富樫倫太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
富樫さんの土方シリーズ3作目。
正直な話ちょっととまどいが多い作品だったかなー。
もちろん面白かったですよ。
前の2作もそうですが、想像のつかない話だったのでぐいぐい引っ張られます。
ただ今作が違うのは「SF」であるということ。SFの定義はいろいろでしょうが、まあ、この作品は幕末が舞台のSFでいいかと。
簡単にあらすじをいうと、国家転覆そして理想郷の建国をするために不老不死の男たちが幕末の日本にやってくる。人間をゾンビにし、手駒を増やしていく。一方アイヌの人々は奴隷のようにこき使われていた。そのアイヌのある家族、父親が亡くなろうとしていた。彼の二人の娘は和人に連れて行かれ妾にされてしまうかもしれない。そして別の場所では雄吉と善治が船乗りとして北上する幕府軍の船に乗り込んでいた…。
上巻は登場人物について丁寧に描かれています。この上巻の「物語が動き出す感じ」がとてもいいっす!
土方さんはちょっとだけ出る。ほんの少しなのに、とてもかっこいいです。
幕府はフランスから軍事顧問団を招聘します。それでやってきたブリュネとカズヌーブ。新撰組好きならご存知のふたりは、実はサン・ジェルマンとカリオストロ伯爵がなりかわっていたのだった。このサン・ジュルマン伯爵と彼の右腕カリオストロ伯爵は不老不死でフリーメイソン。日本に理想郷をつくろうと画策。
このふたりが実に憎憎しい人たちで(笑)実在の人物なんですね?
ぐぐってみたところ、いろんな伝説がある人たちのようです。(カリオストロはルパンに出てくる彼ではないのかとがっかりしました…笑)
それとアイヌの人々。
和人により、過酷な仕事をさせられていたことを初めて知った…。(フィクションだとしても同じようなことが行われていたそう。あとがきで富樫さんが触れていました。ほんと過酷…。)そしてアイヌの人たちの仲間を大事にする関係にたびたび涙しました。その英雄タリコナがほんとかっこいいんです!スラムダンクの流川タイプか…と思いきや仁義を大事にする熱い男なんです!
雄吉と善治の話は切ない。話を進めてくれるひとたちでもある。高松凌雲もかっこいいんですよー。史実の彼自身とてもかっこいいですしね。
前半は台風の前という感じ。
一気に読んで、後半へ -
Posted by ブクログ
まぁ「ガルトネル事件」と言う事実は事実として、ここまで話を膨らませていく手腕がスゴイ。解説でも書かれているように、あまり有名(?)ではない事件(というほどのものかはともかく、歴史的にはそう呼ばれたりしている)ものを、エンターテインメントとして昇華させ、読みごたえのあるものになっている。史実を知っている人から見れば、ちょっと強引な背後関係や戦闘シーンもあるものの、小説として考えればとても楽しめる。
土方をクローズアップするあまり、少々周囲の人物の扱いがひどい感じもあるので、そこは好みが分かれるかも。まぁ、本書を読んでこれが事実だと思うような人は少ないか(^^;