改心するとは思えない。こんな病院とっとと辞めて藤堂師長について行っちゃえば良いのにと思うけど、今ここにいる患者さん達を、未来の患者さん達を彼女は見捨てることができないんだろうな。

    「あなたがたのいる場所は、いつも、患者のそばよ。」去り際に看護師達にかける激励の言葉の温かさと力強さに、背中を押

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    2021年02月17日
  • はじめての世界名作えほん 17 十二支のはじまり

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    1歳9ヶ月
    干支の始まりを簡単に説明してくれる本。
    息子が猪年生まれなので、『寝坊助』になったら嫌だなぁ、と正直思った、、、。

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    2020年12月12日
  • きみはいい子

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    理不尽な辛さ。家族は選べないとは言っても世界に1つしかない家族。
    悪い子だから虐待されているわけじゃない。きみはいい子だよ。そう感じた。
    私はしょうもないことに文句つけたりしていたけどもっと大切にしよう。そう思える本だった。

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    2020年04月01日
  • わたしをみつけて

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    いつも自分の居場所をなくさないために、ただただいい子の仮面を被った准看の女性が、看護師長の勇気に触れ、初めて一歩を踏み出す物語。
    でも、まあ…それだけかな。
    2019/03

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    2019年03月16日
  • 魚のように

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    著者が高校生のころに書いたというお話。
    家出した姉のことを一人語りする弟君のお話。
    家庭環境が、ほんの少しだけ複雑な(とは言えどこにでもあるようなものだけど)子女子高生二人のお話。
    若い!というのが第一の感想で。
    嫌いじゃないけど、もう心には響かないなぁという、自分が年とったことを実感した小説だった。

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    2018年08月15日
  • 魚のように

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    10代らしさがあると思った。
    純文学を好む文学少女が書いた感じ。
    鬱々としていてちょっと耽美的というか…
    嫌いじゃないです。でも今の作品の方が好き。

    「みなそこ」同様、ここでも「みてる」という方言が登場。
    「みなそこ」で知った方言だけど良い言葉だなぁと思います。

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    2018年05月04日
  • 魚のように

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    現在40代の著者が高校3年生のときに書いたという、80頁足らずの短編2つ。

    表題作は、姉が家出をしてバラバラになった家族の弟の語り。どうしてよいのかわからない「僕」も家を出て、歩きながら考える姉のこと。もう1編の『花盗人』は、嫌われ者の祖母を亡くした孫娘の語り。副題に「隔世遺伝」と付けたくなります。

    どちらの話も読みはじめてしばらくは「僕」や「私」の年齢がわからずとまどう。なるほど高校生のときに書いた話なのだからと納得。この突き放した感覚。みずみずしいというべきか冷ややかというべきか。心にぽっかり穴があく。

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    2017年08月19日
  • わたしをみつけて

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    17/02/23 ⑬
    『きみはいい子』がすごくよかったので同じ著者の本をたまたま見つけて即借りました。
    このひとの紡ぐ言葉はやさしいね。でもちょっと今作は狙いすぎてる気もするなあ。

    ・「自覚してほしいの。看護師の仕事はなに?医師にしかできないことがあるとすれば、看護師にしかできないことがある。わたしたちはそれをするためにここにいる。わたしたちはここにいて、わたしたちにしかできない仕事をしなければいけないの。」(P75)

    ・あなたがたはここにいてね。あなたがたのいる場所は、いつも、患者のそばよ。」(P225)

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    2017年02月23日
  • こんこんさま

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    少し昔の北鎌倉のお屋敷が舞台。
    バラバラだった家族の再生?の物語。

    もう少し掘り下げて人物描写してほしかったし
    詐欺師とのあたりがもう少しあっても良かったと思う
    中編という感じで
    せっかくなら長編でしっかり書かれていたら
    もっとよかったけど…
    もつれてた家族の毛糸は
    そんな簡単にほどけないと思うから…

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    2017年01月03日
  • わたしをみつけて

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    准看護士山本弥生は、病院の前に捨てられていた。
    3月に拾われたから、区長が弥生と名付けた。区長が山本だから山本。
    施設で育ち、准看護士の資格を取り、病院で働く。
    捨てられた子は、名前も誕生日も何も持っていない。
    だから、いい子でないといけない。
    弥生は、今以上のことは望まず、自分を守って生きていく。
    読んでいくと、その切なさにドンドン引き込まれていく。
    中脇さんの丁寧でしっとりした落ち着いた文体好きです。

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    2016年08月25日
  • わたしをみつけて

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    ネタバレ

    児童養護施設で育った主人公の弥生は准看護師として淡々とした日々を送る。自分の居場所が無くならないようにということだけを考え、理不尽な院長や医者にも従っていくが、新しく来た師長はそんな弥生の頑なな心を変えていく。

    いい子じゃなかったから親に捨てられた、ずっとそう考えてきた弥生を思うとせつないです。

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    2016年08月17日
  • 魚のように

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    17歳で書いたのかー
    相当うつうつとした感じがあるけど、書いていて苦しかったのか、書くことですっきり?していたのか…
    とにかく書き上げているところがすごい。
    花盗人のラストはえーー…

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    2016年04月06日
  • きみはいい子

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    虐待をテーマにした短編集です。それぞれの立場から虐待に対するいろんな思いをいろんな視点から描かれていました。
    各章、虐待を受けてすごく嫌な思いをした人たちは最後、ほんのわずかな希望や幸せを持つところが印象でした。

    2014.9.10(1回目)

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    2021年09月11日
  • こんこんさま

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    さらりと読める短めの物語だった。始まりと終わりが印象的。
    終わりは、このあと結局どうなったんだろう?と、それぞれの登場人物について思いを巡らせるけれど、それがまた良いのだろう。
    食卓のシーンが、物語の進展とともに家族が再統合されていく様子をきちんと描写しているあたりがとてもいいなと思った。甲子が自室から今に出てきて、皆で高枝切りばさみの宣伝を見ながら買おうかという最後の情景が、これからの幸せをほんのり予感させるのに、ラストの一文が「寒が過ぎ、暖かくなるにつれて、森はますます深くなっていくだろう」なのは何でだろう?

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    2013年11月12日
  • わたしをみつけて

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    『きみはいい子』で一躍人気作家の仲間入りを果たした中脇初枝の著書。余白が多分にあるのですぐ読み終わる。『きみはいい子』のようにどこか胸の奥をつくような、やさしい文体ながらどこか危うさを孕んだような作品。施設出身の主人公が准看護師として働く病院での院長のミスに気がつきながらも“いい子”でいようとするあまり……といったようななんだか苦しくなる作品。2013/332

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    2018年11月01日
  • こんこんさま

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    よく行く北鎌倉が舞台ということと、
    表紙が酒井駒子さんだったので、
    興味を引かれて読むことに。

    基本は、家族の繋がりを結びなおす物語。
    鎌倉の景色を求めて読むと、物足りないことになります。

    読後感は悪くないです。

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    2013年05月24日
  • こんこんさま

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    家族の気持ちがバラバラになってしまった三河家。
    まだ9歳のさちは家族の目につかないように身を隠すことを覚え、お母さんに当たられても無表情で姿を消し1人で声を殺して泣いていた。
    自分の部屋のないさちが、どこで寝ているのかを誰も知らないという状況だった。

    そんな三河家を再生させるには何が必要だったのか?

    物語の中ではいろんなことが起きるけど、全てを動かしたのはお正月の朝だった。
    さちが着物を着たその瞬間、お母さんはまっさらな気持ちでさちを見たんだと思う。
    さちを疎ましく思っていた理由を抜きにして1人の娘として。もしかしたら初めて。

    親子に限らないけれど、この子はこういう子だという印象はなかな

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    2013年02月22日