田中一江のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『エンダ―のゲーム』をビーンの視点から描いた姉妹編。本編では描かれなかったビーンの生い立ちや葛藤が描かれている。以下、備忘。
・エンダ―の宿敵はピーター、ビーンの宿敵はアシル(ロッテルダムでビーンがポークに殺せと命じたがポークの温情で生き長らえ、後でポークを殺す足の悪い少年。)
・ビーンの頭脳はエンダ―以上。天才のインフレ化傾向が止まらない。
・リーダーシップの取り方やカリスマ性が及ばないため、ビーンはリーダーにはなれない。
・エンダ―がリーダー論だとしたら、ビーンは参謀論?リーダーの理解者論?
・エンダ―が本編以上に神格化されすぎているのが気になる。本編の位置づけと違うような…
・上巻までは -
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Posted by ブクログ
ネタバレ聖書や童謡になぞらえて人を殺していく犯人は古今東西数あれど、自分が解決した事件を神話に見立ててコレクションする名探偵はなかなか珍しい部類かと。
最初、子供じみた理由で事件を選り好みするポアロの高慢さに鼻白みながら読み始めたのですが…何これ、超面白い。
どの話も良かったのですが、一番のお気に入りは『ステュムパロスの鳥』。ポーランドの双子の貴婦人をビジュアルで見てみたいです。映像化されているのかしら。
次点で『ケルベロスの捕獲』。久しぶりに会ったロシア美女に「地獄へきて」と告げられるドラマチックな出だしと、その後ミス・レモンに「ご存じなかったのですか、ポアロさん。ナイトクラブですわ」とあっさり謎解 -
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Posted by ブクログ
近未来のバンコクを舞台にした物語の下巻。エミコたち「つくられた生き物」と、もとからいる人間とで構成される街では、あやうい均衡を保ちながら政治闘争が繰り広げられ、その均衡がついに崩れることに。生き残りを図る人々を描く下巻では、物語が進むにつれ、アンドロイドを開発した日本人の意図が明らかになります。上巻でエミコは、受けた教育と自分の中にあるものとの間にずれを感じていました。エミコの葛藤が何だったのか、読者はようやく知ることができます。真実が明らかになり、報いを受ける段になっても、顔色ひとつ変えない。こうした日本人の描き方からは、とらえどころのなさ、ある種の不気味ささえ、国際社会が抱いているように思
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紙媒体で読んだのは20年以上前。感動したしセリフを覚えるくらい何度も読んだ。なのにもう一度読みかえしてみたら、新鮮な驚きがあった。エンダーって大人顔負けだと思っていたけれど、こんなに幼かったんだと改めて思い、少年少女の大人にならざるを得ない状況に涙した。ところで続編の「死者の代弁者」はまだ電子書籍にならないのかな。あれも良かったからもう一度読みたいなあ。