中脇初枝のレビュー一覧

  • きみはいい子

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    ネタバレ

    桜が丘小学校と小学校のある「烏ヶ谷」の地域の連作短編集
    児童虐待がテーマとなっている
    どの話も重くつらいが、必ず見守ってくれている人がいるのが救い

    「サンタさんの来ない家」
    学級崩壊させてしまった新任の男性教師の岡野と義父から虐待を受けている男児神田を中心とした物語
    「べっぴんさん」
    自分も虐待された経験を持ち、今は自分の娘を虐待してしまう母親の物語
    「うそつき」
    小学校のPTA会長をしている主人公の息子の優介の友達のだいちゃん(大貴)の話と子どもの頃の親友で黒人とのハーフのもっちゃんの物語、「サンタさん」の校長先生と担任の先生のエピソードが挿入される
    「こんにちは、さようなら」
    認知が入っ

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    2021年06月16日
  • わたしをみつけて

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    素敵な話。
    始まりは重たく、暗く、どこまでこの調子?とも思ったが、新しい藤堂看護師長が来てから全てがつながり、面白くなってくる。

    看護師という仮面を被りプロの態度で看護し、患者を救い、院長に楯突いてやめさせらせられるものの、全ての看護師が意識を変えるきっかけになる。

    弥生は、「自分で自分を育てたのね」
    「上手に自分を育てたわね」と言われるが、まだうなづかない。
    親に捨てられ、3月に拾われたから弥生。
    養護施設で育ち、生きるために手に職をつけて、准看護師。

    神田さんは新しい彼に子どもを虐待され、その声を心配していた、ラッキーの飼い主、菊池さん。
    青森から働きに出て苦労もされながら、弥生がい

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    2021年05月29日
  • わたしをみつけて

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    とても素敵な師長で良い本でした。

    この顔はね、仮面なの。
    看護師の仮面。病院に着いたら、仮面をかぶるの。
    よく、若いひとが、自分探しとか言って、ほんとの自分を探して旅をしたり、転職してみたりするでしょり
    ほんとの自分がどこにいると思ってる?
    ほんとの自分なんてね、なんだっていいのよ。そんなのないと言ってもいい。仮面をかぶって30年もたてば、それが、ほんとうの自分。

    印象に残っています。

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    2021年05月17日
  • わたしをみつけて

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    師長に自分の身の上を話すところで自然と涙が出て来ました。やっと彼女が救われた気がしたのかな、とても読みやすく心に響くお話でした。

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    2021年05月08日
  • 世界の果てのこどもたち

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    おもしろくてあっという間に読み、最後のほうは感動した。
    敗戦間際の満州の開拓村でほんの1~2日一緒に過ごした立場や生活の違う3人の少女のことが、その後の人生までずっと描かれていく。1974年生まれの著者という偏見のせいか、時代背景のからまり方がちょっと典型的に過ぎる感じがしないでもないけど、それ以上にこの物語のなかに込められたものの大きさが感じられた。
    込められたものとは……。たとえば、空襲や満州からの引き揚げのような場面での人のふるまい、人の勝手さ、人の弱さ。人を守るってどういうことか、暴力的に闘わずして守る方法があるのか。物を分け合うとき、相手に大きいほうをあげられるか。
    「わたしは、幸せ

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    2021年05月08日
  • 世界の果てのこどもたち

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    ネタバレ

    昭和18年9月の終わり、珠子は満州についた。
    ふるさとは貧しくて、国策としての満州開拓団に強制的に入団させられたのだ。
    城壁に囲まれた土地ではあったが、地味豊かな満州の土地で、ようやく彼らはお腹いっぱい食べることができたのだった。

    美子は朝鮮に生まれたが、日本の支配下にあった朝鮮で、朝鮮人が豊かに暮らすことはできなかった。
    父が満州に仕事を探しに行っていた数年間、美子は母と二人で毎日働きづめに働いて、ようやくコーリャンの薄いおかゆをすすれるような暮らしだった。
    やっと父が迎えに来て家族で満州に移住。
    日本人たちのそばで日本人と同じように学校に通い、そこで珠子と友だちになった。

    茉莉は横浜の

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    2021年03月19日
  • わたしをみつけて

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    私は眼科やけども、病院で働くことの意義をそっと教えてもらえた。藤堂看護師長のような方がどの病院にもいてくれたら。。私も学ばせてもらえたことがあった。明日からまた頑張ろう。
    そして、弥生ちゃんの最後の心の変化…とてもとてもステキやった。
    祈ってもらったことがある。素敵だ。
    とっても素敵なお話やった。
    読んでよかった。

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    2021年03月04日
  • 世界の果てのこどもたち

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    途中読み進めるのが辛くなりながらも、
    『読まなければならない』という気持ちに押されながら一気に読み終えた。

    この本を皆が読めば戦争も差別もなくなるのにな。
    自分の子供たちにも読み継いでもらいたい一冊。

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    2021年02月17日
  • 世界の果てのこどもたち

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    胸を打つ。会社の休憩室じゃなかったら、電車の中じゃなかったら泣いてたな。
    戦争を繰り返さないためにもこの読書体験は大切なこと。辛いんだけど読むのが止められない。
    この本を作ってくれてありがとうと言いたい。この3人の少女を抱きしめたい。

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    2021年02月05日
  • わたしをみつけて

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    きみはいい子、も好きだったけどこの本はそれよりも心を掻き立てられるものがあった。フィクションではあったが、病院勤務時代の病院のリアルが垣間見えた。

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    2026年02月04日
  • わたしをみつけて

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    ネタバレ

    先日の「きみはいい子」とバックグラウンドが同じ。お父さんの虐待から救われた子は、学級崩壊をしてしまった男の先生が救ったのだと思う。

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    2020年02月25日
  • わたしをみつけて

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    捨て子だった准看護師の弥生。
    いい子じゃないとそこに居続けることができない。
    だからいい子であり続ける。
    居場所を失いたくなくて。
    わかりすぎる。弥生ほどじゃないけど似たような境遇だったから。

    でも弥生は出会った心温かい菊池さん、
    藤堂師長に、
    「だれかが私を見てくれていた」ことに気づかせてもらえた。
    わたしはわたし。
    いい子でもわるい子でもない。
    わたしはわたし。
    弥生の気づきに涙が止まらなかった。
    そして自分も気づかせてもらえた。
    素晴らしい1冊に出会えたことに感謝。

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    2019年07月04日
  • わたしをみつけて

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    ネタバレ

    『きみはいいこ』の続編ということで手に取った一冊。

    いずれも、「いい子」がキーワード。
    いい子でなければ愛されない、いい子でなければ必要とされないことが怖くて苦しかった子供時代。今もやっとのことで手に入れた居場所を失いたくなくて、いろんなことを飲み込んでそこにしがみついている主人公の弥生。
    いい子じゃなくても自分は自分。大それたことじゃなくても、今いる場所ですべきことをやっていくことが大事なんだ。無理していい子にならなくてもいいんだよ、と教えてくれた藤堂師長と菊池さん。自分を見つけてくれた人、自分を認めてくれた人との出会いが、弥生自身が自分を認め、いい子でもなんでもないありのままの自分として

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    2018年12月14日
  • 世界の果てのこどもたち

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    戦時下の満州で出会った出自の違う3人の少女。
    終戦を迎え、それぞれが数奇な運命を辿ることになる。

    再読。

    満州からの引き上げ時に残留孤児となった珠子、
    日本に渡り在日朝鮮人として生きることになった美子、
    家族を空襲で失い戦争孤児となった茉莉。

    10歳にもならない子供の辿ることになった運命は、想像を絶するもの。
    戦争に翻弄され、その被害者となった子供たちが沢山いた事を忘れてはいけないと思います。

    多くの人が読でもらいたい本、
    私も今後何度も手に取ると思います。


    2021/11/06

    再々読。
    満州開拓団、中国残留孤児、在日朝鮮人、戦災孤児。
    満州で出会った3人の少女は、それぞれの場

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    2018年10月16日
  • 神の島のうた

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    中脇初枝さんの小説『神に守られた島』の舞台になった沖永良部島の写真集。代々唄い継がれている島唄が取り上げられている。
    小説と合わせて観ると、とても感慨深いものがある。

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    2018年09月27日
  • わたしをみつけて

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    『施設のものはみんなのものだった。
    そんなこと知っていた。一度だけ、ほんとの気持を言ってみただけだった。
    その一度きりで、自分がいい子じゃなければ、受け入れてもらえないことを知った。
    だからこわかった。』

    「名づけは親の最初の暴力みたいなものだし。 - つけられた名前で生きていかなきゃいけないんだから。」

    「心臓のことはいつもほめてたわ。よく何十年も休まずに動いてるよねー、えらいねーって。彼女の話をきいていると、なんだか、自分の臓器が動いて、自分が生きているだけで、自分がえらいような気がしたものよ。」

    「人生の総決算よね、入院と葬式は。 - そよひとが今までやってきたことがみーんな出る。

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    2018年07月21日
  • わたしをみつけて

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    こんなにも人の心の傷をやさしく描けるのは、中脇さんならでは。

    いわゆる”一般的”な子供時代を経ていない子供は、自己を確立し自分を保つためだけでも、極限に伸ばされた太く平べったいゴムを常に腰に巻きつけられ後ろから引っ張られているような状態のまま前に進んでいくという日常生活を送らなければならない。
    そのつらさは他人には見せないし、見られたくないものである。大人になったって、一番ありのままの自分を受け入れてほしい、受け入れられなきゃならない時代に受け入れてもらえなかった寂しい思いを隠して生きている。大人になってから人にありのままの自分を受け入れてほしいと求めるのはエゴだということもわかっているから

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    2018年04月26日
  • わたしをみつけて

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    見えなくていいものもある

    気付かなければ見えないものもある

    何を選ぶかは人それぞれなのだろうけど

    よいものを受け取る感度の高い人は幸せだろうなーと思った。
    その感度が高い人は、
    真っ直ぐな愛情をたっぷり受けてきた人
    もしくは
    後天的に気づくことができた人

    どちらにしても自分で自分をきちんと認めることが大切なのかなあと。
    そのためには、他者の優しさの積み重ねと手放しで存在自体を認めてくれる人が必要不可欠なのかな。

    小さな善意に気づけるようにありたいなあと。
    気付かなければ見えない優しさを持てるようになりたいなあと思う。

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    2024年11月13日
  • きみはいい子

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    先生の話は心が苦しくなりました。先生って本当に大変。おばあちゃんの話は続きも読みたいですね。短編だと思わずに読みましたがなんとなく繋がっていて、その繋がりがわかるのも面白かったです。

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    2026年02月14日
  • 伝言

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    満州で少女たちが言われるがままに作っていたもの…それが風船爆弾だったことを何十年と経った後に知る。

    知らなかった満州での出来事に驚き、何も知らずにいたことを恥じる気持ちになる。
    戦争というものは、男たちのものだったから、女や子どもは何もできないと思っていたが、兵器づくりに加担し、ときには植民地の支配者としての立場を享受し、ときには、無自覚に人を傷つける。

    このことを忘れないように、もう二度と同じ思いをする人を、二度とこの世界に生まないように、それが「伝言」だった。



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    2025年12月04日