田中一江のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『エンダーのゲーム』はエンダーの物語で、エンダーの天才性を描き出せればよかったのでサブキャラたちの描写はすごく薄くなっている。
この本はそういった原典の薄さにつけこんで都合よくサイドストーリーをねじ込んだだけ
……といえばそうなのだが、それでもこれだけ面白いものを書けるのであれば大したもの。
思うに、主人公はエンダーでなければだれでも良かったのだと思う。エンダーとは違った方向に天才性を発揮する人物ならだれでも。
「コンピュータのような記憶と無限の洞察力を持つ天才ならこの状況からここまでの結論を出せるはずだ!」
を突き詰めた思考実験小説で、つまり主人公はエンダーを超える天才なので読んでて大変爽 -
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Posted by ブクログ
ずっとバトルスクールだけの展開に飽き飽きしていたので、下巻のほうが面白かった。
「卒業試験」のあたりでどんでん返しに気づいた。と同時にタイトルの意味を理解した。
ここらへんは話としてよくできていると感じる。
問題は死者の代弁者のところで、エンダーの放ったミームがどうしてこんなに影響力を持てるのか
まったく全体説得力が感じられなかった。続編への繋ぎ? よくわからない。
どうも映画版ナウシカみたいに、主人公が完璧に優しすぎる人物として描かれていて
そこが話全体の説得力を歪めてしまっているようだ。
エンダーが完璧である結論をどうやっても動かせないので、敵に対する扱いも完璧でなければならず
その結 -
Posted by ブクログ
いかにもSFSFしたSF小説( ´ ▽ ` )ノ
「宇宙の戦士」の少年(幼年?)版( ´ ▽ ` )ノ
主人公が6歳(!)とか、普段着が全裸とか、ほんと「SF小説」の典型で、こういうのダメな人はダメだろうな( ´ ▽ ` )ノ(設定が飛躍し過ぎで、ガンダムとかスターウォーズとかアニメ・映画からSFに入った人はこういうところで挫折しがち……まあ、昔の自分自身がそうだったんだけど。SF入門書としては、クライトンとかクーンツとかもう少し一般小説寄りの作品の方がいいな)
ついでながら、立体感・躍動感のないぺったりした表紙絵とか生硬な翻訳文とか、本としての体裁もまた典型的な、昔ながらの「SF小