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Posted by ブクログ 2018年09月26日
面白かったです。
どうしても読みたくて古書を取り寄せたところ、とても良い状態の本が届き、余計に気持ちよく読めました。
内容についてですが、いかにも遠野先生らしい艶っぽいお話です。ですが、古代中国風の国が舞台で、「覇帝」と呼ばれるだけはある若く猛々しい皇帝が主人公なので、全体的には「硬派」の雰囲気の...続きを読む作品のように感じました。
天界から舞い降りてきた天人にひとめ惚れし、略奪するように攫い、自分の後宮に入れてしまった皇帝。
そんな皇帝の強引さを畏怖しつつも、強引さの中に見え隠れする不器用な優しさに惹かれてゆく心優しき天人。
二人の心が次第に近くなってゆくプロセスがよく伝わってきました。ラスト、天人を寵愛していた天帝が彼を取り戻しにくるのですが、美しき天人は天に戻るより皇帝の側にいることを選択します。
-悔いはないのか?
問う皇帝に天人若蘭が答えた言葉。
-私は、ただ欲しいものを選んだだけです。
天帝を「捨てた」のではなく、より「欲しい方」を選んだだけ。
文章中には「本来であれば選ぶことと捨てることは表裏一体のはずだが、あえてそれを一方だけから見る心の持ちよう」と表現されています。
若蘭のこの言葉が天帝への嫉妬とライバル心に燃えていた皇帝の心を見事に鎮まらせたのです。
とても良いお話でした。
若蘭の心がどれだけ皇帝に暴虐の限りを尽くされたように見えても、最初から最後まで離れなかったのは、やはり皇帝のふるまいが一見粗暴に見えても、心底では常に若蘭を気遣っていたからではないでしょうか。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
架空エセ中華BL。
皇帝さんが気に入って後宮に連れ帰ったのは、天人で…という話。
ひたすらエロい。遠野さんらしいエロさ。
その辺は少し「高潔な貴族は愛を得る」を思い出しました。
ストーリー自体はストレートです。
でもこういう単純なのも好き(笑)
稲荷家さんの挿絵も素敵です。
攻めにあたる帝がそれはそれは
覇気のある方でした。
とにかく平常でも濡れ場でも
ぐいぐい攻め通しです。
受けにあたる天上人は従順にそれを受け入れるので、陵辱の限り、という感じになります。
受けの気持ちがもう少し早く帝に届いていたら、
甘い2人の生活が楽しめたのに、とも思います。
とにかく、激愛で...続きを読むした。