遠野春日のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
じれったい!すれ違い!
はぁ、最後までハラハラさせられました。元々が物静かな主人公。クラスメイトに恋心を抱いていることを悟られまいとして、冷淡かつ上から目線の物言いをすると取られてしまう。どんどん嫌われていくわけです。一方、主人公にはネット限定で親しくしている人がいます。その人のホームページを度々来訪するうちにメル友に。パソコンのみで、スマホもSNS も無い時代です。帰宅してパソコンを立ち上げて初めて連絡のつく相手です。オフ会にも顔を出さない主人公は、ホムペ主からは謎の女子高生と勘違いされています。ネタバレありなので今更ですが、このホムペ主こそ、尚二なわけです。このすれ違いが歯痒い!トモの想い人が自分じゃねーの?と気
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購入済み
大好きなシリーズです!
長く続くシリーズの1作目。大好きです!今はもう強い強い絆を持つ二人ですが、初期の頃はお互い素直じゃないせいですれ違いまくり!特に攻めの遥は、無口でぶっきらぼうで、たまに口を開けば結構キツイこと言うんですよね…。でもそれもこれも全ては佳人を特別に、大切に思うからこそ。それが読者にはちゃんと伝わるからキュンとしちゃいます。毎巻面白さが増していくシリーズですが、この頃の、まだ不器用でもどかしい二人は微笑ましく、定期的に読み返す1冊です。
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購入済み
紙でも持っているけど
大好きな作品なのでやはり電子でも欲しくなり購入。
何よりも作品の世界観、雰囲気がいいのです。(挿絵を描いている木下けい子さんの作品とのコラボもあります)
主人公は甘やかされまくった御曹司です。お兄様からも可愛がられています。学生をしつつ、上流階級独特の繊細な感受性が売りの文筆家。しかも仮面作家で素性は秘密。お母様譲りの美貌の持ち主。どんだけてんこ盛りなんだ?と笑ってしまいます。
まあ、こんな生まれ育ちでは仕方ないのですが、とってもプライドが高くて、負けん気も強いのです。
でも、行動力もあるし、素直で好奇心も強くて可愛い面もあります。
こんな彼が恋をしてしまったから、もう大変。心で泣き -
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ネタバレ面白かったです。
時間旅行-タイムスリップもの。
現代に生きる大学院生が19世紀のヨーロッパにタイムスリップして、そこで謎めいた美貌の小説家と恋に落ちるというお話。
推理ものでもあり、時代物っぽくもある、、、と興味深く読んでいましたが、最後に謎の小説家ヴィクターが「時空捜査官」-23世紀の未来人で時代を違法に超えてタイムスリップする犯罪者を取り締まる人だと判明、というかオチがついて、ではSFっぽくもあるかと納得。
これはあくまでも個人の感想にはすぎないのですが、私としては、そのSF要素は必要なく、あくまでも純粋な時空を超えた恋物語りで終わって欲しかったな~と思ったりもします。
遠野先生の作 -
ネタバレ 購入済み
オメガバースの王道☆
ツラい目にあった健気な受が外見も中身もイケメンな年下攻めに愛されて幸せになって良かったです。
不幸な過去や身分違いを理由に身を引こうとするところが切なくてキュンとしました。
Ωらしい受とαらしい攻のお似合いのカップルなので、ガブッと咬まれて番になるところも読みたかったです。
攻めの両親のお話もあるそうで是非電子化して欲しいです。 -
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ネタバレ面白かったです。
どうしても読みたくて古書を取り寄せたところ、とても良い状態の本が届き、余計に気持ちよく読めました。
内容についてですが、いかにも遠野先生らしい艶っぽいお話です。ですが、古代中国風の国が舞台で、「覇帝」と呼ばれるだけはある若く猛々しい皇帝が主人公なので、全体的には「硬派」の雰囲気の作品のように感じました。
天界から舞い降りてきた天人にひとめ惚れし、略奪するように攫い、自分の後宮に入れてしまった皇帝。
そんな皇帝の強引さを畏怖しつつも、強引さの中に見え隠れする不器用な優しさに惹かれてゆく心優しき天人。
二人の心が次第に近くなってゆくプロセスがよく伝わってきました。ラスト、天 -
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もはや自分の中では恒例になってきた、笠井あゆみ先生のイラスト探し。これは特に表紙が硬質で美麗で、ぜひカラーで見たかったので紙媒体で。
そういうシーンもてんこ盛り(というか、そういうシーンから始まる)なのに、その他のお話の部分に気持ちが傾いてしまって、読み終えるとそういうシーンの印象はあまり強くないです。
受けは小さい頃に自分の不注意で強盗を家に招き入れてしまい、そのせいで両親を亡くします。この犯人を見つけてやろうと虎視眈々と狙っているのですが、こちらのお話が面白くて、特に最後、犯人と対峙しているシーンがドキドキもので、BLだということを忘れてしまいそうになりました。
そのあとの剃毛シーンで、 -
購入済み
凛と品のあるビッチ受!
好きな作家さんです。基本的に育ちの良い受さんのお話ばかり手にしてきたので、里村のビッチっぷりには驚きました。でもそれも出だしだけで変化していきます。それに、会社経営者として覚悟を決めて資金繰りに奔走する様子に根本的にまじめな、責任感のある人間だとわかります。側近の青柳、援助者の長谷(攻)にあれこれ守られながら両親の敵討ちをしようと頑張る様子が可愛くさえ思えてきます。要は大変好感の持てる主人公だということです。読んでいて楽しいお話で、続いて欲しいですね。
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ネタバレ素晴らしい作品でした。
この前編に当たる「砂楼の花嫁」を読んだのがまだ2週間ほど前のことです。
偶然、見つけて読んでみたら、とても面白くて夢中になりました。更に初版が出て六年後に続編が出ているということも知り、すぐに取り寄せました。
2巻とも読むのが勿体ないくらい楽しくて、でも、一度読み始めると夢中になって、読み進めずにはいられないというほどでした。
ここまでのめり込む作品とは、なかなか出逢えませんので、貴重な出逢いだったと思います。
私自身、最近、両性具有の主人公の話を書いたばかりで、それで興味を持って検索している中に出逢った作品ですが、BLという枠を越えて、小説を読むということの楽しさを久 -
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情熱シリーズのスピンオフで、東原×貴史cp3作目です。
3年ぶりになるけど、オール書き下ろしで読むことができて感激!
貴史が登場した頃は超薄幸美人で心配したものですが、徐々に東原とも打ち解け本物の恋人同士となることができて心から安堵しています。
東日本最大の893の若頭である東原と弁護士の貴史との関係は当然リスキーなもので、今回もスナイパーに命を狙われるという危機が訪れます。
20年前の抗争の火種となった東原への報復らしいけど、執念深いですね…
でもその報復劇のおかげで、これまでうすらぼんやりだった東原の家族のことや、彼が893の若頭となった経緯が詳しくわかりました。
新登場のスナイパーが -
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「密なる異界の契約」のスピンオフ。あのべレトさまの従者でクールビューティな…いえ、ハイパーツンデレなサガンの恋物語でした。
かなり好きなタイプのツンデレ受です。
そしてお相手はべレトのように下界の人間ではなく←
顔も身体も完璧な「もうひとつの世界」の貴公子、桐宮です。
ロミジュリ的な禁断の恋に堕ちていく話も好きな上に、ちょっとグロかったりするシーンもはさまれていて、読んでいて思わず力が入ってしまう展開でした。
甘いだけ、エロいだけのお話ではなかったです。
二人の気持ちがどう重なり合い、真実の愛に変化していくのかが見どころでした。
桐宮と心の距離が近づくにつれ、サガンのかわいい面がいっぱい出て -
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美しいお話しです。
『資産家の青年茅島氏(受)の一途な気持ちに、戸惑いながらも魅かれていく庭師(攻)』という設定はベタですが、潔癖で冷静、非の打ちどころのない茅島氏唯一の情熱に、美しい恋だとため息がもれるばかりです。
現代ものなのに、どこか非日常で、夢の世界の生き物かのような茅島氏が、世俗にまみれた男に溺れていくのが・・・またこれが、可愛いんだ!
読む前はこういう淡々としたお話しは苦手だな~って思っていたのですが、読み進めていくうちに、もう、茅島氏が可愛いくて、庭師に同情を禁じえませんでした。
だって、あきらかに振り回されてるのは庭師だし(笑)
なんとなく手を出せずにいた作家さんだったので -
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情熱シリーズ第二部2巻目。いろいろな出来事を二人で乗り越えてしっかり結ばれあっている遥と佳人の、こちらは最新書き下ろし。
安定した関係というものは、互いのゆるぎない愛情と信頼、そして努力があるからこそなのだな、とつくづく思わされたストーリーでした。
二人がこれからどんな人生を歩んでいくのか、見極めることができる展開です。
それは、青春の殆どを893の囲われ者として生きることを余儀なくされていた佳人の、人生再生の第一歩でもあるんです。もちろん、愛する遥の傍らで秘書としての仕事を続けることも幸せのカタチではあるんですが、佳人が自分自身でつかみとる未来というのも、男として人として大切な意味があるはず -
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情熱シリーズ、東原×貴史スピンオフ第2弾は二人の過去のお話です。なので、「艶恋」より以前の経緯がメイン。ここから読み始めるのもいいですが、やはりシリーズ全体を把握していないと感動が半減するかもしれません…親切にあらすじがわかるようになっていますが、あくまでもサービス説明ですね。
最初から読んでいても、どうして東原と貴史がそういう関係になったのか具体的にはわからなかったので、今回やっと納得できました。貴史の揺れ具合が非常によかったです。オトコとしての矜持と不本意な自分の恋心のはざまで思い惑うのに、それを見せまいと精一杯の意地っ張りな態度をとってしまうんですよね。桂人とはまた違ったタイプです。