高橋由太のレビュー一覧
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シリーズ5冊目にして完結~祖母である卯女を差し置き,小風達を救うため江戸城に向かおうとする伸吉の前に閻魔が現れ,頭を冷やすために地獄を彷徨えと落とされる。賽の河原では石を積む子ども相手に寺子屋を開き,小春という若旦那に縁談が持ち上がって大川に身を投げた娘がいて,西の方で寺子屋を開いている関羽雲長の評判を聞く。所葛亮孔明に勝つためには劉備を捜さなくてはならないが,義弟の関羽なら居所を知っているに違いない。修羅道では張飛が関羽の商売敵と戦を仕掛けてきたが,天海がこれを遮る。帝釈天の攻撃になすすべを持たない二人を救ったのは,第六天魔王の上総介だった。大ガラスが運んでいった先には剣樹地獄が控えており,
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あれ?賺されちゃった~堤横で伸吉が拾った行き倒れ寸前の大男を拾ったら,劉備だと名乗る。小風は腰に持っている茶が気になり,しぐれの巾着を差し出して手に入れる。饂飩を食べさせると,劉備は饂飩をやると言い出す。劉備は家出した上総介を心配する伸吉を忘れて,人として生きろと言い,傘平は見合いをして所帯を持てと言う。見合い相手は美和という女で,一時小風を忘れるが,また思い出してしまう。城の近くで饂飩の客として現れたのは天海で,彼が明智光秀だと知って,上総介は鉄砲を射掛けるが天海はびくともしない。江戸湾に唐の船が現れたと聞いて,幽霊達は見物に出掛けるが,夏侯惇や呂布は容赦なく幽霊の首を落としていく。小風は父
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核心に迫ってきたけど,収拾つくのかなぁ~一月前から小風の姿が見られない。コンニャク師匠こと伸吉の許に死神もかくやという見窄らしい男が現れ,妻千代を捜して欲しいと「うらめしや」に依頼する。男は22才の大工,吉三郎で,親方の隠居で食うや食わずになり,身を投げようとした大川の橋の上で出会って一緒に暮らし始めたが貧乏に変化はなく,ようや向いてきた運は,火火事の後の普請で,小金も貯まったのだ。閻魔も火事が困るというのは死人が増えるのが嫌なのだが,火付け犯を捕まえる様に依頼する。ちび猫骸骨と八咫丸の姿が見えず,町屋からも子供が攫われている。子供がいなければ,寺子屋も行き詰まる。人攫い捜しも加わった。小風は
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イラストレーターが代わったかなぁ~猫骸骨の様子がおかしい。閻魔に依頼されてコンニャク師匠を殺しに来た音の助は雪男だが寺子屋に居着いてしまった。音の助はカラクリ人形を携えていて意思を持つものの様に動く。しぐれの商売敵は,紫陽花藤之助という庭に咲く紫陽花の化身だ。龍神になった姉を捜しているというが,道理で雨が降らないはずだ。閻魔から呼び出されて小石川の寺に行くと,閻魔と,手下の暗夜と朔夜は,小風を妻にして羅刹を減らして楽をしたい閻魔の魂胆が透けて出てきた。小風の赤い唐傘は閻魔の手で壊されてしまい,コンニャク師匠は祖母が遺した百鬼夜行図の狐火が時間稼ぎしている間に,祖母と知り合いで今や伸吉の教え子と
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どこかで似た様なシチュエーションを読んだ気がするのは,仁木英之の僕僕先生シリーズ~深川の貧乏寺子屋の師匠・伸吉はコンニャク男で,高利貸しの取り立て屋である熊五郎に怯え,いっそ死んでしまおうかと井戸に近づくと,巫女姿の少女の幽霊・小風が現れた。たすけて欲しいのだろう云う。熊五郎を夜の墓場に呼び出した小風は唐傘と赤い紐を操り,熊五郎に憑いていた悪霊を地獄へ送る。熊五郎の妹・しぐれが取り立てを理由に現れて寺子屋に居着くが,彼女も幽霊で,小風を姉と慕う。小風が連れて行ったのは寺子屋だが,そこには読み書きを習いたい幽霊達が溢れていた。雨の日は幽霊も忙しく休みだが,小風は何処かへ出かけていく。骸骨猫の暮れ
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いろいろ考えず、とにかくお話が進んでいくのに身を任せて読めば楽しい時間を過ごせる、という感じでしょうか。
活劇が楽しい一冊でした。
あえて、述べると往年のスポコン漫画巨人の星で飛雄馬が投げてからボールがキャッチャーに届くまでに、随分と葛藤やら目と目での会話やらがある、そんな感じの活劇シーンであります。そうですねえ、映画で言えば「カジノロワイヤル」(ピーター・セラーズが出演してる方です)みたいなオールスターが集まっての楽しいひととき、かな。
時折、?と感じるところはあるものの、例えば「四足の動物が肩を落とすのだろうか」なんて思うところはあるものの、とにかく、流れに身を任せて読んじゃえば面