遠野春日のレビュー一覧
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美しいお話しです。
『資産家の青年茅島氏(受)の一途な気持ちに、戸惑いながらも魅かれていく庭師(攻)』という設定はベタですが、潔癖で冷静、非の打ちどころのない茅島氏唯一の情熱に、美しい恋だとため息がもれるばかりです。
現代ものなのに、どこか非日常で、夢の世界の生き物かのような茅島氏が、世俗にまみれた男に溺れていくのが・・・またこれが、可愛いんだ!
読む前はこういう淡々としたお話しは苦手だな~って思っていたのですが、読み進めていくうちに、もう、茅島氏が可愛いくて、庭師に同情を禁じえませんでした。
だって、あきらかに振り回されてるのは庭師だし(笑)
なんとなく手を出せずにいた作家さんだったのですが、別シリーズに手を出すきっかけにもなった名作です。 -
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情熱シリーズ第二部2巻目。いろいろな出来事を二人で乗り越えてしっかり結ばれあっている遥と佳人の、こちらは最新書き下ろし。
安定した関係というものは、互いのゆるぎない愛情と信頼、そして努力があるからこそなのだな、とつくづく思わされたストーリーでした。
二人がこれからどんな人生を歩んでいくのか、見極めることができる展開です。
それは、青春の殆どを893の囲われ者として生きることを余儀なくされていた佳人の、人生再生の第一歩でもあるんです。もちろん、愛する遥の傍らで秘書としての仕事を続けることも幸せのカタチではあるんですが、佳人が自分自身でつかみとる未来というのも、男として人として大切な意味があるはずのことです。
平穏な日々の中、再び茶道を習う気持ちの余裕も出てきた佳人。そこで陶芸作家の朔田と知り合い、彼の作品に感銘を受けた佳人は新たな事業に独りで取り組もうと奔走するのですが。
起業家としてなかなか骨のあるところをみせる佳人が頼もしく見えました。
抱かれているだけの男じゃない!
事業を立ち上げようとする姿に彼の持ち味がとてもよく出ていました。一本筋を通す確固としたところもありながら、がむしゃらだったり強引だったりしないんですよね。柔軟で丈夫。
公私混同の朔田にはハラハラさせられましたが、読んでるこっちより、ずっと佳人の方が冷静だった…
でも、やっぱり肝が据わってて落ち着いてる…なんて思ってたら、遥はさすがに佳人がいっぱいいっぱいでやっていることちゃんと見抜いていたんですよね。ごちそうさまでした。
全編通して、佳人の人柄がよく出ている一編で満足です。
エロ的にはイチャコラぶりがすごかったです。昼下がりの奥さまドラマ的しっとりめくるめく濃厚エロ。
互いにかけがえのない存在で、支え支えられっていうのがステキです。
「季節は廻りきたりて」は情熱シリーズ新装復活記念として、雑誌掲載された作品。これまでの経緯を織り交ぜつつ、遥の弟の墓参りをする二人の姿が描かれています。東原と貴史も登場してにぎやか。
番外編ペーパーは、東原×貴史。そうは見えなくとも、しっかりラブラブです。東原と遥で想像するとすごく漢な雰囲気ですよね~
で、貴史と佳人だと百合? -
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情熱シリーズ、東原×貴史スピンオフ第2弾は二人の過去のお話です。なので、「艶恋」より以前の経緯がメイン。ここから読み始めるのもいいですが、やはりシリーズ全体を把握していないと感動が半減するかもしれません…親切にあらすじがわかるようになっていますが、あくまでもサービス説明ですね。
最初から読んでいても、どうして東原と貴史がそういう関係になったのか具体的にはわからなかったので、今回やっと納得できました。貴史の揺れ具合が非常によかったです。オトコとしての矜持と不本意な自分の恋心のはざまで思い惑うのに、それを見せまいと精一杯の意地っ張りな態度をとってしまうんですよね。桂人とはまた違ったタイプです。
そんな貴史のことを東原がどう感じていてどう思ってきたのか、そのあたりも詳細に知ることができます。東原って、ホントに不器用。
これだけを読むと、じれったいことこの上ないですが、「艶恋」を読んでいると事件後の二人の様子もわかっているので安心。
宗親ここでは単なるイヤな奴です。織がかわいそうすぎです!宗親から酷い扱いを受けていてそれにぐっと耐えている姿が切ない。
それともうひとつ知りたかった東原の遥への気持ちも、ここで明らかに。♂vs♂的なラブなんですよね~なんか、うらやましいというか、漢なところがたまりません。あんな言葉足らず同士で何かが芽生えるほうがミラクルなんですが、寡黙だからこその相通じるものがきっとあるんだろうなと、納得しました。でも、きっと一生このまんまですよねww
ショートが3本。「二度めの陥落」は、貴史が初めて東原に蹂躙されたその後の複雑な気持ち、反発と抗えない想いが描かれています。
「因果なやつらの昼下がり」は、本編での事件直後の話。東原のわかりにくい愛情表現です。
「First impression 」は、東原と遥の出会い編。似たもの同士?
新装版書き下ろしは「茶室談話-その後の織と佳人- 」珍しい組み合わせの受同士。織が茶道の先生なので、茶道の作法が本編にもかなり詳しく描写されていました。鮮明に目に浮かぶような、さすがの描写力でした。密室感も和風なのがストイックでエロス。
宗親は、茶室という茶道の聖域で堂々と織を犯してしまうんですからね。非道の極みです。さすが893の血を引いてるな~というキャラ。まだまだ、自分の織への気持ちに気付いていない頃ですね。この後、バチが当たります…
東原×貴史cpが好きならマストの1冊です。 -
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情熱シリーズの東原と貴史のスピンオフです。ドラマCDで展開していたシナリオを小説化したそうですが、聴いていませんでした。なので、こちらを読んだらCDがとても気になってきました。
893の若頭×弁護士。
強引で横暴な東原相手でも、鼻っ柱が強くて決してひるんだりしない貴史。控えめな中にも痛烈な言動が、やっぱり弁護士だなと思わせてとても爽快感があります。
そんな彼も、東原にすげなくされることで、さすがに気持ちが浮き沈みしてしまいます。飽きられたのかもしれないからこれ以上期待してはいけない、と貴史を自戒するまでにさせてしまった東原が悪いですよね。
しかし、東原が遠ざけるような態度を取った理由がある事件がきっかけでわかることに。
東原、ものすごいヤキモチを焼きます。マジです。
なんて不器用なんでしょうかwあんなに屈強で恐いものなしの東原も、愛する者にだけは弱いのです。思っていた以上に貴史が自分の中で大切な存在となっていたんですよね。
守るものができてしまった東原は、組についても腹をくくる決意をするんですが。
ぶっきらぼうな愛の告白が、東原らしくてカッコいいです。最高でした。一つ一つの態度に男の色気が溢れている人です。若頭としての度量も、今回はっきり見えました。
ああ、よかったな~と思ったら、この後なんですよね…二人がハッピーになりかけたところで出てきた宗親!シャレにならない「固めの儀式」を東原に持ちかけてきます。
敵対する成田と宗親が結託するのは避けたい東原は、受けて立つことに。
宗親は計算高くてしゃあしゃあとしていて、やはり893の血は争えない、というところを見せつけてくる男です。
ところが今回、なんだかんだと東原にちょっかい出して、織や貴史を悲しませまくったバチが宗親に当たってしまうんです。
天罰が下るあたりは思いっきり溜飲が下がるのですが、それを通り越してやや不憫になってしまいました。
こんな優しさも思いやりもない男のために、損得抜きで側にいてくれたのは、織だけだったのに、それすらもわからなかった浅はかさが残念です。
その上、すがる相手が結局東原しかいなかったことも情けないなと…
それでも、織への気持ちを認めることができたのが手遅れにならなくてよかったと思えます。これを教訓にして、どうぞ改心してください…
とても893っぽいカラーが全面に押し出された話になっていたと思います。非道で、卑怯で、非常識。
そこから生まれる愛にはまさに「命を張って」という表現がぴったりで、萌えました。
エロ的にも、濃厚で愛がダダ漏れで堪能できます。 -
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幸福の絶頂→安定期と順調に愛を育んでいる遥と佳人。お幸せに~と思っていたところのまさかのアクシデント。
そのアクシデントですが、遥ならば絶対そういう行動に出るだろうなと思いました。なにしろ、佳人の出逢いも他人事なのにほっとけなくて、バーンと一億!でしたからね。
無口でクールに見せて、実は不器用な熱血漢。
新婚旅行?が一転して、遥の記憶喪失という、どん底の展開になります。
記憶喪失は、使い古されてる非常にベタなお題です。よくある展開だからこそ、手腕と実力がはっきり出る場面。
特に、有名な作家さんは一度は手を出しているので、いろいろ読み比べたりして、私的にはとっても好物です。
記憶喪失になった遥に対する佳人の行動や態度には、とても彼らしさがあふれ出ていました。
佳人だったら、そうするだろうなと思ってました。
寸前まで、二人の仲がますます深まっていて幸せそうだったから、いっそう心が痛みました…
「離さないと約束しろ」と言われていたのに、約束を破る決意をしなくてはいけなくなってしまった佳人。辛い決断に胸が締めつけられました。
そんな佳人を支える人物が多数いるということに安堵させられたりもします。
佳人がすごいのは、一時の激情にまかせて行動したり、投げやりになったりしないところです。
まず大切な遥の幸福を考えて、そして自分は二の次。
単に我慢して耐えるのではなく、遥と自分との関係、そして人生そのものを丁寧に一生懸命考えて生きているなと感じられるんですよね。
敦子の存在には、佳人も心を乱されたと思うのに、必死で耐え抜いたところはじれったかったです。でも、遥のために自分のエゴをいっさい出さなかったんですよね。何もかもが、愛する人のためというのが佳人らしかったです。
ゆっくり地道に育んできた愛が、しっかり「結晶」となって輝きはじめたことに、じみじみ感動しました…
連続書き下ろしショート「二月のルバーブパイ」は、そんな嵐が過ぎ去ったあとの二人です。サバランの時をふり返って、うるっとしてしまいました。
二人ならではの記憶消失物語だったと思います。 -
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マハラジャです♡
もうそれだけで射抜かれました。
インド及び藩王国の総督である父を持つパブリック時代の親友
ロジャーにマハラジャを見舞いに行く旅に誘われれ、行く旨を
綴る手紙を書いた伯爵子息恭弥。
ああ、もう冒頭から心を持って行かれてしまいました♡
イギリス紳士らしく礼儀正しくユーモアたっぷりのロジャーと再会し訪れた藩王国には正妃の息子なのに立場を奪われ、黒太子と呼ばれて忘れ去られた王子シルダール・シンがいた。
その強烈な個性に惹かれてしまう恭弥。
王宮内には次期マハラジャを廻り不穏な動きが。。。
まるで、インディアナ・ジョーンズの世界♡♡♡
もう一つのお話では、三人が不穏な儀式を執り行っているという噂のある隣国に潜入の指令が(笑)
ますますインディアナ・ジョーンズ!!!
そう思っていたら儀式を確かめる為に探っていた三人が辿り着いた
坑道。ランタンを照らすロジャーの後ろ姿に「インディー!!」
と叫びそうになりました。
朝南先生の描かれる三人が麗しくて〜☆
もっともっと描いて頂きたかったです。
表紙はマハラジャの風格と艶全開のシルダール王子と豹の様にしなやかな恭弥です。
美しすぎます。 -
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高貴な家柄とお育ちのせいで高慢にもとれる茅島氏の言動ですが、素直で純粋だとも言える。
雨の夜、唐突に自宅アパートへ雇い主の茅島氏がずぶぬれで立っていてしかも執事にも断らずに勝手に来たとあっては驚愕して当たり前。
しかも、一介の庭師である自分を好きだと言われてしまい。
初めは只の世間知らずの我儘だと思っていた彼も茅島氏の真剣な
気持ちに段々気持ちが傾いて。
茅島氏の怜悧な美貌と淡々と主語抜きで語る口調が大好きです☆
後で、毎月定期健診に来る医者になる高倉聖司が淫らな集まりで嬲られているのには驚きました。
彼の兄との関係もなにやら含みがありましたし。
その状態を見て茅島氏が行動に出た、のですね~♪ -
Posted by ブクログ
この作品を読んでいると必ず紅茶が飲みたくなります。
ティーポットから美しい花々の描かれたボーンチャイナの白い茶器へ
熱い紅茶を注いで。
少し枯れた色になってきた晩秋の庭でテラスから庭を眺めながら静かに過ごす一時は日本にいると難しいです。
茅島邸ならば可能でしょうね。
相変わらず頑に庭師を愛していて、自分ばかりが彼を愛していると思い込んでいる澄人さんの不器用さが可愛らしい。
高貴なお育ちからか、すこし風変わりな行動に出てしまう澄人さんが今回は黙って彼の故郷へ一緒の飛行機でついていってしまった事に子供っぽい執着を感じた。一緒にいたかったんですね、彼と。
ですがそれで彼の逆鱗に触れてしまい、空港でぶたれた時は驚愕しました。
澄人さん、初めてぶたれたのではないかしら〜。
一悶着はあってもそこは凡人とは違う澄人さんのした事ですし、一緒にいれば絆されて結局熱い夜を過ごしてしまいます。
「お前になら何をされてもいい。」と本気で言う澄人さんの固い意志と愛情に毎回心揺さぶられます♪〜